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【完結】眼鏡ギャルの近間さん 〜陰キャの俺がギャルと友達になれたのは、眼鏡女子が好きだったお陰です〜  作者: しょぼん(´・ω・`)
第九章:運命を変える夕立ち

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幕間:まだライクかー

「でも、雨全然止まないね」

「そうだねー。……あれ? 何かー、天気予報が一気に雨続きになってるんだけど」

「え!?」


 あたしが見ていたスマホのお天気アプリを見て、久良くろう君が目を丸くしたけど、そんな顔しても予報は変わんないよね……。


「うわー。参ったなぁ……」


 袖から出た腕を軽く擦ると、困った顔で降り続いてる雨を眺める久良くろう君。

 ほんと、こうやって二人きりになれてるのは嬉しいけど、この肌寒さじゃムードもへったくれもないじゃん。


 でも……。

 隣に立っている久良くろう君を見て、あたしは内心すっごい喜んでた。


 ほんと、雷はめっちゃ怖かったけどー、久良(くろう)君のお陰ですっごく安心できたんだよねー。

 雷の音を気にならないようにしてくれたのもあるけど……そ、その……だ、抱きしめてもらった時、ちょっと久良くろう君の汗の匂いがして、ちょっとドキドキしたしさー。温もり感じて、すっごく安心できたし、やっぱ幸せ感じたし。

 それに……あたしのトラウマに向かい合ってくれた上で、ああ言ってくれたじゃん。


  ──「だけど……俺は、眼鏡ギャルの近間さんのほうが、やっぱり好きだな」


 真剣過ぎて、前みたいな呼び方されちゃったけどさー。それでもあの瞬間、マジで!? って本気で夢心地になったっしょ。


 でも、ライク……まだライクかー。

 あたしは、とっくにラブなんだけどなー。

 きっと必死に否定してたから、あれも本気で言ってるんだよねー。ほんとそこ。そこだけなんだけどなー。

 あの時ぬか喜びだったのだけが、ほんっと残念。


 ……でも、良かった。

 あたしが一番不安だった、素顔を見られた時の事がクリアできたから。

 後は久良(くろう)君の気持ち次第。でも、この壁がめっちゃ厚そうなんだよねー……。


 あたしの持論そっちのけで、かなりラブなの匂わせちゃってるけどさー。

 それでもあれだけ真面目に返されちゃってるし、あたしの気持ちに気づいてないよねー。

 じゃなかったら、ワンダーランドの話でも、あんな提案しないっしょ。


 はぁ……。

 どうにか一緒に、ワンダーランド行けないかなー。

 きっと想い出にもなるしー、夜の遊園地のイルミネーションとか見ながらだったら、ムードもバッチリじゃん。

 そうしたら、あたしももっと勇気を持って、その、こ、告白とかできると思うし……。


 うまくいくって決まったわけじゃないのに、その時二人っきりのシーンを思い浮かべて、勝手に顔がにやけそうになる。

 でもそんな熱は、肌を撫でた冷たい風で一気に吹き飛んだ。


「うう……」

「やっぱり寒い?」

「流石に、ちょっと」


 あたしだってギャルだし、冬でも生足披露したりする。

 ファッションのためなら寒さだって我慢するし、それこそギャルっしょ。

 でも、こうやって動かないのは流石にちょっとキツいんだよねー。体が温まりようないしさー。


 両腕で自分を抱きしめ、寒さをごまかそうとしたあたしを見て、久良(くろう)君が少し心配そうな顔をする。


「こうなったら、一旦俺一人で家に戻って傘取ってこようか?」

「ダ、ダメに決まってるじゃん!」


 彼の予想外の提案に、あたしは思わず首を横に振った。


「そんな事してまた風邪とか引いたら大変っしょ!」

「でも、雨って止まなそうなんだよね?」

「それはそうかもしんないけど。ダメなものはダメ!」


 一瞬、久良(くろう)君の看病ができるかもなんて、やましい気持ちが芽生えたけど、流石にそれは必死に止めた。

 だって、風邪引いて寝込むのとか絶対辛いし、余計に心配になっちゃうじゃん……。


 でも、じゃあどうすればいいんだろ?

 今日はお母さん急な仕事で家にいないし、羽流はねるも友達の家泊まりに行ってるっしょ?

 後は……あ。敦美先輩に連絡して、傘を借りるって手が──。


 色々な方法を考えていると、遠くからヘッドライトを点けた車が走って来たんだけど、その車があたし達の目の前で止まった。

 って、あれ? あの車って……。


 思わず久良(くろう)君と一緒に車をじっと見つめてると。


海笑瑠(みえる)じゃない。こんな所で何してるの?」


 運転席の窓が開いて見えた運転手は、やっぱりあたしのお母さんだった。

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