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勇者パーティの一員ですが、転生チートがまさかのマヨビームでした。……マヨビームで世界って救えますか?  作者:


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冤罪に次ぐ冤罪


「本当に申し訳ありませんでした。弟を助けてくれてありがとうございます」


ぺこぺこと頭を下げる少年。


やはりトートと呼ばれた男の子の兄で、キールくんというらしい。

やんちゃっぽいトートくんに比べ、落ち着いてしっかりとした印象だ。


「でもどうしてトートくんたちはここに来たのぉ?」


「それは……」


ソアラの質問にキールは口ごもる。

なんだかとっても言いにくそうだ。


「魔王さまのカタキをうとうと思って……」


「トート!」


しょんぼりとトートが答え、慌てて弟を制止するキール。


「「「魔王さま??」」」


……そういえばなんか、そんなことを叫びながら登場した気もする。


「それはたぶん違くて……」


「どういうこと?」


弟に言い聞かすキールに問いかければ、細い肩がビクリと跳ねた。


「魔王の(カタキ)もなにも、俺ら会ってすらいねぇけど?」


クルトの言葉に勇者パーティ一同うんうんと頷く。

顔も見てない。


「え?」


ぽかーんと口をあけるトート。


一方、チラッととある方達に視線を向けたキールに……視線の先で盛大に瞳を泳がせている四天王のみなさんが居た。


「どういうことです?」


再度の問いは彼らへ向けた。

気まずそうに視線を泳がせた彼らはもごもごと口を動かす。


「その……ね?強大なエネルギーをもった人間を感知して……最初はグリオン様……魔王様が出陣されようとなさったのぉ。とっても責任感の強い方だからぁ。でもぉ、グリオン様はいま体調もすぐれないしぃ、おひとりで向かわせるなんて心配でぇぇ~」


胸の前で人差し指をつんつんと合わせながら言い訳のようにソアラが語る。


バァァン!!


三度扉が開かれた。

開かれたのはトートが入ってきたのと同じ扉だ。


「△◎☆□△☆~~!!」


もがもがと声にならない叫びが響く。


「「「「グリオン様!!」」」」


「「魔王さま!!」」


どうやら彼が噂の魔王様らしい。


片足に絡みついた縄。

手足の拘束はなんとかほどいたようだが、いまだ胴体にぐるぐると巻き付く布の名残と……口を覆った猿ぐつわ。


たったいままで拘束されてました、と言わんばかりのその姿を見てエマたちは色々察した。

じとーと四天王たちを見る。


「私たちが代わりに……って言ったんだけど、「危険だから」って聞き入れてもらえないから……ちょっと拘束しちゃったのぉ」


えへ☆と可愛らしく笑うソアラ。


つまりアレ、あんたらの仕業ですね。


「えっ?え?じゃあ魔王さまをぐるぐるにしたのって……?」


ガビーン!!とトートが固まる。


まさか魔王さまの側近である四天王の仕業とは思わなかったようだ。


兄であるキールは……ぐるぐるにされた魔王さまを発見したのが城内だったため、四天王のみなさんの仕業じゃないかと感付いていた模様。


魔王さまを救出する途中で勘違いした弟が飛び出してしまったので慌てて後を追って来たそうです。


「濡れ衣じゃんっ!」


エマは叫んだ。

完全なる濡れ衣である。


「先ほどもバルバトス殿たちに話したとおり、魔族領の被害の件も冤罪(えんざい)だ」


「は?そっちはちゃんと話し聞いてくれたのか?俺らなんてしょっぱなから襲い掛かられたうえ「話しにならない」で一蹴されたけど」


「すまない」


「悪かった……」


アストとラウムがちょっと気まずそうだ。


「私たちは魔族領に入ってばかりですわ」


「そうそう。「魔族領に入ったし、気を引き締めなきゃな」とか言ってたところで魔物の大群に襲われるわ、魔法陣でブーンだから。いきなり魔王城とかなんなの?唐突にクライマックスに突入しすぎでしょ」


「先ほどソアラ殿が仰っていた強大なエネルギー。そもそもそれを察知したのつい最近ではないのですか?ならば以前から発生していた盗難などの被害が我々の仕業でないことはご理解いただけるかと」


ミレーヌの言葉に四天王たちがうっと唸り、続くエマの言葉にうう……と肩身を縮め、ハリソンの正論に撃沈した。


「「「「申し訳ありませんでした」」」」


こうして冤罪は晴れたのだった。


ところで……みんなちょっとは魔王さまに構ってあげよう?


魔王さま、いまだぐるぐるでキールくんとトートくんだけが必死に解こうと頑張ってるんだけど。

特に四天王(犯人たち)、ちょっとは気にしてあげて?


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