秋葉原ヲタク白書33 メイドのタッチダウン
主人公はSF作家を夢見るサラリーマン。
相棒はメイドカフェの美しきメイド長。
この2人が秋葉原で起こる事件を次々と解決するオトナの、オトナによる、オトナの為のラノベ第33話です。
今回は、コスプレアメラグリーグが開幕、メイドvsチアガールの試合が行われますが、控えの選手が昏倒します。
彼女は、豊胸目的でパンピングパーティに参加していたのですが、裏には悪質な医師モドキの集団がいて…
お楽しみいただければ幸いです。
第1章 開幕!MFL
「さぁ!ココは2ポイント狙いに行くしかありません!ウーターズ・エンジェルス、後がない!QBのジュン、どう出るか?」
スポーツは親の仇と信じて育った、この僕がアメラグを観戦しているw
我がチームはタイムアウトを既に使い切りココは男らしくギャンブル…
あ、女らしく、か?
「ピッチ&キャッチ!パスが通った!コレはディフェンス側のミスか?ガラ空きのレシーバーに逆転のパスが通りました!」
ワアォ!僕達は大歓声をあげる!かなりキャラ的に無理があるのだが←
あぁ!何て素晴らしいプレー!スポーツとはかくも美しいモノなのか!
プレイヤーがメイドだと←
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ウーターズ・エンジェルスは、スポーツバー"ウーターズ"のメイドさんによるチーム。
"ウーターズ"は、スポーツバーだがメイドさんがいてアメラグのチームを作っている。
何たってアキバだからね。
もちろん、公式ルールでの試合は無理なのでバスケで逝う3x3でインドアstyle。
そして、何より公式ルールと違うトコロは…全員がメイド服だと逝うコトだw
因みに、今宵の対戦相手は全員がチアガールのコスプレをしているザ・ウィザーズだ。
彼女達は社会人リーグで活躍するモノホンのチアガールなので正確には非コスプレ系w
アメリカで"ランジェリーフットボール"がスタートして、かれこれ20年近くが経つ。
ヘルメット&パッドの下は、スポーツブラとパンティだけと逝う過激?なスポーツだ。
あ、時々ガーターも装着←
ただ、選手はセミプロレベルのスポーツ経験者揃いとあって本格的なプレーを展開する。
フットボールが出来るなら格好は厭わないと恋人の反対を押し切り参加する選手も多い。
まぁビーチバレーの流れをくむ如何にもアメリカンなセクシースポーツ。
当然の流れとして、グラビア的側面が強調されるコトは逝うまでもない。
我が国では、社会人リーグのハーフタイムのショーアップに向けて組織されたチアガールのチームが地下スポーツ化した経緯がある。
ビーチバレーは一気にビキニ着用に走ったがコチラは先ずはコスプレからとの流れ。
で、コスプレと逝えばアキバ、と逝うコトで今回のメイドチームの立ち上げとなる。
ゆくゆくはMFLを立ち上げるとアキバ関係者の鼻息は荒い。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
スポーツバー"ウーターズ"は廃駅となった東京地下鉄道の万世橋駅跡地にある。
昔、ココはアキバで働く女子の秘密バーだったがオーナーの交代を機に路線変更。
前のオーナーの"パパ"が駆け落ちwしたので、今のオーナーはお嬢さんのミストだ。
ミストは、ミュージカルの演出家でありキャストでもあるがバーのオーナーも始めるw
ところで、この地下界隈は、神級ゲーマーの集う"闇のゲーセン"や旧日本軍の秘密兵器工場が地下化した"AMC"があり、なかなか賑やかだ←
まぁガイドブックに載らない文字通りの地下世界なので、知る人ぞ知るではあるのだが…
さらに終電後は線路を塞ぎ即席フィールドでヲタク女子のコスプレアメラグが熱戦展開w
ソレを、僕達は客扱室を改造したバーから、お酒を飲みながら観戦すると逝う趣向だ。
