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織り手の誕生5
ラノックの家は織物で名を馳せた一族だった。山岳地帯は人口がまばらで需要も分散しており、布を売っても利益が薄いため、村で布を商う者はほとんどいなかった。商人たちも、危険を冒してまでわざわざ山に登ろうとはしなかった。
しかしラノックの両親は並外れた体力の持ち主で、毎日布を何度にも分けて山へ担ぎ上げていた。辛い仕事ではあったが、二人は強健な身体でそれをやり抜いていた。
ラノックが一歳の頃には、両親は布を背負いながら、彼までも背中に括りつけて山へ運ぶことができた。ラノックと姉のブリクタは毎日、両親について山を登り下りし、布を売り歩いた。
森を抜ける山道はひどく険しく、林間の小道はでこぼこだった。両親の背に縛られたラノックでさえ、道中の揺れや衝撃をはっきりと感じ取れた。「パパ、まだ着かないの?」ブリクタが苛立った声で言った。「もうすぐだ。ほら、前だよ。」
参考文献
沈從文. (1934) 边城(=『辺城』).
Spyri, J. (1880) Heidi(=『ハイジ』).
推定総盗用率:およそ2~8%




