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104話、大魔王と勇者の帰還

よろしくおねがいします。


66日目、昼。

勇者イサムと、大魔王ゼストが帰ってきた。

一人の魔族を連れて。


「帰ったぞタキナ。会議だ」


あ、はい。城の会議室に集合ね。




私、アリス、ベルゼ、ヒナ、イサム、ハヤト、ドーグ、ブライン、ロミオ、あと知らない魔族がひとり。以上が会議室に集まった。


「マリアはどこだ?」


「ちょっと魔族救いに行ってます」


「後で聞こう」


マリア、元気にしてるかな。


「さて、まずは……紹介からしておくか」


ゼストは知らない魔族を指さした。


「こいつはレギオン。魔王だ」


…………うん、薄々わかってたけどね。

にしてもまた美少女だ。なに?魔王ってみんな美少女なの?





連れ帰ってきた経緯が説明された。

まず、ここにいる魔族は、確かに魔王レギオンだ。

しかし、現地にもレギオンは残っている。ここにいるのはレギオンの残り半分だという。

残り半分、というのは、もともと少し減っているから。その減っている分というのが、邪神に奪われた分。で、レギオンが言うには、その奪われた分のせいで今の世界の混乱がある、とのことだ。


「つまり、私の権能を使って好き勝手しやがってるバカのせいで私も迷惑してるって事よ。きっちりケジメつけさせてやりたいけど、私一人じゃ到底無理。てことで、ゼスト姉に頭下げて手伝って貰うことにしたんだ。タキナちゃんだっけ?人間なのにやべーやつが居るってゼスト姉から聞いてるよ。これからよろしく」


おお、姉御肌の美少女。しかもゼストの事をゼスト姉って。ギャップがかわいいね。


というわけで、真の敵は邪神らしい。魔王討伐の任を受けたイサム、倒すべき敵が変わったけど大丈夫?


「いいですね、魔王を倒す旅のはずが、実はもっとやばい存在が真の敵でした!って。テンプレですね?」


いや、あんたがいいならいいんだけど。


「というわけで、タキナ。レギオンはウチで預かる。この大陸が今一番襲撃が多いようだから、邪神に繋がる手がかりも探しやすいだろう」


「私は何百何千にも分裂できるから、大陸中を探索するよ。もちろん、タキナちゃんの役にもたつからね。なにをしたらいい?」


うーん、魔王レギオンになにをさせる……?

そうだ、アレをしてもらおうかな。


「じゃ、大陸中の珍しそうな野菜とか果物とかの種を集めてもらおうかな。自然に生えてるようなやつで、美味しそうなやつ。あとはレギオンさん数人分を、アビス二層の肉集め班に貸して貰おうかな?」


丁度肉が足りなくなるって話だったし。余ったらオーガウォーリアーとかにしたいし。

……なによゼスト、変なもの見る目してさ。


「タキナの元では、魔王でも雑用でしかないんだな」


「いや、大事なお仕事ですからね?」


仕事を舐めてもらっちゃ困るよ?


ということで、魔王レギオンが仲間になった。

これは人間の国には教えられないな、さすがに。


「で、このちっこいガキはなんだ?」


ゼストが美少年を指さす。王族をガキ呼ばわりできるのアンタくらいよ?


「この方は、ロミオ王子です。ゴールドから預かってます」


「ロミオだ。ここではアリスの補佐をする事になった。よろしく頼む、ゼスト殿」


「あァ、よろしく。魔族がこわくねぇのか?」


「……視覚的に恐怖をおぼえるものが、この街にはほかに幾らでもあるだろう」


「ああ、なるほどな……」


なんでこっち見るの。私は怖くないでしょ? ……ああ、私の魔物の話か。


それから改めて今まであった事をゼストとイサムに説明したりした。

マリアの件は、ゼストがちょっと眉を寄せた。メタスラちゃんを付けてるというと少しは安心したようだが。


「ドラゴニュートか。珍しいな? それも住民になるんだろ。ここは種族のテーマパークか?」


テーマパークとかいう言葉知ってるんですね。


ロミオとイサムは少しだけ面識があったようで。召喚した国だもんな。ああ、私も召喚されたんだった。すぐ追い出されたから王様の顔しか知らんけど。


「ま、平和そうでよかったぜ」


「襲撃は何回もあったけどねぇ」


平和ではあるか。被害はないし。


というわけで今日は、ゼストとイサムが帰ってきたお祝いと、新しい住民……いや、協力者か? いやもう住民でいいや。新しい住民の魔王レギオンの歓迎で、焼肉パーティ開催だ。


「ああ、イサム。焼肉のタレ、できてたよ」


「ほんとですか!? うわぁ、早く食べたい!パーティ準備、手伝ってきますね!」


いや、今日はアンタも主役よ?

まぁいいか、楽しそうだし。

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