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光のもとに潜む影11
金英淑からブリクタの情報を得たアシロたちは、二日後にアズリエルが再びウイルス研究所を襲撃することを知っていた。メアたちの魔法の助けを借り、彼らは偽のウイルスを作り上げ、本物は密かにアシロの部屋へと移されていた。ウイルスが保管されている区域には、かつて由紀子が使用していた魔力封印の召喚符を改良したものが仕掛けられ、その一帯の魔力は完全に消失していた。アシロですら、そこに魔力の存在を感じ取ることはできなかった。さらにアシロは、韓国兵に重装甲を装備させて研究所を厳重に警備させていた。しかしそれは、研究所に残されたウイルスが偽物であることを前提とした罠だった。魔力を封じた環境で、アズリエルを捕らえるためである。たとえ彼女が逃走したとしても、偽ウイルスには魔法による発信器が仕込まれており、その行方を追跡できるようになっていた。




