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【詩集】拙くも進もうとする試み

風紋

作者: につき

何処までも砂、砂、砂……

風紋の美しいパターンは

移ろう風の跡。


あなたの移ろうこころに

立ちすくむわたしの影が

砂漠に伸びている。


さざ波に似た模様に潜む

蠍や毒の虫や蜥蜴たちに、

何時まで怯えていればいいのだろう。


また風が吹いてきた。

夕暮れの赤い砂を巻き上げて。


昨日見た砂山は、

今日深い谷になっている。


定型を持たぬ

砂の群れ。


どんなに握りしめても

さらさらと零れてしまう。


月は冴え、星は冷たく輝く。


あなたの胸の奥底にある湖に

この月を浮かべたい。


二人ですくって

毀れないように。


蒼く沈む夜空の下で、

言葉もなく寄り添って

感じるのは

騒めきと焦燥。


間を吹く風に

また風紋が描かれていく。




 *

  

 こんな恋もいいなと思いました。砂の景色のような乾いた中に離れがたさを失わない恋。お互いのこころの中に、風紋は描かれているのでしょう。

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