2.勇者はまだ来てません(2)
拙い文章ですがどうぞよろしくお願いします
俺たちふたりは門のところにいた衛兵さんに名前とギルドの場所を聞き、登録してギルド証をもらったら戻ってくるようにという説明を受けた後すぐギルドへ向かった。
王都はやはりと言ってはなんだか広い。
カイトとリリーの故郷の村はとにかく田舎の村だ。
周りを見渡しても畑、畑、田んぼ、ボロい小屋のような家。また、ほかの方角を見てみても不気味な雰囲気をまとった大きな森があるだけだ。
その森ではもちろん魔物が出る。
この世界でいう魔物というものは、人間を襲ったものという曖昧な定義しかされていない。
しかし、実際魔物というものは魔石というその魔物の核となる部分を有している。
それを壊されるとその魔物は死に至るようになっているのだが、その魔石はなかなかの価格で取引をされる。
魔石はその魔石を有していた魔物の強さ、大きさ、保有魔力値により決まっているためやはり強い魔物を倒せばより大きな魔石が手に入る。
保有魔力値という魔石の大きさを決める要素からも推測できるように魔石とは端的にいえば魔力の塊である。
基本的にこの世界の人々は魔力というものを使えない。
皆持っているのだが、それを使えるほどの力を持つものはごく一部であり、今からカイト達が行く神様から与えられた力によるものがほとんどである。天才的な才能を持たない限りは魔法の使用は不可能であるため、お金を持って教育を受けることの出来る人のみしか才能がもしあったとしても覚えることは出来ないのである。
そのために、生活に必要な道具に必要な動力である魔力の役割を魔石で補っているというわけである。
田舎の村に住んでいたカイト達は実は浅い森で少しは魔物との戦闘経験がある。なので少しの魔石をもって王都には来ている。なのでお金は多くるとはいえないものの、少しの生活をするくらいにはあるのである。
よって初めて見る王都の景色を楽しみつつ、後で食べたいと思うような、ギルドへと続く高い両脇にある建物にさまれた大きな通りの、端にある色とりどりの看板や漂ってくる甘いような香ばしいような匂いを嗅ぎながら進んでいく。
正直に言って二人はこの光景に圧倒されていた
田舎の村と王都を比べたらそうなるのもふ当然であるがやはり圧倒された。
石畳の舗装された道を歩きながら行くと向かって左側にギルドが見えてきた。
その建物は…………なんかやばい雰囲気を醸し出している。というかカオスだ。
まずなんといってもほかの建物に比べて異彩を放っている。基本王都にある通り沿いの建物はみな数回建ての建物になっており、高さもある建物になっている。屋上もあり縦長の直方体型の建物である。
だがこのギルド、
きのこみたいな形をしている。。。
人の入る扉のある部分に関しては円柱状の建物になっているのに対して、天井部は半球のような形である。
色も赤色。
まあ目立つ。
一瞬目を疑っておおきな毒キノコかと思ったぜ。
なんだか見ているととても不安になって隣のリリーに俺は聞く。
「ここであってるよな?」
「こんな所なら特徴教えてくれればいいのにねー」
「やっぱり都会の人はすごいな」
「これはすごいっていうのかなー」
田舎もの丸出しの会話である。
まあそんなことを言っていても始まらないので俺たちは入ることにした。
俺は扉を開けながら入っていく。
すると中からかなりの視線を俺たちはあびた。
訂正。リリーは浴びた。
よくよく考えてみればそのとおりである。
王都に来たのは今日が最初なのであまり自分たちの用紙などについては考えていなかった。
リリーは綺麗な青い髪の美女である。
また、左右違う青と金の目を持つオッドアイである。
こんなにも注目される要素を持っている彼女が注目されないわけがない。
オッドアイはとても珍しい。普通、珍しいものはどうしてもマイノリティーになってしまうので、自分たちの違うものは不吉だとかなんとか言って迫害対象になりやすい。
だが、この世界には神様が存在する。
