120話、ギラギラ
よろしくおねがいします。
途中倒したトレントから実を奪って食べながら、ボスエリアへ向かう。
カラフルすぎて道がわからなくなる。真っ直ぐ進めてるのかな……。
「お、あれボスじゃないすか?」
「あ、ぽいね? ……あれかぁ」
ボスが見えた。
しかし、アレがボスかあ。なんか、どうしよう。
「テイムはするけど……」
「つよいんすかねー」
「弱そうなのです……」
まあ、ボスであるからには強い、はずなんだけど。
「はい、テイム。……詳しく見てみようか」
魔物情報を見てみよう。
レインボウスケルトン。
七色に光る、スケルトンの形をした魔物。
コア以外の肉体が魔力でできており、物理攻撃が効かない。スケルトンの形はしているが、実質はウィスプやスライムに近い。
魔力でつくられた矢を雨あられのごとく発射して獲物を仕留め、魔力を奪い取る。
魔力量はドラゴン並にあり、つくられた矢はドラゴンにもダメージを与えるほどの威力になる。相対するときは魔力攻撃無効の装備があると良い。
魔力攻撃無効の装備なんかないでしょ普通に考えて。……あるの??
「思ったよりつよいのです」
「ね、なんか思ってたのと違うっすけど」
スケルトンの見た目だけどスケルトンじゃなかったもんね。触ってみたら、なんというかぷにぷにというかトロトロというかって感じだった。魔力の塊ってこんな感じなんだな……。
ボスをテイムしたし、ひとまず十九層に降り、ゲート登録をすませ、地上へ帰還。
虹スケ君は、二層の食料班に配属だ。
最近、肉の消費の速度が上がってきている気がするのだ。みんな食べるようになってきたからか? 子供も遠慮しなくなってきたし。足りなくなる事のないようにしっかりとってきてもらおう。
夜ご飯に、とってきた魔物を調理してもらった。我々の分だけ別で作成だ。
カメレオンもカラフルな鳥も、美味しかった。
が、普通の範囲だ。めちゃくちゃ美味しいわけではなかった。なので、派遣する班を編成することはない。普通に二層の肉の方が美味しいからね。
虹スケ君は、ゴージャスキャバリーとゴールデンゴーレムに興味をもった。体色に金色が追加された。そんな事もできるのか……。
「キラキラになったのです」
「なんかそういうオモチャみたいな光り方してるなあ……」
前世の海外産のよくわからない音のなるオモチャみたいな……。
夜遅く、マリアに起こされた。
「キラキラちゃんが呼んでる気がするのです」
うん? たしかになんか呼ばれてる気がする……行くか。
家を出て、裏手へ。
……うわぁ。
「ギラギラなのです…………」
「えらいこっちゃ」
ゴージャスキャバリーがレインボーにギラギラ光ってた。
いや、よく見たらゴージャスキャバリーが二体?
ああ、こっちは虹スケ君か……。
「虹スケ君が、ゴージャスキャバリーの形になってるだけみたい。で、ゴージャスキャバリーがお株を奪われるかもしれないって嘆いてる、のかな」
「なるほどなのです」
いや、でも、これは、なぁ。
「さすがにこのギラギラには乗れなくない? なんか柔らかいし。乗ってみる? 」
「試しに乗ってみるのです……あ、あ、バランス悪いのです! 虹スケ君、馬になるの向いてないのですよ」
ギラギラのキャバリーは項垂れて骨に戻った。
適材適所って言葉があるのを教えてあげよう。
夜のマップとかあると、誘蛾灯としてもっと役に立つかもしれないなぁ。
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