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織り手の誕生86
暴走を遮られたラノックは、深く息を吸い込み、我に返った。「ラノック、もしまた自分を怪物に変えたら、私たちはもうお前に悪魔の力を使わせない。」「ごめん…」正気を取り戻したラノックは、セゴラの両腕を必死に掴んだ。もう悲しんでいる時間などないと、痛感していた。
彼の鱗はすでに傷だらけだったが、それでもセゴラの毒針を受け止めた。セゴラは野獣のように吠え、激しく身をよじらせた。ラノックは荒く息を吐き、額には冷や汗が滲んでいた。それでも手を緩めることなく、顔をセゴラに近づけた。次の瞬間、彼女の周囲の空気が奪われたかのようだった。胸は激しく波打つのに、空気が入ってこない。もがく力は徐々に弱まり、尻尾の動きも鈍くなっていった。ついに彼女は白目を剥き、力尽きて地面へと崩れ落ちた。
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