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織り手の誕生34
その日、村人たちの治療を終えたラノックが家に戻ると、畑の真ん中で村人たちが肩を落とし、立ち尽くしていた。「どうしたんだ?」「作物が全部……枯れちまった……」「何だって?」ラノックは植物の声に耳を澄ませた。だが、何も聞こえない。すでに完全に死に絶えていた。「蛇の毒だ……しかも、ナガエル姉さんの毒だ」「誰がこんな卑劣な真似を……!」「ありえない。蛇毒はラノックがとっくに吸い尽くしたはずだ」「ラノック、目で見て認識しないと吸えないだろ。つまり……誰かが、お前の知らないところで毒を持ち出したんだ」「ああ……知らなければ吸えない」「くそっ、いったい誰が――」「おやおや。天罰でも下ったのかな」長老が一団を連れて現れた。「信じたくはないが……まさか、お前が――」「軽々しく人を疑うものではないぞ。それに、お前たち、そんなに悠長でいいのか?酋長のところも凶作だったらしい。いやはや……今年は恐ろしい年だな」そう言うと、長老は薄笑いを浮かべて去っていった。
推定総盗用率:およそ5–15%




