わたしとは
どうせ良い人生が送れないのなら全キャラクター救済してやろうじゃないか
と、意気込んだのはいいけれど私の今世の記憶がほぼない状態だ。頼れるのは前世の記憶とこの体だけ。
「あの、セネアさん。セネアさんは何処からいらしゃったのでしょうか」
「えーっと、覚えてなくて」
まじ個人情報はやばいどうしよう。このままじゃ今いる軍、アルエンダに人たちにも怪しまれたくないんだけどな
「えーっとそれは、、、」
メリエムちゃん申し訳なさそうだな
「あっ、えーっと私生まれたときの記憶あんまり覚えていなくて、盗賊なのもそのような理由です」
なるべく初めのほうにカミングアウトしたほうが身のためだしな。嘘つく理由今じゃないし。
「なるほど、、あっすみませんこのような話を聞いてしまって、」
「いいえ、大丈夫です。」
まぁ、そうだと分かればこれから、私に話しかけてくる人いないかもな。盗賊って悪いことしているイメージあるだろうし、、、
「セネアさんこちらです。」
「あっはい」
漫画でしっかり見たことないけれどこんな感じか
「夕飯が出来しだい声をかけますのでそのへんでくつろいでください。」
「はい。ありがとうございます。」
今更だけれどメリエムちゃんの声でめっちゃ優しい声だな。...誰も話しかけてこない。まぁ見るだけでいいけど。
「あの、セネアさんですか?」
「はい」
こんな私に声をかけるなんて、、、えっ!!
「アルゼルト様!!」
「!!私のこと知っているんですか」
「あーまぁ」
そりゃ、、漫画でも人気ランキングトップ5には入っているし、アルゼルトはメリエム王女の幼馴染である。しかも軍の中でも上位で頭がよいだけではなく攻撃力が高いし、なにより笑顔が素敵な人。だけれど第一章第二部の『誰かのために』でメリエムをかばって亡くなってしまう。その時メリエム好きだったと明かされるんだよな。このことについてファンからは批判が飛び交ったがこれを機に、二次創作がめちゃくちゃできるようになったんだよね。
「セネアさんに聞きたいことがありまして」
「はい。なんでしょう?」
いかんいかん、一人の世界に入ってしまった。
「これ聞いていいのかわからないんですけど、、実際盗賊って何をしているんですか?」
「えーとそれは」
わかんない。わかんないけど適当なこと言えばいいか?いや、これ絶対探りを入れてきているから変なこと言ったらアウトだ。どうすれば、、、
「あっ言いにくいですよねすみません」
「いえっ」
やってしまった。完全に気まずいルートにいってしまった。
「ねぇアルゼルトご飯できましたよ。あっセネアさんも」
「ありがとうございます。」
と気まずい雰囲気を切り開いてくれたことも心の中でいれてお礼をいった。
「ありがとな。なぁルミエル、、、」
呼び捨てかぁ。めちゃいいっこの二人の距離感大好きなんだよね。私も食べるとするか。個人的にルミエルちゃんには幸せになってほしい。
「おいしっ」
そのためにも今の一番の目標は、、アルゼルト救済か。