その4 選べる手段
缶を左手に、手すりを右手に、暗い中をおそるおそる進む。暗いといっても廊下の向こうには窓もあり、歩くにはさしさわりない程度ではあるけれど。
一息ついたらのんびり探索しようかな、とか確か非常事態だとお薬は何より重要だとか聞いたな、とかふわふわと考えつつ、厨房にたどり着いた。壁に厨房って看板貼り付けられてるし、厨房だ。
さっそく入ろうと取っ手に手をかける引っ張るが、うんともすんとも言わない。もしかして、と前後にも押したけど、やっぱり動かない。
「鍵かかってるのかな?」
鍵があるとしたらどこだろうか。まあ、探すつもりは無いけどね。
缶詰めを地面に置いて、ドアの真ん中を蹴り飛ばした。すごい痛かったし、開かなかった。夢中になってて忘れてたけど、そういえば私、素足だった。この廊下の窓が少なくてよかったね。割れたガラスでズタズタになるところだった。もっとも、さすがにそうまでして素手で食べるのを避けようとは思わないけれど。
次に私は、ボウリングの玉ぐらいの大きさの瓦礫を持ってきて投げつけた。重いし疲れるけど、他に方法も思い付かないしやった。三回ほど投げつけた。既にむきになっていた。その時だった。
顔の横の背後からぬっと黒いものが出てきて、私に耳打ちした。一言、動くな、と。
「えっ!?」
ビクッと体が震える。左側に出現したそれを見て、ゾクッと体が震えた。
斧だった。
え?嘘?何?敵?死ぬの?
せっかくだからここで切るべ
ちなみにフラグはいくつかあったよ。探してみよー
二つぐらいだっけかな