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病院で出会った同級生と僕が最高のおしどり夫婦になるまで  作者: 国北弘樹
灰色の空と僕を照らす瑠璃色の君
13/30

新しい春

今回のお話では陽太から衝撃の告白が???

一体夏織はその告白をどう受け取るのか。

是非最後まで読んでみてください!

 新しい春 陽太side


 夏織との春休みも終わり、始業式当日を迎えた。学校に行く準備を終えていた僕は小説を読んで時間が来るまで暇を潰しているとインターホンがなる。母さんがインターホンに出た。すると元気な声がスピーカー越しに聞こえて来た。


「おはようございます、富田です。陽太さんいますか?」


その声を聞いて胸が高鳴る。


「陽太、夏織ちゃん来てるけど、一緒に行くの?」


僕は母さんの質問に対して勢いよく答える。


「うん、行ってくる。」


そう言うと母さんが背中を軽く叩いて言った。


「女の子と登校するんだからしっかり身だしなみキメて行きなさいよ。」


「行ってきます。」


そう言って扉を開けた。そこには藍色のジャケットに朱色のネクタイをした夏織の姿があった。僕は照れて夏織の瞳を直視できない。すると後ろから母さんが声をかけてきた。


「おはよう夏織ちゃん、陽太の母です。いつも息子と一緒にいてくれてありがとね。」


母さんの不意打ちに僕はさらに恥ずかしくなり胸と顔が熱くなる。


「こちらこそいつも陽太さんと過ごさせてもらわせているのでお礼を言うのは私の方です。」


「そんなにガチガチしなくても大丈夫だから。じゃあ二人ともこっち向いて、写真撮らせてもらうね。なんかこう見てると本当に二人はお似合いな気がするよ。本当にうちの息子のお嫁さんになってほしいぐらい。」


僕は限界が来て声をだす。


「母さん、余計なこと言わなくていいから。」


すると母さんがスマホのシャッターを切った。


「じゃあ二人とも行ってらっしゃい。気をつけてね。」


母さんに見送られて二人でマンションを出る。しばらく歩くと夏織が言った。


「あの、手握っていい?」


僕は夏織の質問の返答として夏織の手を握る。


「もちろんいいよ。僕も同じこと考えてたし。」


二人で話しながら学校の近くまで来たところで後ろからいきなりある同級生が飛び込んできた。


「おはよう、陽太!」


そう、僕とは古くからの付き合いの中井祐希だ。


「おはよう、祐希。相変わらずお前は元気だな。」


気だるげにそう返事を返すとまた後ろから声がした。


「おはよう、陽太。というか隣のその子は誰?」


その声の主はもう一人の僕の幼馴染である美咲加那だ。僕は質問を受けてすぐに夏織を紹介する。


「彼女は今日から三田中に転校してきた富田夏織さんだ。俺とは訳あって知り合いで、道案内とかの関係で一緒に登校してたんだよ。」


すると夏織が挨拶をする。


「よろしくお願いします。富田夏織です。」


僕と夏織を見て祐希が言う。


「でも知り合いと言うには距離感近いしさっきまで手繋いでなかったか?」


「確かに、もしかして二人ってそういう関係?」


加那も話に便乗する。僕は白状する。


「うん、夏織とは付き合ってる。認めるよ。」


そう言うと祐希と加那は驚いた。


「えっ!陽太ってそんなやつだったけ?なら早く言ってよ。お祝いしたのに。」


加那がそう言うと夏織の顔が赤色に染まる。僕は慌てて言う。


「早く行かないと遅刻するだろ。行くぞ。」


僕らは4人で学校に向かった。

 夏織とは職員室前で別れて僕は前クラスのメンバーがいる教室に向かう。ちなみに前のクラスでは祐希と加那は一緒だった。そして教室で新クラスのメンバー表を貰って新クラスの教室に向かう。驚いたことに夏織と祐希と加那とは同じクラスだった。しかも夏織とは席も隣同士だった。始業式までの間、僕の机を夏織や加那、祐希が囲んだ状態で4人で話をしていた。加那は漫画好きなだけあって夏織と楽しそうに話をしていた。僕と祐希もアニメの話をしていた。

 諸々の式典を終えて教室で帰り学活を済ませて帰ろうとすると夏織が声をかけてきた。


「あの、一緒に帰ろうよ。」


僕は頷いて二人で教室を出ようとすると後ろから朝と同じ祐希と加那がやってきた。


「なに二人だけで帰ろうとしてるんだよ。俺らも良いだろ。」


祐希が肩を組んでそう言う。


「あのなぁ、俺にキツく肩組むのやめろって言ってるだろ。」


僕が祐希と話をしているとその隣で夏織と加那は小説の話で意気投合していた。すると祐希が言う。


「ほら、二人も仲良くなってるし、良いだろ。」


僕も祐希に返事をする。


「なら別に良いよ。というかお前ら二人ももう恋人関係だろ。二人で帰るとかそういうことないのか?」


「二人より複数人の方が楽しいだろ。だから俺はみんなが良いんだよ。あと俺ら途中まで道同じだし近所だろ。」


祐希に押されて4人で帰る。祐希達は僕らと途中で別れた。朝と同じ様に再び夏織と2人きりになる。僕は昨日の検査結果の話を夏織にする。


「夏織、大事な話がある。真剣に聞いてほしい。」


そう言うと夏織は深呼吸をして僕の方を向く。


「実は昨日、入院していた時の検査の結果の話を病院で聞いたんだ。それで、僕の脳に悪性の腫瘍が見つかった。命に別状はないけど、手術で2週間分の記憶が消える可能性がある。だから、僕が入院している時に、可能であれば、お見舞いに来てほしい。」


そう話すと、夏織はゆっくりと話し始める。


「陽太、私は待ってる。陽太が手術を終えるまで。今度は私の番だよ。陽太のおかげで今の私があるんだから。」


夏織はそう言うと僕の胸に顔を埋めて、必死に涙を堪えて話す。


「もし記憶がなくなったらゼロからやり直そうよ。今度は私が陽太をデートに誘うよ。だから待ってる。」


僕は胸に秘めていた思いを夏織に伝える。


「ありがとう、夏織。僕の側に夏織がいてくれて、本当に良かった。」


僕はゆっくりと夏織を抱きしめる。僕たちへの最初の試練が訪れた瞬間だった。

今回のお話はどうでしたか?

次回は夏織目線からの陽太への思いが描かれます。

是非読んでみてください!

次回は明日の午前10時半ごろに更新予定です!

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