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第三章「レゼンタック」
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第七十話「人不足」

 まったく……

 ノアとちんたらと昼飯を食べている間にもう12時になろうとしている。


 それにしてもノアのあの体力には驚きだ。

 話を聞くと、ノアはあの距離を一息のうちに走っていたらしい。

 なので、こんな陸地よりも海で水難救助隊として働いた方が転職だと思うのだが、ああ見えてノアは金づちだ。



 俺は認識票を身体につけるとシフト表で自分の配置を確認する。


「はぁ……、まじか」


 嫌な予感はしていたが、予想よりも人が少ない。

 俺は南西付近で12時から8時までの勤務だ。

 というか、MAXの勤務時間って6時間だったような……


 ノアはいつもの本部待機か……



「おい、アレン」


 懐かしい声に気づいて振り返ると、ハリソンがむすっとした顔でこちらを見ていた。


「お、ハリソン久しぶり」

「なんかその銃ちょっと小さくなった?」


 久しぶりに会ったせいか、雰囲気が少し変わっているように感じる。


「俺の身長が伸びただけだ、だが装填数は三発に増えている」


 ちゃっかり自慢するところは相変わらず可愛いな。


「流れ弾こっちによこすなよ」

「えっと、ハリソンの場所は……」


「南東だ」


「近いな……」


「それよりアレン、いつになったらお前は俺と手合わせをするんだ」


 ……また始まったよ。

 会うたびにこの質問をされている気がするが嫌なので毎回逃げている。


 いや、逃げているわけではない、面倒なだけだ。


「いやー、ケイがいるから忙しくてさー」

「……あ、今日の勤務変わってくれるなら今度、時間を作れるかもなー」


 俺はそう言いながら少し上目遣いでハリソンにチラチラと目配せをする。


「ふんッ、まぁいい」

「せいぜい後ろには気を付けるんだな」


 ハリソンはそう言いながらマジックペンでシフト表を綺麗な文字で書き換えると、階段を駆け下りていった。


「よっしゃ」


 これで今日は6時帰れる。



 時間もやばいし俺もそろそろ行くか……




 待機所で支度を済ませ最後に時計を合わせると、俺は久しぶりの壁の外に飛び出した。


「10-8,10-8」

「アレンより指令室へ」

「時刻12:05より東門から出発します」


「……10-2」

「……地点B28へ移動せよ」


「10-4」

「ふぅ……」


 俺は通信を終えると大きな背伸びをしてから支持された場所に向かう。



 今日の目標は<召喚士>にSPを40振り、<召喚>と<共有>を手に入れることだ。

 なので、いつもなら嫌なのだが今日に関してはモンスターがたくさん出てきてほしい。


「地点A28、5時方向にリンシェンクス一体を発見、距離400」


「……10-0」


「10-4」

「よしっ……」


 さっそく8ポイントがノコノコやってきた。

 これは手早く貯まりそうだな。

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