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7年前、僕らは名誉オークだった  作者: ▲■▲
番外編:交国計画を振り返って
873/875

新暦765~1240年頃



玉帝「……てぇ~……」


玉帝「人類、守護りてぇ~……!」


 玉帝は保護してくれた丘崎獅真から逃げ、交国を立て直しました。


 侵略戦争を繰り返して交国を立派な軍事国家にし、同時に交国計画のネットワークも広げ続けました。要となる真白の魔神不在のため、交国計画はほぼ使用不能でしたが――。


玉帝「太母(ママ)……ママ、いない……」グスグス


玉帝「いないなら 作ればよろしい 自作ママ」


 玉帝は太母の発明を頼り、太母を自作しようとしました。


 真白の魔神は<須臾学習(バックアップ)>技術により、自分の完全な複製品を――転生能力と原典聖剣への接続能力を持った複製品を作る技術に至ってました。


 完璧なそれを作れる一歩手前まで行ったのに、結局作らなかったのがエデン創設者の真白の魔神でした。一方、太母も須臾学習媒体だけは作って玉帝に預けていました。


 ただ、太母が器を作るために丘崎獅真が襲来したので、現状では太母の身体が足りません。玉帝はそれを自作するため高級な人造人間達を作り始めました。


玉帝「貴方がママになるのです!」


人造人間「■■■■■■■■ーーーー!!」(発狂)


玉帝「貴方がママになるのです!!」


人造人間「――――」(前身から母乳を出して死亡)


玉帝「貴方がママになるのです!!」


人造人間「スヤァ……」(データ定着せず)


玉帝「ママイナイ ママデキナイ」オギャ オギャ


 玉帝は何体もの人造人間を作らせましたが、どれもこれも失敗しました。


 何とか生き残った者達は失敗作として廃棄処分されるか、「玉帝の子供」として生かされました。国家指導者の玉帝が我が子すらも最前線に立たせる事で国民を鼓舞していたのです。我が子といっても血なんて繋がってないですけど。


玉帝「貴方達にはママになる才能がない……」


宗像灰「申し訳ありません、玉帝……」


犬塚銀「そもそも、お前が母親になるつもりないカスだから」


宗像灰(銀に殴りかかり喧嘩になる)


甘井汞(2人の喧嘩を囃し立てている)


寝鳥満那(面倒くさそうにしつつ玉帝を守るために喧嘩を止めに入る)


明智光「こ、これ、さすがにもうやめませんか……? 失敗ばかりですし……」


石守回路「いやいや、失敗は成功の母と言うしのぅ」


玉帝「ママ!」


石守回路「森王式人造人間で培った技術は、量産型に転用すればいい。優秀な人造人間を安定して生産できるようになればオーク達に代わる戦士と労働力が手に入る。他国に出荷して外貨を得て、人類文明をさらに進化させる事も可能じゃろう」


明智光「」(ドン引き)


 太母の自作は上手くいきませんでした。


 【占星術師】も「まあ上手くいかないだろうし、上手く行かない方がいい」と思って放置していました。彼は予言の書を頼りに暗躍し、年月がかかっても交国計画を手に入れようとしていました。


【占星術師】「適当な真白の魔神を捕まえてくれば、交国計画の要にできる」


【占星術師】「ただ、今の真白の魔神は精神が壊れすぎている。下手に交国計画と繋げると何をしでかすかわからないし、予言の書通りに待って……ネウロンに眠る器を使った方がいいな」


【占星術師】「いや、いっそのこと直ぐにでも器を見つけ出して……」


紙魚『ドコニアルノ?』


【占星術師】「ネウロンのどこかだ」


紙魚『ミツカル?』


【占星術師】「不可能ではないだろう。地道に探せば」


【占星術師】「ただ……ネウロンのどこかには、未だに真白の魔神の使徒(エーディン)がいるはずだ。ネウロンを監視している奴に見つかれば、何らかの対応をされるかもしれん」


【占星術師】「俺が使徒如きに負けるとは思えんが、確実に器が手に入るタイミングまで待つか……。予言の書に従って動けば機会は必ず巡ってくる」


 【占星術師】が器を――後に「ヴァイオレット」と名乗り始める器を狙っているように、玉帝達も「自作できないなら既に存在する器を手に入れよう」と考えていました。


 【占星術師】は器がネウロンにあると知っていましたが、玉帝達には教えないようにしていました。協力関係を結んでいるとはいえ、競争相手でもあるので。


 玉帝達は交国計画の要がないまま、交国を大きくしていきました。オークの軍事利用のように交国計画ありきで進めてきた事も多いので、色々と歪みも生まれていましたが、それでも交国は人類文明でも指折りの巨大軍事国家に成長しました。






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