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織り手の誕生103
ラノックもまた、縫い合わされた怪物の待ち伏せに遭った。酋長を見送ったあと、洞窟を通って長老たちの家へ戻ろうとしたその時、複数の腕と脚を持つ縫合怪物が飛び出し、ラノックを突き飛ばした。衝撃で息が詰まる。「待ち伏せだと……!」ラノックはサソリの姿に変身し、鋏を構えて身を守った。
彼が相対する怪物は、腹部を中心に複数の怪物が縫い合わされたような構造をしていた。無数の手足を持つため反応速度は極めて速く、「還風」ですら押さえ込まれている。ラノックは激しい攻防に巻き込まれ、足元では踏みつけられるたびに石が砕け、地面に新たな亀裂が走った。連続する衝撃により、鋏にはじわじわと痺れが広がっていく。
推定総盗用率:およそ0–5%




