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兵士少女

「お友達を増やして天下布武じゃ! 〇〇少女ワールド! アハッ!」

 真理亜、お友達70億人キャンペーン実施中。

「こんなお姉ちゃんでごめんなさい。ペコッ。」

 良く出来た妹の楓の物語である。


「会社って、戦国時代と同じなのね。」

 姉の真理亜は憂鬱な気持ちだった。

「会社が戦国大名で、今の世も会社と会社が自分の会社を大きくしようと戦っているんだから。」

「なんか複雑なんだけど。」

 妹の楓に世の中の流れを教えられる真理亜。

「元金、軍資金、開業資金。何をするにも最初のお金をどうやって作るのかが問題ね。宝くじを当てる? クラウドファンディング?」

「現代は働いてもお金は貯まらないから、基本はお金持ちの親のお金で会社を作るお坊ちゃんお嬢ちゃんばかりね。血と汗と涙を流したことがない甘ちゃんばっかりだけど。」

 二世三世は会社を潰すとは、そういう意味である。

「ごめんなさい! 私は親の金じゃないけど、タイキック能力を使いまくりだわ!?」

「サイキック能力だよ! お姉ちゃん! 少しズレてるよ!」

「アハッ!」

 お約束の展開。

「ごめんなさい! このお詫びはこの白い死に装束を赤い血で染めて見せましょう!」

 いつの間にか切腹の衣装になっている真理亜。そして切腹用に小刀を手に持つ。

「後生だ!? 止めてくれるな!?」

「誰も止めないから、さっさとやって。」

「え?」

 真理亜の時間が一瞬止まる。

「楓ちゃん、そこは「死なないで! お姉ちゃん!」とか言って止めるのが普通じゃないかな?」

「なんで? お姉ちゃんが死んだら相続財産を争わなくていいじゃない。後、お兄ちゃんの失踪届も出しといたから7年後には死人扱いよ! アハッ!」

「こんな怖い妹は嫌だ!」

 姉妹には一郎という兄がいた。

「さあ! 兵糧と軍資金もできたぞ!」

 農林水産業で食料を調達。それを市場で売ってお金も調達に成功した真理亜。

「よくやった。真理亜。」

「褒めてくれるのはお父さんだけよ。クスン。」

 父の慎太郎が現れる。

「次はそのおかげで兵士を雇おう!」

「おお! 天下布武じゃ!」

 真理亜は兵士を雇うことにした。

「まず無料の求人サイトに兵士募集と求人を出す。」

「ほうほう。」

「ルルルルル!」

 電話が鳴る。

「はい。〇〇少女ワールド株式会社です。」

「あの求人を見たんですが、兵士になりたいんですが?」

「それでは履歴書を持参してお越しください。」

「はい。分かりました。」

 そして電話は切れた。

「わ~い! 兵士を集めるって簡単ね! アハッ!」

「油断するのは、まだ早いぞ! 真理亜!」

「はい?」

「兵士集めの難しいのは、ここからだ。採用面接が待っている!」

「面接?」

 難しい話は真理亜には分からない。

「よろしくお願いします。」

 そこに兵士志望のAさんがやって来る。

「どうぞ。おかけくださいって、もう勝手に座ってるし!?」

 Aさんは自由奔放な性格のようだった。

「こういう人間は、自分勝手な行動をするから、雇えません。」

「難しいのね。兵士を雇うのって。」

 こうして面接は終わった。

「Bです。宜しくお願い致します。」

「おお! 礼儀正しい!」

 好印象のBさん。

「あなたは兵士になったら何がしたいですか?」

「略奪! わいせつ行為! 非道の限りを暴力で実行します!」

「え・・・・・・。」

「兵士が問題を起こしたら、責任を取るのは雇い主の真理亜、お前だよ。」

「うんなバカな!?」

 分かりやすく例えると教師になって、小さな男の子、女の子にわいせつ行為をするために教師になろうとする教師が多すぎる。

「そうだ! 私の超能力でマインドコントロールして、私に忠実な兵士にすればいいんだわ! 私って天才! アハッ!」

 こうして真理亜は忠実な兵士を大量に増やしていくのであった。

「兵士数10000人以上の大大名になりました! アハッ!」

 全て超能力を使った詐欺ではある。

「東証に上場申請しなくっちゃ! アハッ!」

 現代的に言うと社員数を増やして大企業にまで成長した真理亜の会社であった。

「この話、お姉ちゃんに超能力がなかったら、絶対に成立しないのよね。」

 妹は姉に呆れている。

「みんな! ご飯よ!」

 母のひばりがご飯を告げる。

「はーい! やったー! ご飯だ! ご飯! ご飯!」

 何事にも前向きな真理亜であった。

「アハッ!」

 つづく。

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