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勇者パーティの一員ですが、転生チートがまさかのマヨビームでした。……マヨビームで世界って救えますか?  作者:


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魔王さま=かわいい


誤解もとけ、魔王さまも脱・ぐるぐるを果たし、エマたちは客室へと招待されていた。


治療をしてもらったとはいえ、怪我をしてばかりということもありゆったりとした広めのソファが用意された。


「我は魔王・グリオンだ」


豪華なソファに腰かけ、威厳を持って名乗る魔王。


エマたちはじっと魔王を見る。


漆黒の髪に、赤い月のような印象的な瞳。

目を奪う美しい顔立ち、頭から生えた2本の角に、黒い服と臙脂のマント。


魔王っぽい。

マンガやラノベなんかで見かける挿絵のイメージまんまに魔王っぽい。


…………が、 小っちゃい !


もう1度言おう。


小っちゃい!!


人形のように整った姿だが、その背丈はソルトとあまり変わらない。

ほっぺはまだまろさを残し、ようやく聞けた不明瞭でない声音は澄んだボーイソプラノ。


「え……可愛い……」


「可愛らしいです」


思わず感想を漏らせば、「でしょぉ~」とソアラが嬉しそうに同意してきた。


「か、可愛くなどないっ!」


涙目で叫ぶ魔王さま。可愛い。

小っちゃいくせに大人ぶって偉そうにしてるのがすっごく可愛い。


「若い……って聞いちゃいたけど、思った以上だな」


「ソルトと同じぐらいか?」


レオンの呟きにソルトがたたたっとグリオンの側により、腕を引っ張って立たせた。

腕を水平にあげ、ずらしてうん!と頷く。


「ソルトの方がおっきいー!」


「なっ、そなたいま角もいれただろ?!ズルいぞ!そなたの方が角が長い!!純粋に背丈なら我の方がちょっと高いであろう!」


「角も体の一部だもーん!」


べー!と舌を出すソルトに猛抗議するグリオン。


「つーか、背丈は同じじゃね?」


そうクルトが結論をだせば、2人の不満は彼へと向かった。

厳正な測り直しを求めるも……エマたちからみても2人の背丈は同じぐらいだ。角をいれたらソルトの勝ちだけど。


そんなじゃれつく少年たちのやり取りをほっこり眺める。

もはや魔王への恐怖は吹っ飛んだ。


これはソアラさんたちが心配してぐるぐるにするのもわかるわぁ、とまで思う始末。だってこんな可愛い子を1人で敵に立ち向かわせられないよね。


いつまでもじゃれてばかりいられないので、真面目な話もする。

エアリスが見た予知の話をすれば……魔族のみなさんは目を見開いて驚いていた。


「それは……本当なのか?そなたらでなく、我らの方から進軍を……?」


「そう聞いている」


確認するようにレオンに見られ、エマはこくりと頷いた。


「けど原因が不明みたいで……」


「戦争になれば多くの被害がでる。よほどのことがない限りそんな愚行に踏み切ったりせん」


「なら、その“よほどのこと”があった、ってことだろ?」


「私たち人間としても出来れば争いを回避したいと思っている。それがエアリス神の望みでもあり、此度の勇者の誕生はそのためのものでもある」


レオンの言葉にアストやバルバトスたちがほっと息をついた。


「良かった。僕たち魔族を一方的に排除しようということではなかったんだな」


「まったく。人間の勇者が選ばれた、って知ったときは「どうして?」って思ったわよ」


たしかに自分たちがなにもしていなのに、勇者が魔王を目指してきているとなれば警戒もするだろう。

神が自分たちを見捨てたとさえ思うかもしれない。


「なぁ、さっきの冤罪って関係ないのか?」


クッキーをかじりながら手をあげたのはクルトだ。


「被害が出てて、その犯人は人間だって思われてたわけだろ?今後もっと大きななにかがあって、その勘違いから矛先が人間に向かったってことは?」


「あり得るな。調査しよう」


ふむ、と頷いたグリオンをアストたちが止める。


「その調査は僕らが。グリオン様はこれ以上仕事を増やさないでください」


「だが……」


「ダメですって。なんのためにアタシらがいると思ってるんです?」


「これ以上グリオン様に無理はさせられませんわぁ」


「けど、我は魔王として……」


「グリオン様」


強めにラウムに名を呼ばれたグリオンがむぅっと唇を引き結ぶ。

そんな魔王と四天王たちのやり取りに疑問の視線を向けていれば、指にくるくると髪を巻き付けながらバルバトスが溜息をついた。


「さっきソアラが言ったでしょ?グリオン様は責任感がお強いって。真面目なのはいいことだけど……グリオン様はワーカーホリックなのよ」


なるほど、人形のように整った顔だちなのになんとなく血色が悪いこと+目の下に存在を主張するクマの意味がわかったエマたちだった。


目の下のクマ、魔王っぽいミステリアスさの演出とかでもなんでもなく、ワーカーホリックのたまものだったんですね。


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