彼らはどんな容姿であれ、どんな力を持つものでも等しく愛する。
そして彼らもまた珍しい容姿を持っていたりする。
そのため、差別や偏見といったものがなくなると共に、彼らは神聖視される側に回るほどである。
こんな要因も絡んで視線が集まるのも納得であろう。
ちなみに俺の容姿は色の薄い茶髪に平凡な顔立ちをしている。
まあ代々伝わる銀眼だけは例外と言えるかもしれないが、伸びた前髪で隠れる片目と共に目立たなくなっている。
注目を集めながらもギルドのカウンターに到着する。
「こんにちは、受付嬢のリーフです。今日はどういったご要件でしょうか?」
ギルドの受付嬢は尋ねてくる。
「ギルドカードを作りに来ました。」
「私も同じです」
俺たちは答える。
そうすると、彼女はにこりと笑ったあと、ちょっと待っててくださいねと言い一旦奥へと戻って言った。
受付嬢の彼女はエルフだった。
そこに座っているだけでさまになる。というか美人で少し見とれてしまった。
新人冒険者の大半はそうなってしまうと聞くが、自分もその大半の中に含まれてしまったかと思うとなんだか悔しい気分になってくる。
そんな俺の様子に気づいたのか隣からは無言でリリーがこっちを見つめている。
…………さっき一瞬彼女の後ろに修羅が見えたのは気のせいだろう。
そんなことを考えているうちにリーフさんははすぐに戻ってきた。
何やら水晶のようなものを置く。そして彼女の説明を受ける。
「この器具ではあなた達の犯罪歴と魔法の素質が分かります。犯罪者は何であろうと黒色を示します。魔法を使える場合はその属性の色に光ります。ただ、あらかじめ行っておきますが、魔法を使える人の方が少数派なので何も現れなかったとしても肩を落とさないでくださいね!」
そして俺たちは順番にてをその水晶にかざした。
まずは俺から。
………………
………………
ピカッ
なんとひかった。色は―――青色だ。
ただその色は黄色と緑をたしたような色であることにその時は誰も気づかない。
「おめでとうございます、カイトさんには水属性の素質があるようです!」
俺は無言でガッツポーズ。
「いいなー私はどうなるかなー、カイトと一緒の色出ないかなー。」
リリーが可愛いことを言ってくれてさらに気分が良くなった。俺は高ぶる心を沈め隣のリリーを見守ることにした。
リリーが手をかざす。
…………
…………
…………
ピカッ
俺よりも小さく最後に少しだけひかった気がする程度だがひかった。
「どうやらリリーさんはほんの少し、光属性の素質がある可能性があります。光が弱かったために確実とはいえませんが、神様とまだ契約していないのであればその時に確認をしてもらってください。ひとまずおめでとうございます。」
リリーは確実ではないかも知れないが魔法の可能性を示唆されて喜んでいた。
きっちりと隣にいる俺に抱きついてきてこちらをしたから見上げてくる。
うん。あざとい。でもかわいいな。
それからは犯罪歴もないとわかってもらうこともでき、ギルド証を発行してもらえた。
発行してもらったそれに一滴の血を垂らすと持ち主の情報があらわれ、モンスター討伐が記録されるようになった。
これでギルドでやることは終了した。
最後に受付嬢のリーフさんからギルドでの以来の受け方などをカウンター横の掲示板を指しながら教えてもらうなどして、登録作業が終了したので
それを持って門のところにいる衛兵さんのところへ戻り滞在許可を出してもらった。
それからはそこその宿屋を見つけ一晩泊まることにした。
宿屋の看板娘に目が吸い寄せられてしまった時に隣のリリーにどつかれるなんてことはなかった。なかったんだよ。
俺が悶えてる間に彼女は二人部屋をとっていた。
嬉しいけど恥ずかしいような。
彼女に聞いてみると
「お金がもったいないでしょと言われたら」
正論すぎて何も言えないけど、今日の夜魅力的すぎる幼馴染みリリーのせいで眠れない夜を過ごすことは確実のものとなるであろう俺であった。