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説明回ってなんか話進まないよな

どうも、はんぺんでs(ry



連続投稿です。進まないので。

というわけで第9話です。

「いっつつ……」


あの野郎、ガチで殺しに来やがった。


ゆきちぃに軽く殺されそうになった俺はとりあえず用意された部屋に押し込められた。扉の外側にはクロウとかいう護衛がいて、外には出してくれそうもない。


-----やはり、無意識下で、ですか-----


ん、神様の方のゆきちぃ?


突然頭の中に声が聞こえてきた。

今日のゆきちぃ(神の方)の外見データはツインテールに黒を基調としたゴスロリ衣装だ。


-----はい。そうです-----


カブるから別の呼び方ない?ないなら勝手に「変態」って呼ぶけど


-----他に何かないんですか!?っていうか何で私変態!?-----


いや、だって、自分で美少女とか……


-----キャラ設定的にそうなってるんです!-----


お前今ものすごいタブーなこと口走らなかったか?

殺されね?口に出せないようなり方で。


-----大丈夫ですよ……多分-----


ま、俺には関係ねぇが


-----ひどいっ!?-----


……で、どしたの今回は?


-----ごぼっ!?-----


…………。


「コホン」と咳払いし損ねてむせるゆきちぃ(神の方)


-----けほ、けほ……そ、そうでした。先ほどあなたが無意識に発動してしまった・・・・・・・・能力について説明です。ほんとはまだずっと先のはずでしたのに……なんなんですかあなた?『適応』というカテゴリにおいて異常な成長を見せてくれやがってますが-----


能力?

あー、なんか聞いたことあるな。

異世界トリップ定番の神様からの贈り物(チート能力)的な。

って、さっきのやつ?タンスを粉々に破壊する……的な?


-----そんなチャチな代物ではありませんよ?-----


そんなチャチな代物で俺は殺されかけたんか?


-----最後のは完全にあなたが悪いでしょう?-----


ま、しらねーけど。

ゆきちぃあぁ見えてめっちゃいい体してるし、顔は文句なしで美人。

まるでどっかのお姫様だぞあれ。多分違和感ないと思う。暴力なくせば速攻で男ができるなありゃ。


-----ま、どうでもいいですが-----


だな。で、能力とやらは?


-----はい。あの能力は……っていうか『能力』というより、『性質』といった方が近いのですが。まぁ、あなたの成長次第では能力にもなりうるかもしれませんね。あなたとっても『規格外』なので☆-----


はい?


-----はい?-----


いきなり10を話すなよ。1から話せ。


-----面倒ですね-----


おい。


-----……冗談ですよぉ。えっとですね……あなたは前の世界で、1世代にたった3人しか存在しない『規格外適合者』と呼ばれる人間の1人なんですよ。その『規格外適合者』と呼ばれる人たちは自身の知らない間に世界を運営するための中心的存在として生きてゆくのですが……その3人のうちの1人。最年長であった『渡会わたらい播磨はりま』は自分が『規格外適合者』であることを予測演算諸々によって証明してしまったんですよ。


……それで、おれがその『規格外適合者』とやらの1人だということは分かったが、『渡会播磨』ってやつと何の関係が?


-----『渡会播磨』は世界を転々とする際に様々な偽名を使っていました。そして、その中の一つが『四月朔日わたぬきよつぎ』。まぁ、どっちが本名なのかは知りませんが。あ、『世界を転々と』っていうのは文字通り別々の世界を転々と……ですよ?


四月朔日だと……


『四月朔日』それはとある実験の名前に付けられた名字だ。



……倉敷派祓の7年間を喰い潰した実験に。



一瞬の驚きの後でゆきちぃは話を続けた。


-----彼は自分がどういう存在なのかを知った後、残りの2人をわずか3年という期間で特定し『四月朔日』の名を用いて『とある実験』を開始しました……これはあなたも知っていますね。ただあの実験は『規格外適合者』を対象とした実験ですが、いったい何がしたかったのか分からないんですよねー……そしてその実験にあなたともう一人。ここでは名前は伏せますが……実験に参加させられた少女がいまして…… 


忘れるわけがない。

15年前。完全に隔離された施設の中で行われていた実験も。

15年前。完全に隔離された施設の中で唯一会話を交わした少女の事も。

15年前。完全に隔離された施設の中で自分が唯一明確な殺意を持った人間の名も。


-----それでですね、その娘は実験の途中で自分の正体ではなく『私』という存在に気付いたのです。さすがは『規格外適合者』。私の管理を一時的に外れたとたんにこれです。もうやってられませんよ。うぅ……


それで、『あいつ』はどうしたんだ?


-----物怖じひとつせず、私に交渉してきましたよ。『私』の存在を伏せ、実験を破壊する代わりに、自分とあなたを別の、かつ同じ世界で暮らさせてくれ。と。


それが、俺をここに連れてきた『願い』ってやつか?


-----はい。そしてそれに伴い、あなたはこの世界に来たことで『規格外適合者』としての存在が変質し先ほどの力が発現した、ということになりますね。まぁでも、ベースはあなたの『性質』そのままなので変質したというのもいささか語弊が(ry


そうか、あいつが……


-----とはいっても先ほどのは力の一部にも足りませんが。


ふふっと微笑むゆきちぃの姿が消えてゆく。

俺はそれに気づくがもう遅いようだ。


おい、待て!まだ話が…!


-----もうすぐ人が入って来ます。あなたに備わる『力』の詳細は直接頭に入れておきます。まぁ、おおざっぱですが。それでは♪


ゆきちぃを止めることはもうできないようだ。

力んでいた全身の力を抜くとふと思い出したことがある。


あぁ、そうだ。

呼び名、『ユキ』でどうだ?ゆきちぃとかぶるから。


-----っ!?あなた、まさか……


先ほどよりも大きく驚いたような表情をした。

が、ゆきちぃ(神の方)はすぐさまさっきの表情に戻って、今度はなんだか嬉しそうに「はい」と答えた。


ユキ?


-----いえ、何でもないです。どうせまだ気づいていないのでしょう?


何のことだ……?


-----では、またいずれお会いしましょう


って、おいユキ!


薄く消えかかっていたユキは完全に消え去ってしまった。

気が付けば簡易ベッドの上で座っている自分がいる。


「……まぁ、また会えんだろ」


ベッドから立ち上がり、ネクタイを締めなおしていると、後ろのドアが開いてクロウ君の姿があらわれた。


「倉敷派祓。出ろ。スノーフィア様の準備ができた」


「もしかして、お前。ゆきちぃの執事かなんかか?」


適当な質問に明らかな反応があった。


「…………さっさと出ろ」


確かに今、わずかな間があった。

が、今はそんなことを気にするのはやめることにした。



今、俺にはもっと面倒な問題が存在している。



「だぁらっしゃぁぁぁぁぁー」



俺は扉を蹴破った。

ただ唯一悔やまれることはクロウ君ごとドアを蹴破ろうとしたつもりが見事に回避されたことだろうか。


問題は、一つ一つ解消していこう。

徐々に進めばいいのかな……?



なにかあれば……

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