195/299
ラノックの思い出19
ラノックは人間だった頃から料理を覚えていた。「誓火軍」と共に旅をし、多くの村を訪れ、村人から様々な料理法を学んだ。しかし、地獄に到着すると、地上の植物や動物とは全く異なるものが多く、前夜は知っている食材だけで料理した。地獄の植物は鮮やかな色彩と奇妙な形をしており、動物の毛皮は奇妙な光沢を帯びていて、触ることもできなかった。彼はブリセラにそれらの植物や動物について尋ねたが、ブリセラも知らなかった。(サキュバスがこんな生活を送っていても本当に大丈夫なのか?)ブリセラの無知に呆れたラノックは、サキュバスの村の近くの住民やサキュバスの夫たちと共に狩りや果物・野菜の採集に出かけることで、地獄の環境を学ぼうと決めた。しかし、今日の朝食はパンと山羊のミルクだったので、その心配はなかった。