何たって、選手は昔からよく知ってるヲタク系のアキバ女子で現役/元メイドも多数w
「ジュン!ナイスパス!」
「ありがとー!ミユリ姉様によろしくー!」
「あのQB、僕の知り合いなんです!あ、正確には僕の推しの知り合いなんだけど…」
誰彼と構わず声をかけて自慢する僕←
逆転負けを決められ悔しがるチアガールを尻目にジュンが意気揚々と引き上げて来る。
ヘルメットを脱げば、ボーイッシュなゆるふわボブ美人の登場!あぁ前髪があればな←
と、その時だ。
「リサコ、大丈夫?あ、あ、キャー!」
「救急車!誰か救急車を呼んで!」
「それより、お医者様!お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんか?!」
チアガールチームの控えのQBの子が、突如白目を剥き崩れるように倒れる。
慌てて同僚のチアガールが抱き起こすが、半開きの口から泡を噴き痙攣するw
第2章 地下チアガールの憂鬱
Dr.マコィの出番だ。
マコィさんは、御屋敷の常連で3年目の研修医なんだけど、ヲタク←
宿敵"時間ナチス"の負傷兵をかくまった時とかお世話になってる。
「突然の背部痛、冷や汗、強度の呼吸困難からの失神。流行りのエコノミー症候群に似た症状で静脈瘤だと思う。触診の限りでは脚部の浮腫みが激しく深部静脈血栓症も疑われる。速やかに救急要請を」
「ドクター、出来れば地上に運びたい。この地下ワールドを救急隊員に見られたくない」
「どのみち搬送せざるを得ない。そこらにコスプレごっこで使ったストレッチャーがありましたね?脚部を持ち上げる形で地上へ上げましょう」
直ちに力自慢(全員女子だったw)が集まり、ストレッチャーを軽々持ち上げ地上へ。
失神チアガールを寝かせ、出入り口のグレーチングを閉じたトコロへ救急車が到着w
「私達、コスプレカフェの店員です。仕事を終えて帰ろうと思ったら、この子が突然昏倒して…」
「離れて。後は私達、救急隊員が搬送します。あ、あれ?このストレッチャー、東京消防庁のステッカーが貼ってありますけど?何処にあったの?まさか盗んだんじゃ…」
「ま!さ!か!メルカリで買ったんですけど何か?」
冷や汗、失神(しかけるw)。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
翌日夜の御屋敷には、昨夜のメイドチームやチアガールチームのみんなが御帰宅。
日頃見慣れた腐女子とは異なるアスリート系元気女子の出現に常連が色めき立つ。
この夜以来、御屋敷は、太陽系の宝石と呼ばれながらも、破壊と創造を繰り返す美の暴君に準え"土星バー"との称号を賜る(誰から?笑)。
「アキバのみなさん、昨夜はお騒がせしました。ザ・ウィザーズ(チアガールチーム)QBのマリカです。昏倒したリサコさんは救急病院に搬送されコトなきを得ました。安静状態が続きますが、症状が落ち着き次第、退院の予定です(何て中身のない報告なんだw)」
「リサコさんは、マリカさんの控えのQBだったんだょね?昨夜は結局マリカさんが全試合出たから、リサコさんはゲームに出てないってコト?バッチリとメイクを決めてチアのコスプレまでしてたのに」
「そうなのです。彼女は、私の控えだから出番はないハズだったのですが。日頃から自己顕示欲が強い子だったので。お恥ずかしい」
ココでDr.マコィが話に割り込む。
「彼女…リサコさんだっけ?豊胸してるょね?」
「ええっ?!昨夜問診しただけでわかっちゃうの?実は入念な触診を実施したとか?」
「違うょテリィさん。胸に24時間以内と思われる注射痕があったんだ。ソレに昨夜の激しいショック症状。心停止の1歩手前だったけどアレはシリコン注入へのアナフィラキシーショックじゃないか。もしかして、筋肉増強剤のヒト成長ホルモンとかは注射してないょね?もしヤッてれば、鬱血性心不全の線もアリだけど」
チアガールチームQBのマリカは絶句。
