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狐の嫁入り  作者: 織田ぐらいち
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阿呆の血

 北条氏を豊臣秀吉が討破って全国統一を成しえた安土桃山時代でも先代達の狐は提燈行列で人を化かし楽しんでいた。

 先代から代々と血を濃くして流れている阿呆の血が大人しく流れることを良しとせず、私を阿呆のシルクロードへ連れて行った。


 私の楽しみは多数あるが、特に気に入っているのは狐憑きである。母が人様に迷惑をかけるなと常日頃から私に言って聞かせたが、阿呆の血を制することを諦めた私を誰が止めよう。


 狐憑き界隈で私は数多のカップルを別れさせては名を馳せていた。天狗にならぬはずがない。

 酒場で酒を舐めてると老狐が私の隣に腰を下ろす。

 「一ついいかい。」

 返事を待たずに話を進める。

 「お前さん最近狐憑き界隈で有名らしいから一つ言わせて貰うぞ。人に何かをするなら狐憑きという小さなことではなく、狐の嫁入りのような大きなことをして界隈に名を馳せることだな」

 私自身どうでもよかったが阿呆の血が喜ばないわけがない。新しい楽しみを見つけてしまった。老狐の要らぬ話に耳を傾けてしまったのが間違いだった。

 

阿呆の血は私に早くしろと急かすのだ。

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