織り手の誕生7
「ああ……ヴェルディスはまだ子どもだ。この世界がそんなに甘くないってことを、まだ分かってない」「長老様、少し考えすぎでは? まだ一歳ですよ。あの子のせいで何か起きたわけでもない」「それは、まだ幼いからだ。だが成長するにつれて、あの子の力はもっと恐ろしくなる。……昔、あの子と同じように黒い光を纏った、悪魔の魂を宿した子供を見たことがある。だが、あの黒い光は別の力だった。結局、その子は化け物になった。……息子は、その化け物にやられたんだ。お前たちは黒い光の怖さを分かっていない!」「でも、それは黒い光の性質が違ったからでしょう?」「じゃあ聞く。あの子が化け物にならないって、保証できるのか?」「……」「そうだ。誰にも保証できない。……ただ、ラノックが無事に乗り越えられることを祈るしかない」「長老様、ヴェルディスにもそう言えばよかったのに」「言い方を変えたところで同じことだ。深刻な話だから、きつく言っただけだ。……あの子が本当に化け物になってほしくない。……どうか、杞憂であってほしい」長老は言い淀み、ため息をついた。その瞳には、かすかな無力感と悲しみが宿っていた。
参考文献
许仲琳、陆西星 (1570年初)《封神演義》(=『封神演義』).
Rowling, J.K. (2005) Harry Potter and the Half-Blood Prince(=『ハリー・ポッターと混血の王子』).
Campbell, J. (1988) The Hero with a Thousand Faces(=『千の顔をもつ英雄』).
Tolkien, J.R.R. (1954) The Lord of the Rings(=『指輪物語』).
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