「そんな…試合に勝つためとは逝え、リサコさんがそこまでヤルとは思えませんわ。ソレより彼女は、実は"見掛け倒しのQB"とか陰口を叩かれてるのを気にしておりました。所詮は私の控えのQBなので、取材や撮影、CM契約(スマホTVらしいがw)などが、私に殺到するのを見て、いつも複雑な表情をしておりましたの。ホラ、とにかく万事にわたりまして私が美人だったもので」←
確かに!マリカさんって大美人☆
令嬢風チアガール!僕の大好物♬
「とにかく、秋葉原のみなさんにお伺いしたいコトは2点ありまして"現代プチ美容学会"って何でしょう?それから"リトル広州"の"センム"って誰?警察がリサコさんのスマホを調べたら、この2つの御名前がバンバン出て来るらしいのだけど、何だかワカラナイと頭を抱えておられたの。秋葉原のみなさんの方で何とかなりません?」
「あ、"プチ学会"は私の方でわかります。ウチのデリ(ヘル)やってる子に、ハマってる子がいるので」
「うーん"センム"は…僕の知り合いだな。極めて不本意だけど」
"センム"を知ってたのは、モチロン僕だ。
そして、何チャラ学会の方はランボー(者)w
ランボー(者)は、アキバで政府公認?の高級娼館を経営している。
援交シンジケートの元締もやっているので、何かと情報量も多い。
「"現代プチ美容学会"は、いわゆるプチ整形の業者です。ホテルの部屋やアパートの1室を診療所がわりに借りて、口コミやツイッターで女の子を集めては、唇や頰やオデコに安く注射してプチ整形を施してる。注射だけで整形外科に通うより手軽だから、LGBTや手術費を払えない連中の利用が多いらしい。中でも一般的なのが豊胸みたい」
「ええっ?!そんなモンが流行ってるのか。全く世の中、色んな金儲けがあるモンだなぁ。でも、お高いんでしょう?」
「ソレが…リサコさんは、御自分の下着などをお売りになって、お支払いされていたようなのです。その彼女の下着を買い取っておられたのが、どうもその"センム"さんらしいのだけども」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「やぁ"センム"お元気ですか?まだ気違い電卓の"アキバ皇帝"と付き合ってルンでしょ?人間性とか喪失してナイか心配だなー。まぁヒトゴトなんでどーでもいーけど」
「お、テリィじゃないか。そーゆーお前こそ、相変わらずミユリの尻に敷かれては喜んでるかと思うと実に情けナイな。ヲレが若い頃は…」
「とにかく!現役チアガールのパンツ、買いに来ました!何か見繕ってょ!」
百聞は一見にしかず!僕は、メイド&チアの2人のQBを"リトル広州"へ連れて逝く。
"リトル広州"はJRの鉄橋と神田川が交差する高架下に広がるコピー商品の工場群だ。
"センム"は"リトル広州"の日本側総代理店みたいな存在。
元がブルセラショップ出身なので、今も"商品"を扱ってる。
「おぅ!たくさんあるぞ。テリィのコトだからロリやJKはないな。そうそう。人妻チアガールっての、入荷したけど」
念のため振り返ると、マリカさんが"トンでもない"と逝う顔で激しく首を振る。
まぁ"トンでもない"のが何なのか、確認する必要があるような気もしたけれど←
「やめてょ人妻でチアガールはナイでしょ。レースクイーンには多いらしいけど。ヤハリ僕は社会人がいいな!社会人リーグのチアガールとかいないの?」
「何だソッチか。早く逝え。やっぱOLモノだょな。ソソるぜ。通だな」
「だ!か!ら!OLじゃなくて社会人ナンだけど。社会人のチアガール!」
するとセンムは、わかってるょ、と逝う顔をして奥の棚から目立たないアルバムを出す。
恐ろしく目立たない本だが、中を開けると…ス、スゲェ!絶品チアガールが微笑んでるw
リサコはアッサリ3ページ目で登場しカメラ目線で微笑んでて売る気満々って感じw
写真下に記載されてるスペックを見ると、ブラもボトムも水着もコスもOKとある←
お買い得だっ!
