エルフの美食革命や~
朝は乾燥フルーツたっぷりのグラノーラ的なものと、瑞々しい生のフルーツ。
エルフの森でとれたフルーツはどれも甘くて味が濃くて絶品だった。
「……とはいうものの、さすがに味が濃いのが恋しくなってきた」
「わかります。美味しいんですけど……こう、無性に……」
美容に良さそう!と喜んでいたエマやミレーヌだったが、ヘルシーな食事が数食続くとさすがにもっとこうガッツリお腹に溜まるものが欲しくなってきたのだった。
なお、男性陣は初日から出された食事の他にエマのストックのハンバーガーなどを間食している。やっぱり男性陣はあれだけだとお腹がすくようだ。
「エマたちも気がねしなくていいぞ?」
笑いながらそう言ってくれるティファーナさんにエマは提案した。
「今日は滞在のお礼に私が食事を準備してもいいですか?」と。
「動物性のものを使わないメニューかぁ……」
なにを作ろう?とエプロンの紐を結び考える。
ヘルシー続きだったから、油ものが食べたい。
からあげとか食べたいけど……めっちゃお肉だからもちろん却下だ。
「お野菜だけだとなぁ……。あっ、豆腐!」
ぴこーん!と思い浮かぶ手を叩く。
以前寄った町でお豆腐をつくっているお店があったのだ。
他で手に入りにくい食材は出会ったときに大量に買い込むようにしているエマだった。
「揚げ出し豆腐とかボリュームもあるよね。ナスの煮びたしも美味しいし、一緒に揚げちゃお」
主食はどうするか……。
お米は穀物だからいけるはず。
だけどおにぎりにするにしてもシャケとかタラコとかはダメだ。
「昆布とかシイタケならいけるか」
甘く煮つけて佃煮にしておにぎりの具にしよう。
そうと決まればさっそく魔法の鞄から昆布を取り出し水につける。
コンソメとか動物性のものはNGだから、せっかくとった昆布やシイタケの出汁はほかのなにかに有効活用しよう。旨みたっぷりなのに捨てるなんてもったいない。
他にも煮物とか、「ビジュアルが地味目なものが多いなー」と彩りを添えるために枝豆をたっぷりのニンニクで炒めた枝豆のペペロンチーノ風、ラタトゥユに、カリフラワーとひよこ豆のスパイス炒めなど何品かのメニューを作った。
「たくさん作ったのでぜひほかのエルフさんにも」と声をかけ、初日にお茶をした広場で食事会をすることに。
「ずいぶんとたくさん作ったな」
「えへっ、がんばりました」
用意された長テーブルに並んだ料理の数々にみんなが驚く。
人数も多いのでビッフェ形式で好きなモノをお皿にとってもらう方式です。
「これは?」
サラダボウルの横に置かれた2種類の容器にティファーナが興味を示す。
「それはドレッシングです。ティファーナさんが手にしてるのがゴマドレッシングで、もう1つは青じそドレッシングです。その横にあるフライドオニオンをサラダにかけるのもおススメです」
「エマ、俺マヨがいい!」
「はいはい。あげるからちょっと待ってて」
空気を読まずに割ってはいるクルトにぞんざいに返す。
出すのはいいが、いまはエルフさんたちに説明中だ。
空気読め。
「マヨ……?」
「調味料です。サラダによく合うんですけど……マヨネーズは卵を使用してるので」
動物性だからテーブルには並べなかったのだ。
なお、その後クルトの皿にピューと指からマヨビームを発射するエマにエルフさんたちがビックリしてた。
「魔法か?」と問われ「チートです」と答える。
興味津々でどうやってるのか?とか問われても、原理はエマにだってわかりません。
「こ、これは……?!」
「美味しい……」
はじめて食べる味にエルフさんたちが目を見開く。
口に運ぶスピードがアップしたのでかなりお口にあったようです。
「この食材はなんだい?」
「お豆腐です。主原料は大豆ですね」
「豆腐……これはいったいどう作るんだい?」
「さすがに豆腐自体は一から作ったことはないです。売っているお店を見つけてまとめ買いしました」
「これは……?」
「そっちは昆布、こっちはシイタケです。おしょうゆっていう調味料をベースに甘辛く煮ました」
「そのしょうゆ?……というのも入手困難な品なのかな?」
「いいえー。こっちはすぐ出せるんで、お気に召したならお分けしますよ」
「……出せる?」
「はい、ぴゅーと」
出したお料理の数々に興味津々で質問攻めにあいました。
特にお豆腐と佃煮が大好評。
お皿はどれも見事に空となりましたとさ。




