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ラノックの思い出13
「ここって、一体どうなってるんだ…」扉の前には屑物が山積みになり、入口を完全に塞いでいた。ラノックの隣には顔を赤らめたサキュバスが立っていた。「…まあ、いい。僕が掃除する。でも、一つ警告しておく――こんな状態じゃ結婚なんてできないわよ。誰があんたと結婚する勇気があるっていうの?」ラノックは眉をひそめた。たとえ関わりたくなくても、この光景だけはどうしても受け入れられなかった――(僕、まだ人間の感情を残してるのか…)「…ごめん、見せちゃって。」「大丈夫、次は気をつけてくれればいいよ」そう言うとラノックは布で口と鼻を覆い、家全体の掃除を始めた。掃除はラノックにとって苦ではなかった。家にいるときは毎日、自分の部屋を隅々まできれいにしていたのだ。あっという間に、散らかっていた部屋は元の整った状態に戻った。