「ブラもボトムも水着も(ミユリさんのがあるから)要らないや。ソレより、チアコスだょチアコス!このX1ウルトラ夏季リーグって逝うおヘソの出る奴、いくら?」
「おぅ!サスガ目の付け所が違うな。単にスケベなだけかもしれんが!貧乳サイズだからミユリに着せてもピッタリだっ!」
「エヘン!エヘン!エッヘン!」
背後のQB2人から極めて無粋な咳払いw
「テリィさん!貴方を信じて美人QBが2人もこんなアキバの奥地まで御御足を踏み入れてるのよっ!」
「あ、あ、あ、そうか。えっと、何だっけ?あぁそぉだ、このリサコって子。最近だといつ来たの?ヤケにアー(ティスト)写(真)が新しいけど」
「だろ?彼女は、この手の商売はアー写が命ってよくわかってた。野菜と同じで生産者の顔が見えると売れるんだ。何でも、急に金が必要になったとかで一昨日、背の高い、ヤタラ医学用語を連発する男と来て、色々と現金に換えてったな。でも、その男とは仲が悪そうで、店先で殺し合いになりそうな喧嘩をしてたょ。確か男は、えっと"現代ビョーイン"とか(「現代プチ美容学会では?」「あ、ソレソレ」)。あ、その時にソックスとかも買い取ったけど…履くか?」
履くワケないでしょ笑
しかし、ソックスまで売るとはかなり金に困っていたんだな。ソレに"男"って誰?
すると、後ろで恐々?見てた令嬢チアガールのマリカさんが、静かに息を飲む気配。
「私、多分存じてますわ。その男、ウチのチームのユミカさんの元カレかもしれない。確か、何処かの医大生で、付き合いだした頃、ユミカさんは有頂天でコレで玉の輿とか大ハシャギだったのですが…」
「ははぁ。私のカレはお医者様、とか自慢してる内に、いつの間にやら、リサコに寝取られてた、と逝うワケだな?驕る平家は久しからず。油断禁物火の用心」
「いいえ。ユミカさんは先月、心筋梗塞で亡くなりましたの。リサコさんがお付き合いを始めたのは、その後ではないかと思います」
えっ?まだ若いのにw
ソコへセンムに電話←
「あ、もしもし。何だ、ミユリか。久しぶりだな。やっとパンツ売る気になったか…え?テリィ?あ、来てるょ。ホラ、ママから電話だぞ。飯食う前にちゃんと手を洗ったかの確認だろう?」
「何ソレ?ウケる…あ、ミユリさん。何?」
「お呼び立てしてすみません。御屋敷に御客様がお見えです。テリィ様とお話ししたい、と仰ってます」
え?誰だろう?
第3章 パンピングパーティを追え
急いで御帰宅すると2人連れだ。
「あ、テリィさん。御無沙汰してます。またまた思い切り厄介ゴトにクビ突っ込んでますょねぇ。毎度のコトながら厄介ゴトを嗅ぎつける、その嗅覚!ホント感心しちゃう!あ、コチラはフリーランスのノンナさん」
「はじめまして。真実を暴く信念のルポ、盲目的な思考や幻惑の海を照らす理性のブログ。疑うのが私の仕事です!懐疑ジャーナリズム協会会長のノンナと申します!」
「あぁまたまた厄介そうな人が増えた…地下アイドルの口上みたいな御挨拶をありがと。で、ゴシップボーイ!ソッチこそ生きてたか?FBに押されてブログなんかもう誰も読まないだろう?御愁傷様」
解説が必要だw
最初は常連でアキバのカリスマブロガーの"ゴシップボーイ"。
彼のブログは、UPから数時間内に7ヶ国語に翻訳される人気者。
真ん中がノンナさんだが、口上はともかく、どうやら一言で逝うとフリーのライター?
