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病院で出会った同級生と僕が最高のおしどり夫婦になるまで  作者: 国北弘樹
灰色の空と僕を照らす瑠璃色の君
15/30

手術

 今回のお話では前回から少し進んで陽太の退院明け初日の学校までを描いています。2人の進捗に注目しながらご覧下さい!

 手術 陽太side


 夏織たちとの4月はあっという間に過ぎて、ゴールデンウィークがやってきた。再び僕は関東医科大学附属病院の小児病棟にやってきた。前と同じように病室で1人で過ごしていると病室の扉のノック音が聞こえた。僕は返事をした。「どうぞ。」と返事をすると扉が開き、1人の50代くらいの男性の医師が入ってきた。


「こんにちは、久しぶりだね。綾音と夏織の父の富田雄二です。(富田雄二は関東医科大学病院救命救急センターのセンター長)と言っても陽太くんとは4年の付き合いだね。いつも夏織がお世話になってます。」


僕は驚きを隠せずに話す。


「こんにちは。あの、夏織さんは元気ですか?」


すると雄二教授は笑顔で答える。


「元気にしてるよ。早く陽太くんに会いたいって言っていたよ。」


夏織の思いを聞いて気が少し楽になる。


「そうですか、色々とご迷惑かけてすみません。」


雄二教授と話をしばらくして、手術の呼び出しがきた。綾音教授が病室に入ってきた。


「じゃあそろそろ時間だから、オペ室行こ。」


僕は綾音教授に促されてオペ室に向かい、手術室のストレッチャーに寝転ぶ。岩淵先生が麻酔用の酸素マスクを持って言う。


「じゃあ全身麻酔かけるから、マスクをつけたらゆっくり深く深呼吸するんだ。あと、オペが終わる時には夏織ちゃんも来るから、大丈夫だよ。」


僕は夏織の顔を思い出しながら麻酔を吸って眠りに落ちる。

 

 オペが終わり、目覚めると、僕は集中治療室のベッドに寝ていた。すぐにナースコールを押して看護師と岩淵先生を呼ぶ。先生たちが来るまでの間に記憶を急いで遡る。夏織のことを覚えている。すぐに実感した。


「大丈夫か、陽太。」


岩淵先生が来た。


「大丈夫です。記憶も問題無さそうです。」


僕がそう言うと、岩淵先生は僕を抱きしめる。


「よかった、よかった。」


僕と岩淵先生はしばらく2人で抱き合った。

 夜中に集中治療室から一般小児病棟に移り、朝になり、朝食を食べて終わり、本を読んでいると、病室の扉がノックされた。扉が開き、それと同時に聞き覚えのある声がした。


「おはよう、陽太。体大丈夫?」


夏織は僕の手を握って話す。


「大丈夫、記憶も問題ない。心配かけてごめん。」


僕は夏織を優しく抱きしめる。


「ありがとう、陽太。」


夏織は持ってきた紙袋の中からタンポポのドライフラワーとクッキーと紅茶を出した。


「タンポポの花言葉、知ってる?」


夏織が言う。


「知らないな。」


率直に答えを言うと夏織は笑顔で答える。


「『真心の愛』だよ。私が陽太にこれからも寄り添いたい。って示すのに、ちょうど良い花を探してたら、タンポポに行き着いたの。」


僕は夏織からドライフラワーを受け取る。


「ありがとう、大切にするよ。」


そのまま夏織は続ける。


「どうせなら紅茶飲んでクッキー食べようよ。あの時と同じように。」


僕は夏織のその言葉に僕は頷いてペットボトルの中に入った手作りの紅茶を受け取る。

 少しして夏織に今後の予定を話す。


「明日まで入院して明後日には退院できるよ。」


そう伝えると夏織が答える。


「じゃあ、陽太とまた一緒に小田原行きたい。」


僕は夏織の話を聞いて考えた。


「じゃあ、小田原から少し先の真鶴っていうこの間言った従姉妹がいる町に行かない?」


夏織は笑顔で頷いた。


「いいよ。陽太の従姉妹にも会ってみたいし。」


僕は少し考えてから言う。


「じゃあ、僕夏休みに真鶴の親戚の所に1人で泊まりに行くけど、その日の午後までとかどう?」


胸の中は畝り、熱を帯びているのが伝わる。


「じゃあ私も一緒に行っていい?あと本音言うと一緒に泊まりたい。」


僕は夏織からの返事に内心驚きながら答える。


「わかった。それなら親御さんに確認とって許可取れたら教えてほしい。親戚たちには僕から連絡しておくよ。」


こうして夏織と僕の夏休みの小旅行が仮決定した。

 退院をギリギリゴールデンウィーク内に終わらせて学校には予定通り登校する。今日も朝食を食べ終わって準備をしているといつも通りインターホンが鳴る。「富田です。」夏織の声が機械越しに聞こえる。僕はすぐに荷物を確認して玄関の扉を開ける。「おはよう、陽太。」夏織をまず見て髪型が違うことに少し戸惑う。いつもは髪を下ろしているのだが、今日の夏織は髪をまとめてポニーテールにしている。おそらくは今日から体育祭週間が始まるからだろう。


「おはよう夏織、髪まとめたんだな。」


僕が伝えると夏織は少し顔を赤らめながら答える。


「今日から体育祭週間だから、髪蒸れるの嫌だったから変えてみた。おかしなところとかないよね?」


「うん、全然問題ないよ。凄い可愛い。」


少し照れながら感想を言うと夏織は口元を両手で押さえながら顔を赤くした。2人で手を繋いで今日も学校へ向かう。「ありがとう、褒めてくれて。」しばらく2人で歩いているといつも通り後ろから


「おはよう夏織ちゃん、あと陽太も、夏織ちゃん髪まとめたんだね。めっちゃ可愛いよ。」


と声が聞こえた。加那だ。そしてすぐにいつも通り僕の肩に祐希が腕を組んできた。


「おはよう陽太。お前やっぱ笑顔のほうがいきいきしてて良いじゃん。夏織さんの力すげーな。」


4人で合流して学校へ向かう。桜が完全に散って緑色の葉が桜の木に茂っていた。もうすぐ夏がくると僕は実感した。連日気温も高く、体育の授業だけで汗をかいてしまうくらいだ。

 もうすぐ夏が来る。きっと去年とはまた違う、色鮮やかな夏休みになると僕は感じた。

 今回のお話はどうでしたか?遂に陽太と夏織のデートが決定して作者もにっこりです!今後に是非期待しています!

次回の更新予定は明日の午前10時半ごろを予定してます。

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