だから今日も
あなたが欲しい
その身体も心も時間も
だから僕は
歯を食いしばる
自分を抑えないと
すぐにあなたを雁字搦めに
縛り付けたくなって
困らせてしまうから
自由なあなたは
いつだって明るく
鳥が歌うような声で
笑っている
その声に引き寄せられるように
周りにはいつも人が集っていて
ただそんなあなたが
泣いていたあの日
僕もただ同じように
泣くことしかできなかったあの日
何故か帰る場所を
僕に定めてくれた奇跡の中で
これ以上
僕はあなたを望んではいけない
毎日
心にブレーキを掛ける日々が始まった
あなた あなた
頭の中が
あなたが欲しいで
ぐるぐる巡ってる
ただこの思考で
あなたをぐるぐる巻きにしてしまっては
僕が何より好きな
自由に飛び回って歌う
鳥のようなあなたを奪ってしまう
いつかもっと
高い空へ向かって
もっと相応しい誰かと
飛び去って行く日が
来るんじゃないかって
今日こそはもう
帰ってこないんじゃないかって
当然のようにただいまと告げる声とその姿に
ほっとした顔をする僕を見て
あなたはいつも不思議そうに笑うけど
これが幸せ
だから僕は歯を食いしばる
あなたが欲しい
その身体も心も時間も
真っ黒い僕を
僕は必死に抑えつける