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因果が織られ始めた日  作者: rayhuang
劇が始まる

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地獄通信2リベリオン9

翌日、白鷺女子学園に三人の女子生徒が転入してきた。かつて“三姉妹”と呼ばれていた彼女たちは、本来の姿――普通の女子高生の姿をしていた。「私たちは鬼王・般若姫、妖王・霧影、そして魔王・黒焔……驚かなかった?」「いいえ、もう慣れています。この学校の生徒は、今では人間とは言えませんから。本当の名前を名乗られても、誰も驚きませんよ。名前を使うのは学校の外だけです。恋人には、本来名前なんてありません。呼びやすさのために使っているだけですから」楓はそう説明した。「私たちは恋人同士だから、いろんなことをしてきました。死んでも蘇るし、手足が失われても、魔力が満ちていればすぐに再生する。学園には魔力を封じる結界を張れる者もいますから、デート中に死んだとしても、終わってから封印を解けばいいだけです」「壊れても問題のない“物”だ、と言いたいところですけど……アシロは、壊れてしまった者に必ず心と体の治療を施してくれるんです。もちろん、人間のままで過ごしている生徒もいますけどね」「アシロは、優しい人ですね」「ええ。物としてでも、ちゃんと大切にするところ……嫌いじゃないです」「私も」


その頃、アシロと閻魔愛は地獄の実情を調査していた。そこに広がっていた光景は、般若姫が語ったものより、はるかに惨たらしいものだった。薬どころか、食べ物すら存在しない。地獄の支配者が虫を嫌ったせいで、かつて糧となっていた虫さえも徹底的に駆除されていたのだ。人々は飢えに苦しみ、地面に倒れ伏し、死ぬことすら許されぬまま、腐りかけた体で呻き声を上げていた。「……ひどすぎる」「あいつら……」二人は食料を配り、治療を施した。だが、それは焼け石に水に過ぎなかった。調査を終えたアシロは、アモミジュの供述書を前にすると、迷いなく自分の名を書き入れた。続いて、閻魔愛も署名する。その瞬間、アモミジュは思わず息を呑んだ。二人が放つ気配に、はっきりとした覚悟を感じ取ったからだ。


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