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eスポーツ少女

「いよいよ本編の始まり! 〇〇少女ワールド! アハッ!」

 長がったチュートリアルが終わった。

「お友達をいっぱい作るぞ! 〇〇少女ワールド! アハッ!」

 姉の真理亜、お友達70億人キャンペーン実施中。

「こんなお姉ちゃんでごめんなさい。ペコッ。」

 良く出来た妹の楓の物語。


「出陣じゃ! 天下布武じゃ! アハッ!」

 真理亜は適当に隣国に攻め込もうとした。

「ちょっと待った。」

 いつもの様に楓が止める。

「なぜ止める!? 楓!?」

「今、アイデアの神、創作の神が舞い降りています。」

 巫女の様な楓。

「〇〇少女ワールドは・・・・・・eスポーツにするのです!」

 楓は神のお告げを伝える。

「おお!? eスポーツ!? ・・・・・・って、なに?」

「お姉ちゃん!? そんなことも知らないの!?」

「うん。知らない。教えて、教えて。アハッ!」

 高校一年生の姉と小学一年生の妹は立場が逆なのだ。

「eスポーツとは、ゲームのことよ!」

「さすが我が妹よ! アハッ!」

 大まかには正解である。

「良く出来た妹さんだ。」

「本当ですね。」

 アリアと渋谷子は楓に感心するのだった。

「違う! 私が楓を引き立たせるために、わざとおバカキャラを演じているのだ!」

「嘘を吐け。」

「嘘じゃない! 私は偉いのだ!」

「真理亜ちゃん、1+1は?」

「5!」

「・・・・・・。」

 白い目で全員が真理亜を見る。

「私、嘘を吐いておりました! 責任を取って切腹いたします! 止めても無駄だぞ! 自害してやる!」

「さあ、eスポーツの内容を吟味しよう。」

 しかし誰も真理亜を止めようとしなかった。

「どうせ死なないのは分かっているから。」

「私をなめるな!」

 ブスっと短刀で腹を指す真理亜。

「真理亜ちゃん!?」

 渋谷子は自害した姿を見て驚く。

「無念・・・・・・。」

 腹部から血が流れる倒れる。

「どうせ手品用の小刀よ。」

「やっぱり甘い。この血はケチャップだ。アメリカンドックにつけようっと。」

 慣れているので見破る妹と永遠のお隣さん。

「やっぱり嘘なんだ。心配して損をしたな。」

 悲しみを返せという渋谷子。

「恥ずかしいから触れないで。アハッ!」

 まだ羞恥心が残っていた真理亜。

「eスポーツか。デスゲームeスポーツにしちゃう?」

「デスゲームとは、ゲームの世界で現実の人間を殺せることです。」

「でも、それだとPTAが怒る少年少女の精神に害を及ぼす過激な深夜アニメにしかならないわ。」

 テレビ放送で大きな権限を持つPTA。

「やはり欲しいのは、熱いバトルをゲームで行った後の、試合終了後の笑顔でお互いを認め合い称え合う友情のシーンよ!」

「私! 本当はそういうのが得意なんです!」

「確かに美味しい所だけを持っていくのは、お姉ちゃんの趣味だわ。」

「アハッ!」

「だから楓ちゃんがしっかり者になったのか。うんうん。」

「納得ですね。楓ちゃん、真理亜ちゃんの性で若いのに苦労してるんだ。可哀そう。」

「私は先に生まれただけだ!? その私に何の罪がある!?」

「真理亜ちゃんの人生は罪だらけだ。」

「褒められちゃった。」

「誰も褒めてない。」

「アハッ!」

 笑って誤魔化す真理亜。

「リアルeスポーツか。昔「ジャパロボ」という作品でゲーム設定で同じようなことを23区や関東1都7県で行ったような。」

「生まれたところに戻って来る鮭と同じですね。」

「ジャパロボは車の機体だったけど、今回は女子高生だからね。」

「そのうちロボットとかも〇〇少女ワールドの中で開発できるかもしれない。」

 様々な可能性がある。

「では話をまとめましょう。〇〇少女ワールドはゲームである。eスポーツの大会が開かれるほどの大人気ゲーム。真理亜たちも〇〇少女ワールドの中で、天下布武を目指すことにした。ということで、いかがでしょう?」

「良く出来た妹さんだ。」

「〇〇少女ワールドというゲームは、リアル現実空間の空想世界を体験できるゲームということでいいのでしょうか?」

「釣りをするもよし、パンを焼くのもよし、他人の領土を侵略するもよし。それが〇〇少女ワールドね。」

「結婚もできるよ! アハッ!」

 多くのゲームが異世界ファンタジーだが、それの現実世界版が〇〇少女ワールド。

「どうぶつの森に戦闘行為はないもんね。」

 違いはそれぐらいである。

「〇〇少女ワールドをゲームにしちゃうと、ゲームコンテストにも応募できるね。」

「いや~、形が決まると世界がドンドン広がって行きますな。私の切腹も無駄ではなかった。アハッ!」

 上機嫌の真理亜であった。

 つづく。

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