エセ科学や超常現象、宗教などあらゆるインチキ系を痛快に切るブロガーとのコトだ。
ボーダーのカットソーにジーンズと逝う活動的な幼稚園ママ風だが…懐疑ジャーナリズム協会は会員募集中で今なら会員番号は2番w
「実は、ブロ友のゴシップボーイさんから話は聞いてて、前から"現代プチ美容学会"は気になってました。この手の団体は直ぐ宗教っぽくなるんですが"学会"と逝うのが斬新ですょね。何れにせよ、作り話で金儲けをしようとする連中は赦せません。近々"協会"を挙げて全力で取り組む予定で、目下ネタを仕込み中なんです。ソコへ…」
「ついに、アキバの有名コンビが動いた、と聞いて、とりあえず今宵はミユリ姐さんの御屋敷にノンナさんをお連れした次第です」
「既に"学会"の主要メンバーは、望遠で顔写真を撮影済みです。パンピングパーティの時に使うツイッターの裏アカウントも全員割れてます」
パンピングパーティとは、安価でシリコン注射が出来る闇パーティのコトだ。
ランボー(者)が逝っていたプチ整形業者が主催する地下パーティもこの類い。
「ところが、昨夜から急に私のサイトにヤタラ攻撃的な書き込みが始まって…前回叩いた幽霊ツアー会社からなんですけど、ちょっち"学会"まで手が回らなくて。あ、今も…」
ノンナさんは、スマホに何か打ち込みながらバーカウンターにズラリと顔写真を並べる。
令嬢チアガールのマリカが目を通すや、1枚を黙って指差す。ソレがユミカの元カレ?
ってか、リサコの今カレ?
カウンターの中でヘルプのつぼみんが御屋敷のPCを立ち上げる。
ユミカやリサコのチアガール姿のピンナップ風画像がザクザクw
「わっ!みなさん、どう思います?コレ」
「亡くなったユミカ?ソレに(コレから亡くなる?)リサコも!なぁに?このグラドルばりのポーズ!」
「全てノンナさんの調べたツイッターの裏アカウントです」
「よく撮れてる。スナップとかじゃないわ。コレって撮影会かなんかじゃない?」
「そう逝えば2人の背景が同じと逝うか、2人とも同じ室内で撮影されてる、みたいな」
「ソレに被写体がヤタラと近いょねwコレって…個撮じゃないか?」
個撮は、個人撮影会の略でモデルとカメラマンが1対1の撮影会のコトだ。
大体1時間1万円位でモデルを借り切って、狭いスタジオでやりたい放題w
まぁアキバ的トラブルの温床←
「あぁ!どぉしましょう!この子達、みんな同じモデル事務所だわ。個撮の仕事をよく回してくれるトコロなの」
「"学会"は、モデル事務所に個撮専門のモデルをリクエストして、モデルが来たら即1対1の"パンピングパーティ"に早変わりと逝うビジネスモデル?」
「個撮の現場って、モデルとカメラマン以外はスタッフは誰もいないからね。正直な話、お互いが合意すれば何でもアリの世界だ」
令嬢チアガールのマリカは顔面蒼白だ。
「ソレは…あのモデル事務所には、ウチのチームの子、結構登録してルンです。確か今夜も貧乳のヒマリが個撮が入ってるって…あぁ止めなきゃ!あぁ!この個撮会場は一体何処なのかしら?!」
「コレは、一目瞭然で中央口の駅近"ホテル24"でしょ」
「えっ?何でワカルの?」
し、しまった!地雷だw
「だ、だ、だ、だ、だから、この壁の模様とか、絵の位置とか…と・に・か・く!シリコンの直接注入は"当たりどころ"が悪いと、呼吸不全、静脈瘤、心停止を招く恐れがアルってDr.マコィが逝ってた!アレルギーがあれば死に至る恐れが!とにかく、ホテルへ急がねば!"24"にはランボー(者)から手を回してもらおう!」
「何か急に人が変わったように色々とチャカチャカありがとう!テリィさん!」
「礼は後だっ!さぁ急ぐんだ!大急ぎ…でしょ?普通」
とりあえず、御屋敷を飛び出すが振り向くとマリカさんしかついて来ないw
次の瞬間、ミユリさんが両目から放ったデス光線が僕の背中から胸へ貫通←
第4章 チアガールのタッチダウン
"24"の支配人は実によく出来た人で、今回も理由は何も聞かずに、バール片手に"アマゾンジャングルの間"の前に立っている。
「"ランボー(者)"から話は聞いてます。お探しのカップルは多分コチラで間違いありません。申し訳ないですがマスターキーが今、手元に無くて…」
