なんかアレらしいね?こいつらレジs(ry
どうも、はんぺんでs(ry
というわけで第8話です。
----------side倉敷派祓---------
「っていう感じかな……」
「……つまり、俺をそのレジスタンス集団に勧誘しようと?」
「『解放軍』よ」
「同じだろ」
「…………」
なんでも、この国の王は悪逆非道、貪欲でずる賢い、自分が世界の中心にいるとか思っちゃってるイタいデブキモ男らしい。んで、事情は知らないが、そんな王を打ち取ろうと日々努力しているのが彼女たちのレジスt……(ゆきちぃの突き刺すような視線)……解放軍らしい。
簡単に言えば今いるこの国は相当腐りきってるらしい…ということだ。
確かに、そんなやつが国のトップとかいやだ。
よく今まで反乱とか起きなかったな……。
「ま、戦力は多いに越したことはないわ。たとえ突然空から降ってきた変態男だとしても何らかの強い能力を持っているのなら味方には加えたいじゃない?」
誰が変態だ。
「……つまり、そのレジs「キッ」解放軍とやらは見ず知らずの変態男とやらをスカウトしなければならないほどにピンチなわけだろ?」
「うっ……痛いところついてくるわね。確かに、上の奴らが腐りきってるせいで私たちの行動はかなり制限されてる。はっきり言ってピンチね。まったく、どうかしてるわ」
「そのピンチな状況に俺を巻き込もうとしているアンタの精神の方がどうかと思うがな」
軽口をたたきながら、ふと俺はゆきちぃの後ろで控えている青年に視線をずらした。
金髪碧眼のハンサム青年。申し訳程度に腕と胸に鎧をつけ、腰には標準的な西洋の長剣を差している。推測で20歳前後であろう。ただし普通という言葉はこの青年には当てはまらない。今すぐにでも俺がゆきちぃに殴り掛かればその拳がゆきちぃに届く前にケリをつけられるであろう身のこなしはしている。
んで、その顔には「いつものことですから」と苦笑いで書いてあった。
「アンタの態度を見る限り問題なさそうね」
「はいはいそーですかー(棒)」
「……で、どう?私たちの仲間にならない?」
「断ったら?」
「あなたを危険因子として破壊するわ」
「おーこわ。『殺す』じゃなくて『壊す』ってところがすでに普通じゃないな」
「考える時間くらいはあげるわよ?」
っつーことは俺には拒否権がないということになる。
了承すれば安全に仲間入り。拒否すれば『壊され』て永久就職。
どっちにしろバットエンド。
…………全く、なんて理不尽な。
ドクン!
思った瞬間、無意識に何かを感じる。
強く存在感を示す鼓動の音は収まるどころかだんだん速度と強さを増してゆく。
なにこれ……まぁいいや……少しだけ……試してみようか。
俺は、自分の中にある『何か』を少しだけ掴み取り、束ねて、丸めて、手放した。
「ぇい」
「っえ?」
ズガァァァン!!!!!
……あれ?なんだこれ……?
気が付けば、自分の周りの空間そのものが歪んでいるような気がした。
でもそれは勘違いだったようで、
実際は隣にあった箪笥を木端微塵に粉砕しただけだった。
---------sideスノーフィア・ブリューゲル---------
「ぇい」
「っえ?」
ズガァァァン!!!!!
「っえ……」
彼は今何をした?
先ほど地下牢で見た悪魔のような笑み。
状況が急転しすぎて把握するのに時間がかかる。
今の状況を説明するのは容易ではない。
ただ、私の見ているものが勘違いでなければ、突然に、彼、倉敷派祓から見て右側にあった箪笥が木端微塵に粉砕されている。
ゾクッ「ひっ、ぁ……」
一瞬だけ、背中に氷を放り込まれたような悪寒が走る。
殺気!?こんな量の殺気、災害級のモンスターでさえ……っ!?
っていうかなんで突然!?
異常。
まさにその言葉が脳裏をよぎった。
こんな量の殺意のオーラを人が出せるものではない。
目の前の男は一体何?人ではないモンスターをも凌駕する人の殺気。
今まで感じたことがない、たった一瞬だけで身がすくんでしまうほどの殺気。
それに、木製のタンスだけを木端微塵に粉砕したあの技量と威力。
「す、スノーフィア、様。マズいです……よ、これ」
「わ、かって……るわ、よ!」
たかが一瞬の殺気だけで体がうまく動かない。
力を入れようとしても目の前の得体のしれない恐怖で体が言うことを聞かない。
……理不尽にもほどがある。
「対等だ」
「「…………?」」
突然派祓が口を開いた。
「これは脅迫か?それとも交渉なのか?前者であるならば俺は容赦する気はない。が、後者であるなら俺とおまえは対等なはずだぞ……っていうかなんか癪だ」
は……?どうして?
なぜ彼はここまで圧倒的な状況で『対等』という条件を出すのだろうか?
「どうするんだ?」
「わ、わかっ、た。わよ」
スッ
「っはぁ、はぁ……」
そう告げた瞬間、先ほどまでの身体の硬直は嘘だったかのように消え去った。
「スノーフィア様、ご無事で?」
「え、えぇ。大丈夫」
私の無事を確認すると、クロウ君は派祓の方を「キッ」とにらんだ。
対する派祓はといえば……
「うーん……」
なんだ今の……。もちろん身に覚えはない。
昔からよく怖い顔をすると「ガチで怖い」とは言われていたがまさかここまでとは……。
派祓が何事もなかったかのようにこちらを見るので慌てて訂正を入れる。
「わ、悪かったわよ!無理にとは言わないわよ……」
こうなってしまっては仕方がない。
「貴様、いつまでしらばっくれているつもりだ!!!」
グッ「痛った!?」
「ちょ、クロウ君!?」
だが、クロウ君は突然派祓の胸倉をつかんだ。
辺りをわずかな沈黙が漂う。
「何か間違った事でもしたのか?」
さも当たり前のような顔でクロウ君を見つめて口を開いた。
「くっ!」
「待ちなさい!」
派祓を殴ろうとしたクロウ君を私が慌てて呼び止める。
顔面寸前でこぶしを止めたクロウ君はやるせない表情のまま私の後ろに戻っていった。
派祓はいたって無表情。
さっき殴られそうになった時でも一切瞳を動かさなかった。
「スノーフィア様、なぜ……」
「クロウ君も見たでしょう?あの威力を……ここでの戦闘なんて御免よ」
「失礼いたしました……」
しぶしぶ納得するクロウ君。
派祓はといえば残ったボンゴレロッソをもそもそと食べている。
彼から特に戦意は感じない。
彼も彼で話くらいは聞いてくれるようではある。
「あー!もうっ!嫌な汗かいた!シャワー浴びてくる!!!」
私はとりあえず現実から逃避してみることにした。
派祓は「いってらー」と言いながら片手を上げる。
「のぞいたら殺すわよ!」
「安心しろ。既にゆきちぃの裸は上から下まで十分見た」
「やっぱり死ねぇぇぇぇぇ!!!!!」
「ぎゃーす!!!」
シャワーは派祓をぶちのめしてから入ることにした。
まったく話が進まないww
何かあれば……