NTR考察
本作ではR18的な、アダルティな話題を含みます。
読まなくても人生に全く影響しない程度の駄作です。
苦手な方は不快感を感じた時点でのブラウザバックを推奨します。
【はじめに】
みなさんは、NTRというジャンルをご存じですか……なんて、いまさら聞くのも変な話かもしれません。
いまどき、知らない人のほうが珍しいですよね。
とはいえおそらく多くの人は「単語としては知っているが詳しくない」という理解度だと思います。
あるいは「知ってはいるが、理解はできない」かもしれません。
かく言う私も、かつてはそうでした。
あんなの、何が良いのかわからない。
どうせ特殊性癖をアイデンティティにしてる変態もどきが、それを個性と勘違いしているだけでしょ!?
とまあ、そんなふうにお考えかも知れません。
そしてそれは、ある意味では正しいこともあります。
ですが同時に、それがすべて正しいというわけではありません。
NTR作品を書く人は、本当にただ、NTR作品が好きなんです。
NTRを描くことで誰かを傷つけたいのではなく、ただ、自分が好きな物をみんなにも楽しんでほしい。
ただそれだけなんです。
今回私がこんな文章を書こうと思ったのは、NTRの魅力を少しでも多くの人に、知ってもらうきっかけになればと思ってのことです。
NTRを毛嫌い、あるいは食わず嫌いしている方は、別に「今すぐNTRを好きになれ」とは言いません。せめて「なるほどそんな考えの人が居るのか」という程度に理解して貰えれば幸いです。
今時点でNTRが好きな方に、念のためにお伝えしておきます。
今回私なりにいろいろ調べもしたつもりではあるのですが「それは違う」「こいつは何もわかっとらん」など意見もあると思います。
その際はどうか、感想等でご教授ください。
ただし必ず返信するという保証もないので……まあ、気軽に感想欄をご利用頂ければと思います。
【【目次】】
・そもそもNTRとは?
・NTRの分類
・NTRの魅力
【そもそもNTRとは?】
いまさらですが……NTRとはいわゆる「寝取り/寝取られ」の略称です。
「寝取り」か「寝取られ」か判別できないので「NTR」という語を避けるという話も聞きますが、結局のところ「り」なのか「られ」なのかは、感情移入する対象が違うだけで、構造的には同じ。というのが私の考えです。
今回はそんな考えから、ひとまず「寝取り/寝取られ」と一括りにして考えます。
ちなみに英語だと「cuckold(托卵)」という単語が近い意味を持つようです。
これは「cuckoo」に由来する単語ですね。
カッコウが托卵する動物というのは、小学校の頃に習った気がします。
ただし、NTR=托卵というわけではなく、むしろNTR⊃托卵。つまり托卵はNTRの一形態に過ぎません。
そんなわけで、普通に海外でも「NTR」とか「Netorare」が通じるそうです。
また、フランス語においても「cocue」という、同じくカッコウを語源とした語があり、より詳しく分類しているという話もあるそうですが、こちらはNTRとは若干意味が異なるそうです。(Wikipediaによると)
つまるところ……NTRに完全該当する外国語は、ないのかもしれません。
NTRが日本独自の文化という確証はありませんが、仮にそうだとしたら我々は……
いえ、深く考えるのはやめておきましょう。
NTRという言葉が生まれたのは比較的最近のことですが、その要素を含む物語自体は特に珍しくもないそうです。
言ってしまえば神話とかで生贄を捧げるとかも、ある意味寝取られてるわけですからね。
……まあそれは、あくまで『寝取られからの奪還』を物語としているわけなので、純粋なNTRかと聞かれると首を傾げるわけですが。
【NTRの分類】
NTRには様々な種類があり、簡単には分類できません。
というか、明確な分類は今のところ(たぶん)ありません。
なので、私なりにNTRの種類を見分けるためのポイントをいくつか出してみることにしました。
□登場人物の性別(属性)
え? そんなの、男性主人公のカップル(女性)が、間男に奪われるんじゃないの?
と、お考えかもしれません。ですがそれは甘いです。
ですがよく考えてくださいよ。
女性同士のカップルに男が割り込む(百合の間に挟まる男)も、立派なNTRじゃないですか!
オメガとベータの番に強力なアルファが割り込むのだって、立派なNTRじゃないですか!!
なんだったら、少年冒険者が憧れているお姉さんがゴブリンにさらわれて犯されるのだって!!!