「えっ?入れないんですか?」
「いいえ。予備を持って来ました」
自信満々に大型のバールを見せてくれる。
耳をすますと中からくぐもった声がする。
「助けて…助けて…」
「まさに今、パンピングパーティの真っ最中ょ!ヒマリが助けを求めているわ!」
「やってください!GO!」
えっと、ココでハッキリしておきたいのは、「ヒマリさんの悲鳴が聞こえた」と断定したのは、あくまでマリカさんだと逝うコトだ←
ココら辺が、ミユリさんには中々理解してもらえナイんだょな←
支配人が全く躊躇いなくバールで鍵を壊して踏み込むと、中はホントにジャングルだw
よく見ると内装が緑なだけだが、ヤタラと熱帯植物?が持ち込まれてジャングル気分←
その真ん中にあるダブルベッドに手足を縛られ猿ぐつわで大の字に磔になってるのは…
あ、あれ?男か?もしかして"学会"か?普通、ココは美女が縛られてるベキでしょ?
ソコへ今度は美女は美女だが、イマイチ貧乳な子がラムちゃんコスプレで洗面から登場w
よく見るとカモフラージュ柄のビキニでジャングルガール的な…でもコレはコスプレか?
「ヒマリ?ヒマリさんょね?貴女、こんなトコロで一体何をなさってるの?」
「えっ?こんなトコロでなさるコトって決まってるでしょ?ってかマリカ先輩ですょね?先輩こそ、何やってんですか?私達、コレからジャングルプレイだったのに!」
「うーうーうー…助けて…」
聞けば"人喰い人種の女酋長の捕虜になった探検家プレイ"だそうだ笑
ドアの外で聞いたくぐもった悲鳴が男と聞いて驚くと逝うか深く失望←
「縄を解く前に確認したい。コレは2人が合意の上のプレイ?まさか本気の拉致監禁だと色々面倒なんだけど」
「うう、ごーいーごーいー」
「あら、違うわ!ホントは私、縛られる方が良かったのに、彼ったら強引で…」
何やってんだかw
ヲレ達も君達も←
ところが、ココから、鮮やかにリカバリーを決めたのが支配人だ。
有無言わさずコスプレカップルを事務室へ連れて来て叱る!叱る!
「お客さん!スミマセンけど、バッグの中を見せてもらえます?万世警察からお品書き(手配書?)が回ってルンですけど」
「え?え?え?何のコトかな?」
「まぁいいから。ほらほらほら!ほら!何ですかコレ?困ルンですょ、こーゆーの」
"学会"のバッグを逆さまにして振ると色んなモノが落ちて来たが、その中に筒が半分挿入されてる注射器があるwあぁ使い回しだ←
ジャングルガール、じゃなかった女酋長のヒマリも、マリカさんに諭されプレイの後でパンピングの予定だったと白状し泣き崩れる。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
結局"学会"は"元"医大生で、国試に落ち続け医師免許を諦めた男と判明する。
経歴詐称し病院の受付などでバイトしてはセッセと患者情報を収集していた模様。
プチ整形に興味のありそうな女子に医師気分で接近、危険な医療行為を繰り返す。
何も疑わない女性たちに、病院の備品やゴミ箱からくすめた"薬品"で"施術"w
やがて"同業者"を募り"現代プチ美容学会"を立ち上げ組織的犯罪へと進む。
その毒牙に、美容整形が趣味のチアガールチームの美女達が絡め取られて逝く。
可哀想なのはユミカだ。
高校時代は甲子園でポンポンを振ったJKが、コスプレアメラグのチームに入ってから名声と美を追い始めておかしくなってしまう。
何回かのパンピングパーティの後で、自宅で家族と夕食をとり、疲れたと言って早目に就寝した彼女が目覚めるコトは永遠にない。
人体に直接注入されたシリコンが硬化し千切れ血中に入り込み血栓が生じ心停止を招く。
怪しげな医師モドキがDIYショップで買ったシリコンを人体に注入し荒稼ぎした犠牲だ。
心筋梗塞と判断された遺体は火葬に付される。
こうなると残された者は明日を向くしかない。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
と、思ったらココからがノンナさんの出番w
悪質幽霊ツアーを完全KOした彼女は、直ちに"学会"にロックオンする!
