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装甲精霊機

 優しい人に引き取られて一か月。


 この世界の状況が分かってきた。

優しいポニー夫婦に拾われて面倒を見てもらったおかげで、情報もすぐ集まってきた。

本当に彼らには感謝しかない。


 まずこの世界は完全な世界地図などない。

北極南極辺りは未踏の大地となっている。

電気は石炭による発電と白熱電球などが世に広まっていた。

産業革命的なものが起こり始めて。

蒸気機関や鉄砲や熱気球飛行船が存在する。

見たまんま19世紀の世界。

そしてこの世界では戦争が行われていた。


 ただ違うとすればⅢつ。

世界を滅ぼす強大な魔術を使用する人外の化け物で構成された枢軸の存在。

戦争を起こしいる国の総称のことである。

その枢軸国は強大な魔術を使う者が多数おり召喚魔術というものを使う。

異界から召喚した魔物が主力の戦力となっている。


 この世界では太古から魔術というものが使われてきた。

しかし魔術は非力で非常に扱いづらいものだった。

もちろん才能があるものはおとぎ話の魔法使いように。

火や水を操ったり物を浮かせたりできるが。

大半の才能のないものは扱いきれず爆発させてしまう。

そんな魔術を補助する形で誰でも使えるよう化学が発展していったのである。

そんな化学と魔法の融合の一つが魔鉱石。

魔力を熱エネルギーに変換出来る鉱石のことである。

石炭みたいな物と考えればわかりやすい。

故に魔力と魔鉱石からとれる熱エネルギーを利用した鉄砲や大砲、動力機関を利用している。

最後に装甲精霊機の存在。


「装甲精霊機の偵察飛行だ」

「この頃多いわね」


 私たちの頭上を巨大な西洋甲冑のような人型の鉄の人形が飛んで行った。

背部にある補助推進装置ランドセルから蒸気機関から白い蒸気を噴出させている。


 あの時戦場で見た巨大な西洋甲冑のような鉄の人形。

魔力で動く二足歩行で人型のそれは。

装甲精霊機と呼ばれていた。


 装甲聖霊機とは。

魔力を動力として動く機械。

100年前に召喚魔術に対抗するために開発された割と最近の兵器。

西洋甲冑のような見た目で二足歩行かつ人型をしており人と同じ五本指の手がある、主に弓や剣や鉄砲など人間が使う武器をそのまま巨大化させたものを武器として使う。

この世界で枢軸国の召喚魔術に唯一対抗する物。

中に魔力が含まれた鉱石・魔鉱石という動力炉を積んでいて魔力エネルギーに変換し蒸気でシリンダーとピストン運動で全身を駆動させる。

魔鉱石は使用者の魔力と同調し増幅して動かす。

動かす代償として魔力を消費する。

未成年の子供が操縦者と選ばれるのが多いがそれには理由があった。

魔力は世代を追うごとに強くなる性質がある。

それは結婚した男女の強い方の魔力を引き継ぐからである。

それにより新しく生まれてくる子供はより魔力が強く同調律が高いから装甲精霊機の操縦者に選ばれる

人と同じ形をしてることで直観的に操作できるという特性。

山岳地帯や沼の多い湿地帯など不安定な土地でも高い踏破性。

補助動力に石炭燃料を使用する蒸気機関と圧縮ガス噴射装置がつけられていて。

背部ある補助推進装置ランドセルから圧縮ガスを噴射することにより単独で短時間の飛行能力を持つ

魔力によるエネルギーだけでは関節を動かすのに瞬発力が足りない場合があるので、補助として石炭燃料を燃やして背部蒸気機関に蒸気をパイプを通して全身に流動させピストンパワーで関節の駆動の補助を補う。

これを蒸気スチームコーティングと呼ぶ。

装甲精霊機は戦車や飛行機には専門分野で負けるが、戦場を選ばず。

空戦地上戦両方に対応できる。

装甲精霊機の外装は魔鉱石と鉄を合わせた合金で出来ており。

戦車砲を跳ね返す装甲、自重で自壊しない軽さを併せ持つ。

通常は白色が基本だが、個人の魔力の性質と同調する事でで色が変わるという性質を持つ。


 簡単に一言で言えば。

本来ではありえない10メートルを超す人型巨大ロボットを動かす為に魔法と魔鉱石が使われてるということだ。



 開発したのは装甲精霊機の他にも蒸気機関車や熱気球飛行船やプロペラ飛行機の基礎理論を作り上げた稀代の天才錬金術師。

 しかし作った本人は後に「人を、しかも若物をパーツの一部とするような兵器など技術者として認められない」と語った。

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