表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7年前、僕らは名誉オークだった  作者: ▲■▲
第1.0章:奴隷の輪
87/875

第十三次タルタリカ殲滅作戦



■title:星屑隊母艦<隕鉄>にて

■from:肉嫌いのチェーン


 レンズを探す。


 ガキに一瞬で射撃技能をパクられたのが余程悔しかったのか、出撃から帰ってきたばかりなのにシミュレーターで訓練に勤しんでいた。


 一戦やり終えるのを待ち、レンズの言い分を聞く。


 聞いた後にたしなめる。


 ガキがギャアギャア騒ぐのが不愉快なのはわかる。レンズは何だかんだで甘いから締めて黙らせる事も出来ないんだろう。


 まあ、ガチで締めたらさすがに引くが――。


 レンズの言い分に理解を示しつつも、「お前の方から歩み寄ってやれ」と言う。ガキのあやし方なんて軍学校で習ってないから、キツい仕事だろうな。


「次の殲滅作戦は、ガキ共は留守番だ。その時に大暴れして発散しな」


 そう勧めておき、レンズの前から立ち去る。


 あぁ……。人間関係ほど面倒くさいものはない! 生きていくうえで必要不可欠とはいえ、この手の問題は本当に面倒くさい!


 ウチは隊長がやり手だから、しばらくはこの手の問題も無かった。


 けど、第8がやってきてからは面倒事ばかりだ。さすがの隊長も10歳そこらのガキ共の躾は専門外らしく、隊員相手に使ってた手が使えない。面倒くさいぜ。


 揉め事に辟易しつつも、指揮所に向かって隊長の姿を探す。


 隊長に今回の掃討戦について報告しようとしたが、通信中だった。「少し待て」と身振りで示されたので、指揮所の出入口で待機する。


 待っていると、立ち上がった隊長が「会議室に行くぞ」と言い、歩き出した。それに付き従いつつ、こっちの報告をしておく。


「巫術師による実戦、予想以上に上手くいきましたね」


「ああ。で、問題は?」


「順調そのもの……と言ったら、信じていただけますか?」


「貴様がそう言うなら信じる」


 いつもの無表情でそう言ってくれた隊長に対し、笑みがこぼれる。


 やっぱ、隊長が上官だとやりやすくていいわ。


 ずっと味方同士でいたいが……。


「順調と言いたいとこっスけど、予想通り、ダスト2ペアが揉めてます」


「そうか」


「隊長の手を煩わせるほどではないので、こっちで対処しておきます」


「わかった。すまんな」


 そんな話をしつつ会議室に入ると、隊長は手早く端末を操作し、次の殲滅作戦が行われる地域の地図を表示した。


 地図は広範囲のものが表示されている。他部隊との合流予定地点となる海から、数百キロ内地に向かった場所まで表示されている。


 やっぱり、結構な奥地まで行くことになりそうだな……。


「第十三次タルタリカ殲滅作戦の詳細が届いた。先にお前に説明しておく」


 隊長がそう言った後、合流予定地点に交国軍所属の都市(・・)が表示された。


 本来、そこに都市なんて存在しないが――。


「今回の作戦には、繊三号が参加する事になった」


「ありゃ。あのデカブツ、こっち戻ってきてたんですか?」


「あそこなら整備工場もある。作戦前後に役立つだろう」


「確かに」


 バレットがラート機の状態を気にしていたし、ちょうど良いな。


 交国主力機兵<逆鱗>は、消耗しやすい部品は流体装甲で随時作成している。だが流体装甲じゃどうしようもない部品もある。


 そこの交換なり調整は、どうしても整備工場に頼らなきゃならない。……ウチは最近、巫術師が整備に参加しているおかげで、状態はすこぶる良いらしいが……。


「繊三号が来るってことは、現場の仕切りはそこの基地司令ですか」


「いや、今回の殲滅作戦はかなり奥地での作戦になる。そのため現場の指揮官はドライバ大尉に任されたようだ」


「ドライバ大尉って事は……時雨隊も来るんですよね」


 時雨隊とは、ついこの間会ったばかりだ。


 それも面倒な雪の眼(にもつ)を引き取ってもらったばかりだ。


