秩序破壊者9
「すっかり、キスの相手にされてしまった……」アシロは控え用の椅子に固定されたまま、幸子が口を塞いでいたタオルを外す。「たす――っ……」「声は出させないよ。」「んっ……!」幸子はそのままアシロの口を塞ぎ、唇を重ねた。「……っ」「ほら、もうすぐ出番でしょ。」「……ええ。」顔を赤く染めた白鷺女子学園の生徒は、幸子が去っていくのを見送った。タオルは、再びアシロの口に押し戻される。「……やりすぎじゃない?」「でもさ、アシロって誰とでもキスするんだもん。見てて腹立つ。」「次は、私ね。」
「沖縄の学生たち、顔が真っ赤だね。」「初めての演奏だから、ちょっと照れてるのかもしれないね。」観客席の人たちはそう言った。しかし、事情を知る白鷺女子学園の学生たちは、この光景を顔を赤らめながら見守っていた。幸子たちの三線の演奏は見事で、観客から大きな拍手が沸き起こった。「ふーん」アシロもこのとき、最後のキスを受けた。「由紀子が言ってたわね、あなたは西洋の楽器を演奏できて、西洋の伝統的な民謡も歌えるって。今夜は私たちのためにそれを聴かせてくれるのね……ああ、もう興奮して聞こえないの?次のイベントでは、ぜひ演奏に来てください。今日はこれで許してあげる。」彼女は最後にアシロの額にキスをし、放心したアシロを抱えて控えに連れて行った。