そして、それらはすべて『NTR』という要素を含みながら、全く別の魅力があるのです。
なんだったら同じ属性だとしても、作者によって全く違う輝きを見せる。NTRはそれだけの多様性を備えているわけですね。
□NTR前の関係性
また、登場人物の関係性。とくに、NTRが発生する直前の状況によって、同じNTRという現象でも印象がまるで変わります。
おそらく一番想像しやすいのは、片思いのパターンですかね。
いわゆる『BSS』というやつです。
分からない人のために略さず書くと『僕が先に好きだったのに』というやつです。
奪う側は不良というかやんちゃ者というか、DQNというか……そういうオラオラ系の登場人物で、優等生だけど気弱な主人公が被害に遭います。
昔話だったらここから主人公が覚醒してザマアするのですが、NTR物語でそんな奇跡は起きません。
ここから更に、数パターンに分岐します。
まず、被害に遭ったことに気づくかどうか。
最後の最後まで、好きな人が穢されている事に気づかないパターンもあります。
その場合、穢された側に主導権があり、そのことを隠して付き合い続けるパターンと、そのことを隠しながら何かしら理由を付けて距離を取るパターンがあります。
気づいた場合、寝取られた側に主導権が移ります。
寝取られて傷ついた主人公は、それでも付き合い続けるか、心を折られて諦めるかの二択を迫られます。
片思いには、逆向きのパターンもあります。
主人公側は何も思ってない鈍感系なのですが、ヒロイン側が一方的に恋しているパターン。
この場合、主人公は寝取られていることに気づきません。
というか、「寝取られという事象は発生していない」とすら言える可能性もあります。
ではこの強烈なNTR感はどこから来るのか……
ここで、お気づきの方もいることでしょう。
NTRの魅力は、寝取られたことへの喪失感だけではない。ということに。
いなむしろ、そんなのは氷山の一角に過ぎないのです。
私が考えるNTRの本質は、犯される側にこそあるのです。
ああ、心に決めた相手がいるのに、好きでもない人に犯される。
そんな嫌悪感。不快感。無力感。それらをねじ伏せる、征服欲。それこそがNTRの美しさなのだと。
ええもちろん、ビッチ系の尻軽女が寝取られる。それがNTRでないなどと言うつもりはありません。
ですが……足りないでしょ、そんなの。
そこを上手く理解せずに、寝取られ男が苦しむ様子ばかりにフィーチャーするのは、分かってない。
読者が、弱者男性がどれだけ苦しもうがそんなのに興味がない……とは言いません。だけどそれ一辺倒でNTR好きを名乗るのは、苺だけ食べて他を捨てるようなものです。勿体ない。
そしてここに、カップル、許嫁、婚約、結婚などの社会的な要素が加わることで、罪悪感にアクセントが加わります。
□NTRに至る経緯
また、このNTRという現象が発生する経緯にも、いくつかのパターンがあります。
イメージしやすいのは、加害者側が強引にNTRを発生させるパターン。
脅迫したり、あるいは強姦したり。無理矢理犯して、既成事実を作ろうとするやつですね。
酒に酔わせて……とかも、このパターンに入ります。
逆に、犯される側の意図というパターンも考えられます。
女性側の浮気とか、あるいはお金のために援交とか。
あるいは立場が逆で、男女カップルの男側が、別の女と添い遂げるとか。
ああ、なんていうか、聖女追放ものはだいたいこのパターンですね。まあこれはNTRっぽさを感じるかと聞かれたら、微妙なとこですが。
あるいはちょっと変わったところで……『寝取らせ』というジャンルがあります。
寝取られ側の弱者男性が、間男に自ら依頼して、好きな女性を犯させる。というやつです。
ええまったく、何が良いのか分かりませんね。ハァハァ。
【NTRの魅力】
ここまで様々なNTRの種類を紹介してきました。
もちろん、これらは私がパッと思いついたものを上げただけで、他にもいろいろな分類があるのでしょう。
ですが書き切ろうという考え自体がそもそも無謀なので、ここまでにしておきます。
NTRの魅力とは何でしょうか。
一つは先にも挙げたとおりの、懐の広さ。あるいは多様さなのだと思います。
もちろん、「では純愛に多様性はないか」と聞かれたら、そんなことはありません。
ですがそれと同じぐらいにNTRには、一言で語れないほどの深さがあります。
そしてもう一つ。
私が思うにNTRとは『苦み』なのではないかと思うのです。
子供の頃は大好きだったジュースが、大人になると「甘すぎる」と感じるようになる。
もっと珈琲とかビールとか、苦みのある味が好きになる。
それと同じ事。
勇者が魔王を倒す勧善懲悪の物語、お姫様が王子様と結婚する幸せな物語。
もちろん素晴らしい。だけど子供の味だ。大人には物足りない。
だからたまに、苦いものを口に含みたくなる。
NTRの魅力とは、そういうことなのかもしれません。(知りませんけど)