「ああ……。雪の眼も時雨隊についてくるらしい」


 隊長はいつもの無表情だが、嫌そうな雰囲気がプンプンしている。


 隊長は雪の眼が大嫌いらしい。まあ、外部の人間がウロチョロしていると神経使うからなぁ……。何かあったら現場の責任問題になりかねないし。


 本来、時雨隊はニイヤドに向かう予定だった。


 雪の眼の史書官がそう希望し、交国政府のお達しでネウロン旅団本部が護衛部隊を用意した。その護衛が時雨隊だった。


 だが、ネウロン旅団本部は今回の殲滅作戦のための戦力を用意するため、時雨隊の予定を急遽変更し、招集したようだ。


 雪の眼の史書官を、時雨隊の船に乗せたまま――。


「まーた久常中佐の差し金ですか。あの人も懲りねえなぁ……」


 ウチと第8も絡んだ「ニイヤドの護衛問題」が片付いたわけじゃないのに、今度は雪の眼の護衛部隊をこっちに回してくるとは……。


 計画性というものがまるでない。


 雪の眼――というか、ビフロストとの外交問題にならなきゃいいけど。


「まあ、今回は仕方あるまい。この近辺で現場指揮官を務められる者がドライバ大尉しかいなくなっていたのだからな」


「だったら、時雨隊に雪の眼の護衛させるのがおかしくないですか?」


「本来、今回の殲滅作戦には荒星隊の仕切りで行われるはずだった。だったのだが……つい先日、荒星隊が行方不明になったそうでな」


「部隊が丸ごと行方不明? そんなバカな」


 最近、ネウロン旅団にちょくちょく戦死者が出ているけど、部隊が丸ごと「行方不明」になったのはおかしい。


 しかも、荒星隊って――。


「荒星隊って、フォーク中尉の部隊でしょ? 隊長自ら機兵で出撃して、先陣切って戦ってた……」


「そうだ」


 部下を複数人、自殺に追い込んだ問題のある人だと聞いていたが、機兵乗りとしての能力は高かったはずだ。


 まあ、フォーク中尉が死んだって話ならわかる。


 腕っ節以外、良い噂は聞かなかった。後ろから撃たれてもおかしくない人だ。けど、フォーク中尉以外もいなくなったってのはおかしい。


「荒星隊も星屑隊(ウチ)と同じく、船で遊撃に出てたはずですよね? 機兵だけがやられたならともかく……船までやられたんですかぁ……?」


「やられたかどうかはわからん。船も機兵もまとめて、行方知れずだ」


 荒星隊は殲滅作戦参加のため、合流地点に移動していたらしい。


 だが、忽然と姿を消した。


 隊員も船も機兵もドローンも、何もかも姿を消したらしい。


 行方に関しては現在調査中。荒星隊の足取りが掴めなくなった場所近辺で、荒星隊らしき部隊の戦闘の痕跡は見つかっていない。船も見つかっていない。


 急に海門が開いて混沌の海に放り出されたように、忽然と姿を消したらしい。


「偵察衛星で位置がわかってねえんですか……?」


「不明だ。雨雲が邪魔で、荒星隊がいたと思しき場所も見えていなかったらしい」


「タルタリカの仕業じゃねえですよねぇ……」


 奴らは海に入ってこれない。


 湖ですら入ってこれないほど、水に弱い存在なんだ。


 航行中の船を襲えるはずがない。出来たとしても投石する程度だ。余程巨大なタルタリカでもいないと、船を沈めることは不可能だろう。


 仮に船が沈んでいたとしたら、衛星で見つけていてもおかしくないが……この辺りは雨期に入っていることもあり、衛星による捜索は上手くいってないらしい。


「明星隊の機兵も一部行方不明のまま。今度は荒星隊が船ごと行方不明か……」


「久常中佐達は脱走を疑っているらしい」


「さすがに無いでしょ~……! 第8のガキ共ですら、『脱走しても意味がない』ってわかっているんですよ……?」


 方舟を持っていたならともかく、水上船だけで逃げ切れるはずがない。


 脱走兵共が結託して、繊一号を襲撃して方舟を奪って界外逃亡を図る可能性もゼロじゃないが……まず成功しないだろう。


 繊一号にいるのはド無能クソヘボ指揮官の久常中佐とはいえ、むざむざ方舟を奪われるはずがない。……いやマジでアイツ無能だから、奪われるかもだが!