僕の話をそのままブログで公表し"学会"との全面対決へとひた走るのだw
警察を巻き込み、ユミカの遺族を巻き込み、涙ながらに被害を訴えるリサコとヒマリの画像が地上波に流れた時点で勝敗は決するw
世論に押される形をとって、警察はユミカの死因の再捜査の着手を高らかに宣する。
まぁ裏で政財界と繋がってるランボー(者)の助力があればこそ、と逝く面も否定出来ないがノンナさんは彼女の正義を貫き勝利する。
初対面で彼女を胡散臭いと思った僕はバカ者だ←
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「あー気持ちいいわー。私、泡風呂大好き!ねぇ、テリィたんも一緒に入ろ?」
「え?え?カメラが濡れちゃうょ」
「どうせ私なんか、撮る気はナイんでしょ?
さぁ、一緒に入ろ?」
えっと、その、話すと長いんだけど、僕は、駅近の"ホテル24"にいる。
まぁ、僕の好みでは全くナイんだが、部屋は"ハリウッドセレブの間"。
なーんと、大きなダブルベッドの直ぐ横にはジャクジーがあるんだぜw
で、そのジャクジーにドップリ浸かって僕を呼ぶのは…マリカさんだ←
あのさ、ミユリさんには内緒だょ!
ソレからコレは個撮だから!個撮!
コトのオコリは数日前だ…
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「テリィ!お前!営業補償だっ!いや、損害賠償だっ!訴えてやるっ!覚えてろっ!」
"センム"は怒ってイル。
"学会"の件が収まりかけた頃、マリカさんからメールが来る。
私もパンツ売るから"センム"さんのトコロ逝くの付き合って。
何かイヤーな予感がしたけど、万事ご期待には応える主義なので、御屋敷で待ち合わせてミユリさん公認で"リトル広州"へ出向く。
ココまではよかったんだな。
ところが、店に着いたら何と"センム"の店は万世警察の手入れが入った直後でw
何とユミカの件が再捜査になったとかで、一連のチアガールモノは押収とのコト←
つまり、チアガールから買い取ったパンツ類が、全て警察に召し上げられたのだ。
まぁ総額がいくらかは知らないが"センム"にすれば、大損害と逝うコトらしい。
モチロン、新規買取も出来ない。
マリカさんのパンツも宙に浮く←
「よくも女の私に恥をかかせたわね」
「そ、そー来るかな。普通」
「お返しにプール付きの部屋で、私を個撮して頂戴」
で、マリカさんに逝われるまま"ホテル24"に出向くと、支配人が部屋を準備してるw
やれやれ。この支配人は、ホントに万事よく出来た人なんだょイヤんなっちゃうょな←
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「ねぇ、入らないの?ジャクジー。私のカラダから貴方の指紋を消してるんじゃない。協力してくれないの?」
「ええっ?そーなの?完全犯罪ならぬ完全浮気か。意外に知能犯なんだね」
「QBはね、頭脳プレイがお得意なのょ。メイドのタッチダウンは許さないわ」
おしまい
今回は海外ドラマで見かけた"ランジェリーフットボール"にインスパイアされ、コスプレアメラグリーグ、リーグに参戦中のメイドチーム、チアガールチームのQB、パンピングパーティの黒幕、アンチ似非カルトのブロガーなどが登場しました。
初めて、海外ドラマで見るNYの都市風景を秋葉原に置き換えて描いてみました。
ランジェリーフットボールの印象が強烈だったせいか1週間で書き上がってますw
秋葉原を訪れる全ての人類が幸せになりますように。