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織り手の誕生96
ラノックたちは再び長老の小屋を探った。「ああ……そういうことか」と、低くうなる。怪物の亡骸を置いていた部屋の床。その一角が、不自然に沈んでいる。踏みしめると、わずかに軋んだ。「そこを剥がせ」男たちが板をこじ開ける。乾いた音が響き、やがて板が外れた。闇が口を開けた。底知れぬ闇だ。冷たい空気が足元から這い上がる。
「火を持て」松明が差し出される。ラノックはそれを掲げ、ゆっくりと下を照らした。炎が揺れ、影が壁を這う。浮かび上がったのは――呪術に失敗して生まれた、異形のものたちの山。折れ曲がった四肢、歪んだ頭蓋。半ば朽ちた肉が絡み合っている。腐臭が立ちこめ、男たちは思わず顔をしかめた。「人を集めろ。運び出すぞ」「おう!」