「荒星隊がいなくなったから、代役として時雨隊が呼ばれたと」


「そういう事だ。それと、荒星隊はウチと同じく実験部隊を連れていたらしい」


「巫術師の実験部隊ですか……」


「そうだ。上の命令で、第3巫術師実験部隊が同行していた」


「仲良くやれてたんですか?」


「それはわからん。わからんが――」


 隊長のツテで得た情報によると、第3巫術師実験部隊には死者が出ていた。


 特別行動兵の巫術師が2人ほど死んでいたらしい。


 フォーク中尉は機兵乗りとしての腕はともかく、人間として問題があった。そんな人の下にいた子供達だ。何があったかは想像に難くない。


「荒星隊の脱走より、第3の生き残りによる反乱の方がありそうな話ですね」


 巫術師は方舟や機兵を乗っ取れる。


 奴らが不意打ちしてきた場合、対策していないと交国軍人でもやられかねない。


 フォーク中尉達は対策もせず、巫術師を雑に扱い、反旗を翻されたのかもな。


 それならそれで……巫術師達は「どこに消えた?」って問題があるが――。


「ともかく、荒星隊は行方不明で不参加だ」


「第3も?」


「ああ……」


 星屑隊は時雨隊の指揮下に入り、第十三次殲滅作戦に参加する。


 正確には星屑隊の機兵対応班のみ、時雨隊の指揮下に入る。隊長達と第8は繊三号で留守番になるらしい。羨ましい。


機兵部隊(おまえたち)に負担をかける事になる。すまんな」


「いやいや! 隊長達は休んでてください。オレ達で何とかしてきますよ!」


 フォーク中尉が人間関係のミスで因果応報食らっただけなら、まあいいだろう。


 良い噂を聞かない中尉の指揮下で戦っていたら、ウチの可愛い部下(アホ)共を危険に晒していたかもしれない。そうならないなら万々歳だ。


 ただ、これは――。


「荒星隊の件、きな臭いっスねぇ……」


「それに限らず、きな臭い事件が続いている」


「同感です」


 スアルタウの証言によると、ニイヤドの時点でタルタリカがおかしかった。


 スアルタウを連れて偵察に出た時も、タルタリカの動きはおかしかった。


 繊十三号への襲撃事件もおかしかった。


 ここ数日はガキの喧嘩程度の事件しか起きてないが……第8と出会ってから、妙な事件が続いている。さすがに第8だけの所為とは思いたくないが――。


「……殲滅作戦には、雪の眼もついてくるんですか?」


「わからん。今も時雨隊に同行しているようだがな……」


 隊長は珍しく小さなため息をつき、「話を戻すぞ」と言った。


「今回の殲滅作戦は、タルタリカの巣の捜索と殲滅が目的だ」


 ディスプレイに表示された地図に、巣があると思しき範囲が円で示された。


 巣の場所は特定出来ていないらしく、かなりの広範囲に円が広がった。


「旅団本部からの情報によると、作戦予定区域の地下に巣があるらしい」


「ゲッ……! よりにもよって、地下ですか」


 今回の殲滅作戦には、繊一号に配備されている方舟も参加する。


 宇宙に上がった方舟から<星の涙>による火力支援が行われ、討ち漏らしたタルタリカを機兵部隊で殺していくと思ってたんだが――。


「地下の巣となると、<涙>で壊すの面倒くさそうだなー……」


「機兵部隊の仕事が増えるだろうな」


「前にウチが出くわした群れも、地下を通ったようでしたよね。流行ってるのかなぁ……タルタリカの中で……」


「流行っているかはともかく、地下を活用しているのだろう。この近辺で活動していた機兵部隊が、もう3つもやられたそうだからな」


 地図上にその部隊がやられたと思しき場所が表示される。


 それらの部隊がやられた件に関して調査していたところ、「大規模な巣が地下に存在する」と上は判断したらしい。


「既に被害が出ている部隊も、地下から奇襲をかけられた可能性が高い」


「手口までウチが遭遇した群れと似てるのか……」


 襲撃を受けた部隊の生き残りはいないらしい。


 船で待機していた者達はともかく、現場の生き残りは見つかっていない。


 後からドローンで偵察を行ったところ、機兵の残骸と戦闘跡が見つかった程度。ニイヤドの明星隊と同じく、見つかっていない機兵もあるようだ。


 今回の殲滅作戦、軽々しくやるもんじゃねえな。


 絶対、厄介な相手がいる。


 単なるタルタリカとは思えない。


「……あれっ? そういえば、この辺って第九次殲滅作戦で巣を破壊していたはずですよね? タルタリカも大体殺していたような」


 もう余所からタルタリカが流れてきて、新しい巣が形成されたんだろうか?


 そう思ったんだが――。


「詳細は不明だが、タルタリカの繁殖(・・)が確認されたらしい」


「はいぃぃ!?」


 初めて聞く話だったから、さすがにビビる。


 繁殖って、つまり、二身合体(こづくり)!?


