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幕切  あやかし流儀式

興味があったら読んでみて下さい。あやかしの葬儀の模様です。

 ーー死者を弔う儀式……。


 それはしめやかに……ではなく盛大に執り行うのが

 あやかし流ーー。


 開催されるのは深夜の二時。

 丑三つ時と呼ばれる時間帯に突然……始まる。


 ここ……螢火商店街の奥深く……。

 あやかし達のお店と住宅の並ぶ裏通り。

 その場所で……儀式は始まる。


 笛や太鼓を持ち……儀と背中に書かれた黒の法被。

 下は何でもよい。

 男は紅のねじり鉢巻。

 女は花笠。笠の上には牡丹のコサージュ。

 儀と書かれた提灯ぶら下げて練り歩きは始まる


 練り歩きはとっくりを腰にひっさげ、皆。

 酒飲みながら進む。


 提灯おばけが商店街の灯りをともし、音楽に合わせて踊りを舞いながら、その練り歩きを見送る。


 歌を唄い……太鼓を叩き練り歩きながら舞いを踊るあやかし達の前を、通り商店街から住宅。

 そして……最後は主のいる白狐神社。


 住宅地を通る時には屋根の上に登り練り歩きを眺めるあやかし達から、酒が舞う。


 酒は欠かせない。

 誰もが酒を呑み、笑い、唄い、踊り、盛大に。

 神輿は無いが、あやかし達の化ける提灯の山車は出る


 練り歩きの後からあやかし達が色んな提灯に化け山車として

 付いていく。


 正に動く山車は火車が運ぶ。

 その上であやかし提灯が弾んだりしながら動く。

 中にはくるくると廻るものもある。


 山車の上の提灯は主に一つ目小僧や、達磨お化け、唐傘小僧、火の玉を吐く龍。

 など、妖怪が多い。彼等はそれに化けてパフォーマンスをするのだ。


 正に大道芸。


「すごいな……」


 深夜のその大行進を前に……葉霧は目を輝かせていた。


 練り歩きの始まった商店街の奥の方で

 葉霧と、楓。お菊。そして浮雲番(フンバ)は、観覧中。

 今夜は……人間に化けるあやかしはいない。


 誰もがあやかしの姿のままで参列する。


「すげぇよな~……」


 まるで祭り。

 楓も目を輝かせていた。その肩の上にはフンバが乗っている。

 葉霧に肩車されながらお菊は、手を叩いて笑う。


 こうして……死者の魂を送るのがあやかし流儀式である。


 螢火商店街に暮らすあやかし達の、深夜の盛大な祭りに参加して、共に……冥福を祈った。


 葉霧は産まれてはじめて参列した。


「こんな風にやってるなんて思いもしなかった。」

「葉霧は……あやかしが視えなかったんだ。そりゃ気づかねぇよ。優梨さんと夏芽(にぃ)が来ても……ただの真っ暗な商店街にしか見えねぇだろうし。」


 葉霧と楓は練り歩きの後を付いて行く。

 この後……裏通りに入るからだ。


 楓は……あやかしの儀式なので自分の黒装束を着ている。

 中国風の装束なのは動きやすいから。と言う理由であり袴も少し、形状か違う。

 黒の細目の袴だ。

 ただ、足首は紐で括りつけるタイプなので少しぼわっとみえる。

 帯だけ蒼。その腰に夜叉丸を突き刺している。


 今夜は足にサンダル。


 葉霧は黒系の服で参列した。

 次郎吉に、喪服は止めろ。と、言われたからだ。

 それでも会った時に、法被を渡されたが断固拒否した。


 お菊とフンバは黒の法被を着ている。

 フンバに至っては、紅のねじり鉢巻まで。

 今日は、右手には儀のミニチュア提灯を持って参加。


 提灯お化け達の並ぶ灯りの下を、歌って踊って練り歩く。

 楓と葉霧もその光景に、終始笑顔。



 最後は……妖狐釈離の前で……あやかし総出。

 死者を弔うために、三本締め。


 ここで、夜が明けるまで酒盛り。

 神社の境内には屋台も並ぶ。


 賑やかな儀式は……こうして夜明けまで続くのだ。


 楓は最後まで居たが……葉霧は帰宅した。



 べろんべろんで帰ってきてその後……葉霧に絡み……鉄拳制裁をされて、気絶したのは言うまでもない。


 葉霧は寝不足の目を擦り……学校に向かった。


 フンバとお菊もお昼まで爆睡……。



 あやかし儀式でした。









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