表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラベル・エラベット  作者: 天海 悠
回廊にて
36/162

会談 3






ベルガはカペルに言った。


「ラベルとモントルー、二つの土地を私にまとめろと言うならやってみせる。だがそれはこの土地の法をもっておさめるだけで、あなたがたの口出しは受けない。都がそっちのやり方をあくまで振りかざすなら、戦いしかない」

「そこは和平交渉のすり合わせになるだろう」


 彼をトップとして認めた発言にサウォークは不満げで、向こうには安堵が広がるのをベルガは優雅な手つきで制した。


「わたしをラベル一族は簡単に受け入れないだろう」

「我々の後押しがあればどうだ。ただし軍はここで引いてもらう」

カペルは釘を刺した。

「行くのはあんただけだ。他はここで戻ってもらう」

「口車だぞ!ベルガ」


 白髪頭の老人がいらいらと怒鳴った。

 押しかぶせるようにカペルは言う。


「いいか、モントルーの軍はここまでだ。ラベル地区には絶対に入れられない。あんただけは俺たちが城まで送る。都の部隊の駐屯地も作る。どうなんだ?モントルー公」

「信じられるか!」


 ベルガは制した。


「ベルガでいい。太子の意向か?」

「一任されている」


 美青年の頬に皮肉な笑いが浮かぶ。


「じゃあ、君が新ラベル公になるシナリオだってあるはずだ」

「まさか。それほど甘かないよ。おれは商家出の一般人。いくら太子の後押しがあってもそのくらいはわかってる」

「だが野心は?」


 こいつ、何が言いたい?

 カペルはベルガの澄んだ茶色の目、トゥアナにそっくりな目を見る。

 ちくしょう。またドキドキしてきやがる。

 もともと交渉なんて向いてねえんだ。手の内なんてないからな。


「もう一度聞く。君の野心は?」

「あるよ、人並程度には」

「報酬が約束されているだろう、君にも」


 ズキンと胸を刺された。

 どんな一撃よりも深く。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