表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔女失格  作者: 千種霞
恋愛の魔女
10/14

省エネの怪物

俺が慌てて結城さんの方に駆け寄ると結城さんは取り乱していた。

全く俺に気づかず、黒板の方を指差している。


俺は何回も結城さんの名前を繰り返し呼ぶ。

「結城さん……結城さん…結城雅史さん」


数回呼んだ後、結城さんは気を取り戻し

深く息を吸って結城さんは俺に申し訳なさそうに言う。


「あ……。すまない、えーと傘瀬さん」

結城さん…鎌瀬です。

しかもかさせて誰ですか?傘瀬て


「結城さん、俺は………」

俺が言いかけた時白井が割り込む。


「結城さん違いますよ、鎌谷です。」

そうそう鎌……谷!?だから誰だよ。

しかも俺の中学時のあだ名じゃねか

何で知ってるんだよ!



「ああ。ごめんなさい鎌谷さん」

涙と一緒にこみ上げてくる呼吸を唇を堅く結んで押さえている様な表情になっていた。


「それで結城さん一体何が起きたの?」

白井は低い声の落ち着いた調子で結城さんに尋ねる。


「それは…………」

結城さんは何かを思い出す様にゆっくり喋り出した。



白井さんと鎌谷さんが教室を出た後三十分くらいだったかな?

後ろのドアから凄い物音がして近づいて見たらそこには何も無かった。

僕も最初はただの風が吹いてるだけだと思った。

ですが背中から氷の様な冷たい視線を感じんた。

そしたらその瞬間風が吹いた

まるで風が、木々の葉をさらさらとすりあわせていた様に。

そして風が吹いた方向を向いたら後ろのドアが開いていた。

それで黒板を、見ると今の状況に繋がるっていう事です。


俺は思った、まるで伝説の魔女みたいな犯人だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