「タルタリカって、ガキ作れるんですか!?」


「そのようだ」


「オレだってガキ作ったこと無いのに!?」


「それは知らん……」


 タルタリカが繁殖している証拠。


 それは行方不明の部隊を捜索している時、見つけたらしい。


 調査に入っていた部隊がタルタリカと戦闘した後、死んで溶けていったタルタリカの中から、まだ生きている小型の個体が出てきたそうだ。


 それを「妊娠していた」と判断していいのかはともかく、腹に別個体を抱えたタルタリカが複数確認されたらしい。


「タルタリカが繁殖するとなると、ネウロンの作戦行動は根底から覆りますね」


「ああ。今までは『殺し続けていれば殲滅できる』見込みだったが――」


 殺しても殺しても繁殖で増えるなら、ネウロンでの戦いは終わらない。


 十分な戦力がいたとしても、相手の繁殖能力次第では殲滅しきれない。


 ネウロン中にタルタリカがいる事を考えたら、旅団じゃ戦力足りねえぞ。


「下手したら、オレ達一生、ネウロンで戦い続けなきゃダメなんですか……」


「いや、そうはならないだろう。タルタリカの繁殖能力が確認された以上、軍上層部も対応を変えるはずだ」


 軍上層部はネウロンに派遣する戦力をケチっている。


 ケチっても、堅実に戦えば数年後にタルタリカを殲滅できる見込みだった。けど、半端な戦力で戦っても相手が増えたら何年かかっても殲滅できない。


「それなら一気に戦力を投入し、タルタリカを殲滅しにかかるかもしれない」


「あるいは、ネウロンの放棄だな」


「あ~……。その可能性もあるのか」


 交国にとって、ネウロンは是が非でも解放しないといけない世界ではない。


 ひたすら戦費を消費するだけなら「割に合わない」とし、この世界を放棄するかもしれない。タルタリカはどうせ、この世界から出られないはずだし。


 そうなると……第8のガキ共は一生、故郷に帰れないかもしれないな。


 あるいは、タルタリカが跋扈するネウロンに置き去りか……。


「タルタリカの動きがおかしいうえに、繁殖も確認された。こりゃあ今回の殲滅作戦は取りやめて、腰を据えて調査した方がよくねえですか……?」


「久常中佐はそう判断しなかったようだ」


 増援が来るにしても、ネウロン放棄にしても、久常中佐はネウロンからそう遠くないうちに脱出できる可能性がある。


 だが、中佐は手柄を得ていない。


 本格的な増援が来たら中佐より上の人間が指揮権を握って、手柄はそいつのものになる。ネウロンの放棄が決まったら手柄も立てられなくなる。


「中佐は最前線への復帰を望んでいる。そのための手柄が欲しいようだ」


「うへぇ~~~~……!!」


 言いたいことが多すぎて、言語化が難しい!!


 クソだ! 辺境の世界とはいえ、よりにもよってあんなクソがネウロン旅団のトップとは……! ウチの隊長と交代しちまえ!! くそーーーー!!


「それと、今回の殲滅作戦は特別なオーダーが出ている」


「巣の特定以外にもぉ~?」


「繁殖可能な個体(タルタリカ)を『出来る限り捕獲しろ』との事だ」


「ハァ~~~~!? 何のために~~~~!!?」


「研究目的だそうだ」


 タルタリカは機兵より弱い。


 だが、歩兵程度なら蹴散らせる力がある。


 上手く扱えるなら生体兵器として使える。


 上手く扱えるかどうかはともかく……久常中佐もそこに着目したようだ。


「久常中佐は繁殖可能な個体を出来るだけ研究し、その研究成果も手柄にしようとしている。そのためのタルタリカが欲しいそうだ」


「アイツがタルタリカと繁殖してればいいのに」


「そんな事を言うな。タルタリカ側にも相手を選ぶ権利がある」


「確かに……」


 あの化け羊達を、まともに扱えるとは思えない。


 繁殖可能ならプレーローマや敵国のいる世界に離し、凶悪な外来種として暴れ回らせる事が出来るだろう。


 軍が出てこないと駆除できない害獣だ。恐ろしい。


 ただ、相手側も使ってくる可能性がある。それも恐ろしい。


 あんな外来種(バケモノ)を解き放ったら、環境保護団体ブチギレ待った無しだよ。タルタリカ放った世界を後で交国のものにしたら、占領後の統治も面倒だぞ。


 放った世界が、どこもかしこもネウロンのようになりかねん。


 繁殖速度次第では、マジで人間が住めない世界が量産できちまうぞ!


「内地奥深くでの長期作戦。オマケに敵は地下に潜んでいて、動きもおかしい。せっせと子供を増やして戦力増強中! さらに捕獲までしろと!?」


「さすがに無茶な命令だ。お前達も、無茶はするな」


 隊長は現場指揮官のドライバ大尉と協議してくれるらしい。


 中佐の命令を全部飲んでいたら、現場の兵士の命がいくつあっても足りない。


 安全を重視した作戦行動を行い、何とか軍上層部の介入を待つ。


 その介入が「増援」と「ネウロン放棄」のどっちになるかわからんが……。


「必ず生きて帰ってこい。私も、可能な限り手を尽くす」


「はーい。任せてください」


 隊長の命令なら、しっかり守らなきゃ。


 可愛い部下共も――レンズもラートもパイプも、必ず連れ帰る。


 オレ達は、こんな辺境でくたばっていい命じゃない。


 上の都合に振り回されて、死んでたまるか。


 オレには……まだ、やることがあるんだ。


 アイツのためにも……まだ、生きて戦わなきゃ。


 戦って、戦って、勝って……奴ら(・・)に復讐するんだ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