秘密
今回のお話は一年前の陽太と奈々の
お話が出てきます♪
2人の驚きの過去に注目しながらご覧ください!
秘密 陽太side
ケープ真鶴のバス停でバスを降りて階段を降りて岩場の海岸に降りる。海岸が崖の下の少しの20m程の窪みにあるのでスペースは普通の海岸に比べて狭い上に岩場のため子連れの人たちは別の階段を降りてここから崖を一個挟んだ広い岩場の海岸に行くため、ここはプライベートビーチみたいに僕1人だけが今ここに立っている。釣り人の人たちは端の崖とスレスレのところに集中している。僕はドライスーツに岩陰で着替えてゴーグルと足びれを着けて海に入る。ここ番場裏海岸は昨日泳いだ琴ヶ浜と違って急深になっているため、魚影が濃い。僕は一気に2mくらい潜って水中で三角座りをする。水の音と波が迫る音が耳に心地よく響く。この水中で僕は夏織のことを考える。
「もし本当に2人で結婚できたら」
と。僕は数分間考えて一旦岸に戻って水分補給することにした。水中から顔を出すと岸に誰かいるように見えた。僕は泳いで岸の数メートル前でその誰かが夏織と奈々であることがわかった。
岸に上がると奈々が話しかけてきた。
「やっぱりここにいると思った。この場所陽太めっちゃ好きだよね。なんか懐かしいな。あのことが。」
僕は奈々の話を聞いて奈々が言った「あのこと」を少し思い出す。あの少し苦い話を。
「あのことって何?」
夏織が聞いてきた。夏織は不思議そうに奈々を見る。
「じゃあ夏織ちゃん、話してもいいけどそのかわり約束してほしいんだ。」
奈々は少し間を空けてからそう言った。
「うん。」
夏織が答える。
「絶対にこのことは私と陽太と夏織ちゃんだけの秘密にするって約束できる?」
「わかった。」
奈々と夏織が約束をすると、奈々は水平線を見ながら話し始めた。
「実は私一回陽太に告白したんだよね。今思えば絶対叶わない恋だってわかるけど、あの時私は陽太にゾッコンだったんだよ。その告白場所がここだったの。ちなみに陽太は私のことをばっさり振ったんだよね。今思えばあの時の私めっちゃ笑えるんだよね。でも陽太にはやっぱり夏織ちゃんが1番お似合いなんだよね。」
夏織は少し下を向いて言った。
「そっか、そうなんだ。」
少しずつ夏織の目には涙が滲み始めて僕と奈々に抱きつきながら言った。
「ありがとう、私を選んだくれて。あと奈々ちゃんもありがとう、教えてくれて。」
「いいよ全然、いずれ伝えるつもりだったし。私はしばらく席外すから陽太はしっかり夏織ちゃんに寄り添ってあげてね。」
奈々はそう言って階段を登って上に向かった。少し奈々は目に涙を滲ませていたように一瞬見えた。
「本当に私で良かったの?」
夏織は不安そうな顔で僕を見つめてきた。
「うん、実は奈々にはやっぱり親戚で恋愛感情があまり湧かなかったんだ。あと1番僕の心の支えになってくれたのが夏織だったからさ。」
僕が訳を説明すると夏織が言う。
「奈々ちゃんにはけじめをつけるってことで話とかしたの?」
「したよ。去年の夏祭りで。だから今僕が1番大切にしてるのは夏織だよ。」
僕は夏織を抱きしめてキスをする。一回唇を離すと夏織がもう一度僕に強く唇を当てた。そして夏織は舌を僕の口内に入れて動かした。僕は目を瞑って夏織の口内に舌を入れる。舌が絡み合うのが自分に伝わる。1分ほどお互いを求め合って口を離す。お互い息が上がって少し体が汗ばんでいた。
「じゃあもう一度僕は海入るけどどうする?」
僕がそう話すと夏織はTシャツを脱ぎながら言った。
「私も入るよ。水着着てきたし。」
僕らは岩場からゆっくり海に入る。
「気温が高いから凄く海が気持ちいいね。」
夏織は僕におぶられる形で海に入った。ふと僕は疑問が浮かんで言った。
「今まで聞かなかったけど夏織の誕生日っていつ?」
夏織は僕の耳元で囁く。
「実は今日なんだ。今まで私も言わなくてごめん。」
夏織の言葉に僕は焦りが隠せない。
「ごめん、プレゼントもなにも用意してなくて。」
「いいよ、言ってなかった私の責任もあるし、あとこの2人の真鶴の小旅行が私にとっては1番の誕生日プレゼントだし。」
2人で肩まで海水に浸かったところで夏織が僕に言った。
「私の婿さんになってほしい。」
とだけ短く答えた。
「本当に僕でいいのか?」
夏織は静かに頷いて僕に肩を寄せてきた。
「じゃあ僕らが大学卒業するまで一緒にいられたらまた考えるよ。」
そう言って僕は夏織に笑みを向ける。
僕らは一回海から上がって仮設の更衣室で着替えて一旦奈々のところに戻って仕事を一通り手伝った。
ランチタイムになり、僕はケープ真鶴の海が見える足湯に入りながら、朝食のあとにこっそり作っておいた弁当を食べる。メインは石垣鯛の竜田揚げで、副菜はレタスとトマトと海藻のサラダだ。サラダはドレッシングからこだわって作った甲斐あって凄く美味しい。竜田揚げも白米とマッチしていて凄く美味しくて癖になる。1人で景色を見ながら弁当を食べていると夏織と奈々がやってきた。
「何1人で景色満喫して弁当食べてんの?私たちも入れてよ。」
そう言って2人は自分の分の弁当を持って足湯に入って僕の方へ寄ってきた。夏の日差しがジリジリと照りつける。雲ひとつない快晴で今日は伊豆諸島の島が綺麗に見える。大島、利島、新島と名だたるマリンスポーツで有名な島が並んでいるのが分かる。夜はここが色とりどりの花火で彩られると考えると心が躍る。そして夏織が昨日辺りから積極的になってきているのに少し疑問を抱いた。その疑問が頭を過ぎる度に頭が回った。まるで船で酔うように。
投稿時間遅れてすみません!
次回はいつも通りの時間に作品投稿する予定です!
ところで今回のお話はどうでしたか?
まさかの奈々の告白!
この先一体どうなってしまうのか、注目しながら
次回の更新をお待ちください!




