君はサンタクロース
投稿遅くなってしまってすみません!
今回のお話はクリスマスイブの陽太と
夏織を描いています!
どうぞお楽しみください!
君はサンタクロース 夏織side
朝、肌寒さで目が覚めた。ベッドの置き時計を見ると、時計は12月24日午前4時30分を指していた。今日は年内学校最終日だ。私はリビングの明かりをつけてティーポットを沸かして白湯を準備する。お姉ちゃんは急患が入ったらしく午前3時に家を出て行った。今は私1人だからリビングを広々と使える。私はキッチンに行って朝食の準備を始める。今日は陽太から教えてもらった簡単な味噌汁を作って朝のニュースを見ながら朝食を摂る。今日は午後から雪が降る予報で鉄道も遅れる可能性があると報道されていた。学校は午前中に終わるから問題ないが、今日は陽太と江ノ島デートの約束をしているから正直心配だ。それにしても朝から途轍もなく寒い。お姉ちゃんも仕事でいないから凄く人肌が恋しい。私は無意識に陽太にメッセージを送っていた。
『会いたい。』
5分ほどしてメッセージが返ってきた。
『どうした?別に今からでも会えるけど。』
陽太のメッセージを見て私は無意識に涙を流していた。もしかしたら案外私は寂しがり屋なのかもしれない。
私は陽太の厚意に甘えさせてもらった。
『じゃあ私の部屋に今から来て欲しい。陽太が恋しい。』
私がメッセージを送ってすぐに陽太は返信してくれた。
『わかった、ちょっと待ってろよ。』
しばらくして部屋のインターホンが鳴った。私は力任せにドアを開けた。その先には制服を着たいつもの彼、そして私にとってのサンタクロース、陽太が立っていた。
「大丈夫か、夏織。」
陽太はそう言って私を抱きしめた。私は思いが溢れて陽太の胸の中で泣いた。
「私、ここ数日お姉ちゃんがいなくて、寂しかったの。だから陽太がより一層恋しくなったの。」
私がそう言い終わると陽太は何も言わずに私の頭を撫でた。そして耳元で囁いた。
「大丈夫、大丈夫。もう僕が側にいるから。」
その後は登校の時間まで陽太と私の部屋の中で過ごした。2人で新しく出た恋愛小説の話や今日の予定についてお互い話し合った。そして気が付けば時計は7時45分を指していた。私達は荷物をまとめて部屋を出た。冬の朝の風はとても冷たく肌に棘が突き刺さるようだ。
「寒いな、ブレザーだけじゃキツイな。」
陽太は手を擦りながらそう言った。陽太の手は赤く染まっていた。私は陽太の手を強く握った。
「手、霜焼けしちゃうよ。私が温めてあげる。」
私は陽太の手を私の手で摩った。陽太の手は思った通り、すごく冷たくてとても寂しそうだった。
「今は私が陽太を温めてあげたい。」
と、深い心の海の底で私は思った。
「夏織、ごめんな。」
陽太は私を見つめながらそう言った。陽太の瞳にもほんのりと涙が滲んでいた。私は気付かぬふりをして歩き始めた。空は思い灰色に染まっていて今にも雪が降りそうだ。
陽太と2人でいつもの分かれ道に差し掛かるといつもの2人が待っていた。加那ちゃんはブレザーの上に白いコートを羽織ってブレザーを着た祐希くんの腕に掴まっていた。正直あんなに積極的に行動できる加那ちゃんが凄く羨ましい。私がもしあの立場だったら緊張しすぎてどうにかなってしまって倒れてしまう。
「今夜私もああなってしまうのか?」
と頭の中でどこか期待する私がとても恥ずかしい。
「おはよう祐希、朝からお熱いようで。」
陽太が先に話し始めた。
「そっちこそ、天使みたいな夏織さんと放課後に江ノ島デートだろ。お前も人のこと言えないだろ。」
祐希くんは陽太を見てどこか挑発するようにそう言った。陽太の顔が紅く染まっていた。
「お前だって今日、2人で過ごすんだろ。」
陽太の話に2人は笑顔で答えた。
「そうだよっ!今日は2人でいちゃいちゃしながら過ごすんだ。」
これまで見たことないほどの笑顔で加那ちゃんが言った。
「一線は越えるなよ。」
陽太は短くそう答えた。
私達は学校に着いてそれぞれの委員会の仕事を始めた。陽太と私は合唱コンクール実行委員で、陽太は委員長、私は副委員長として、9月の合唱コンクールを成功させた。今日は私達2人の解任式が3時間目の学活で行われる。加那ちゃんと祐希くんもそれぞれの委員会で解任式があるそうだ。私達は呼ばれた教室に行くとそこには委員会の後輩たちが待っていた。ざっと36人ほどだ。そのうち迎えで教室の前で待っていた1人の後輩が私と陽太を見て少し笑いながら答えた。
「委員長と副委員長ってもしかして付き合ってます?」
私は後輩の言葉にドキッとしてしまった。その質問に対して陽太はまっすぐな眼差しで答えた。
「そうだよ、僕は夏織と付き合ってるよ。」
私は胸が一気に熱くなる。多分今私は顔が林檎のように紅くなってる。試しに廊下の窓ガラスを見るとそこには顔が真っ赤な私が映っていた。そこに追い討ちをかけるように後輩が一言放った。
「そうなんですね、やっぱり2人の距離感見てると結構近くてもしやって思ってたんですよ。確か合唱コンの帰りも2人一緒でしたよね?」
私は心に決めて口を開く。
「そうだよ。私達家が近いから。」
私の話に後輩生徒は笑顔で答えた。
「なら私達在校生の企画も楽しんでいただけますね。それでは行きましょうか。」
私達は後輩生徒に促されて教室に入る。教室の中では沢山の後輩たちが私達2人を暖かく迎えてくれた。前の学校での私では考えられなかっただろうと今では思う。
「本当に、ここにきて良かったな。」
今回のお話はどうでしたか?
作者もこんな彼女が欲しいです!
ちなみに作者は先日彼女と勉強会デート
行ってきました♪




