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第一王女の手料理

 笑真(えま)さんがこの世界に来てから一週間。つまり、私の謹慎が解ける日!私は笑真さんと学園が休みで駆けつけてくれたゲイルを連れて、王宮のキッチンに向かっていた。理由は簡単。私が部屋のバルコニーでこの一週間の間に成長促成魔法で育てたお米が収穫できて、和食を振る舞おうと思ったからだ。自分で言うのもあれだけど、このまま無事に旅から帰ってこられれば、私は未来の愛妻なわけだし。前から私の手料理を食べたいと言われていたし。今日は張り切っちゃおう!キッチン(特大)に着いた私は、王宮の料理人たちをまとめる料理長に話を通し、キッチンを貸し切りにしてもらった。こうして、私は調理を開始したんだけど。二人に対して新しいイメージができてしまいました……。

「姫殿下、この肉、どう切れば……?」

ゲイルは基本器用なのに、唐揚げ用の肉を切るのを頼んだら逆手に包丁握って固まるし。

「ミハナ様!い、いちょう切りって、これで合ってますか?」

笑真さんは味噌汁のために使おうと思って渡した大根をいちょう切り、と頼んだのにみじん切り。

「お二人とも。切るのはやっぱり私がやります。野菜とか、洗ってて下さい」

このままだと食材が無駄になる、と察知した私は二人にお米を炊いたり野菜を洗ってもらったりすることにした。そちらはできるようなので、私は安心しながら手早く野菜や肉を切っていく。前世で身に付けた料理の技術、役に立って良かった。私はそう思いながら肉に衣を付け、油の中へいってらっしゃいをする。ちなみに油は米油。うちでよく使ってたんだよなあ。ヘルシーで健康にも良いし。というか、王宮のキッチン、便利すぎでは?王族に生まれて良かった。

「一の姫殿下、お幸せそうですね」

ゲイルの声に、私は我に帰った。

「あら、顔に出ていましたか?いえ、今王宮に生まれて良かったな、と思っていたところなんです」

私がクスリと笑うと、笑真さんが目をうるうるさせ始める。えっ、何で?私、何かひどいことした!?

「あ、あの、エマさま!?私、何かしてしまいましたか?すみません、無神経で!」

私が空中で超高速いちょう切りをしながら頭を下げると、笑真さんはあわあわし始める。

「えっと、違くて!その、ミハナ様が、か、可愛すぎて!」

「へっ?」

私は一瞬間抜けな声を出した後、その言葉の意味を理解して顔を真っ赤にした。

「い、今はとりあえず料理に集中しましょう!」

私はそう言って顔の火照りを隠すように下を向いて無心に野菜を切り続けた。 

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