織り手の誕生11
ブリクタとヴェルディスは外で働ける年齢になり、ラノックは時折、二人に同行して布を売ったり、治療をしたりした。ラノックの治療能力が評判になるにつれ、村には次々と新しい移住者がやって来て、村人たちの日常生活は複雑になっていった。ラノックから発せられる黒い光が怪我や病気を治すと聞いた新しい移住者たちは、彼の家に押し寄せた。しかし、長い列はしばしば村の道を塞ぎ、村人たちとの衝突を招くこともあった。
ラノック村の長老たちとヴェルディス村の長老たちも、ラノックを悪く言うのをやめた。その代わり、年齢が若いにもかかわらず彼の優れた能力を称賛し、将来必ず立派になるだろうと評価した。
「昔はラノックを化け物だと思っていたが、今となっては村の若い世代にああいう子が現れてくれて本当にありがたい。文句ばかり言う移住者どもより、よほど頼りになる。今じゃ、化け物みたいなのはあいつらのほうだ」「村の先行きが本当に心配だ……。ラノックがいなくなったら、あいつらは次に誰のせいにするつもりなんだ?ラノックはまだ二歳だぞ。少しは自分たちで頑張れってんだ……。はぁ……この村も、何もしたがらない難民まで抱え込んで、先が思いやられるな」村人の一人が眉をひそめ、長い列を作る人々を見ながらため息をついた。「あいつらは無理にでも働かせるべきだ。さもなきゃ追い出せ。もう見ていられん」
古くからの村人たちでさえ、移住者たちを疎ましく思うようになっていた。ラノックが人を癒すのを見て、彼らは治療の仕事をラノックとヴェルディスに押し付けた。中には医者がいる者までいたというのに。そのうえ、彼らは金に汚く、村では盗みが相次いでいた。「最初から受け入れるべきじゃなかったんだ……」そう思い始めた者も現れ、長老たちに訴えて移住者の追放を求める者もいた。
だが長老は首を横に振った。「彼らは戦争の被害者だ。罪を犯したのも、好きでやったわけではあるまい」長老は要求を退けた。
「長老も歳を取ったな……頑固になっちまった」不満の声が漏れる。「いっそ悪魔を召喚して、あいつらを追い払うってのはどうだ?」「やめろ。人間が悪魔を召喚すれば、必ず報いを受ける」「でもラノックは平気じゃないか」「彼は特例だ。何かの仕組みがあって、怪物にならずに済んでいるんだろう。そんな賭けはできない。怪物は一度きりじゃなかった。うまくいけばラノックみたいになれるかもしれんが……大抵は負ける」「ちっ……ラノックの奴は運が良すぎる。くそっ、じゃあもう打つ手はねえな」
推定総盗用率:<5%




