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7年前、僕らは名誉オークだった  作者: ▲■▲
第1.0章:奴隷の輪
31/875

機兵と大狼



■title:交国保護都市<繊十三号>にて

■from:死にたがりのラート


 俺の機兵が動いている。


 周囲をタルタリカを脚で踏み潰し、握りつぶして殺し回っている。


 その操縦席には――。


「ラートさんっ!」


「アルか!? お前が俺の<逆鱗>を動かしてきたのか……!」


「グローニャは! グローニャは無事ですか!?」


 言われ、振り向いて走る。


 大狼の死体に駆け寄り、溶けつつある流体に手を突っ込み、その中にいるはずのグローニャを探すと――。


「いた! グローニャ!? グローニャ、大丈夫か!?」


「けほっ……げほっ……」


 グローニャが吐く。


 黒い液体を――溶けかけの流体を吐く。


 外傷はない。五体満足だ。


 守備隊の機兵に発砲されたようだが、直撃はしなかったようだ。一時的に気絶していたのか、流体を少し飲んでしまっている。


 流体はそのうち溶けて消えるが、気管に詰まるとマズい。出来るだけ吐かせ、アルに「無事だ!」と知らせる。


「ラート! このクソバカ野郎! で、そっちは無事か!?」


「副長!」


 そうしていると別れたはずの副長達が来てくれた。ぐったりしているグローニャを預けていると、アルが操縦する機兵が俺達の傍にひざまずいた。


『ラートさん、交代してください! ボクじゃ、機兵上手く扱えなくて……』


「ここまで持ってきてくれただけで十分だ! 巫術で操縦してきたのか!?」


『はいっ』


 機兵の操作は一朝一夕で出来るもんじゃねえ。


 操縦者として乗るのは初めてで、あそこまで出来るヤツなんて初めて見た。


 これが巫術の力。憑依によって機械を制御下に置き、動かす力――。


「アル、お前はグローニャ達と退け!」


「はい! でも、ボク、まだ戦えるから……直ぐ戻ってきます!」


 操縦席から出てきたアルが流体甲冑を纏い、大狼の身体を形成する。


 アルはグローニャと副長達を船までエスコートした後、直ぐに戦線復帰すると言ってきた。危なっかしさより、頼もしさを強く感じた。


「皆のこと頼むぞ! アル!」


『はいっ!』


 アル達を行かせ、新たにやってきたタルタリカと対峙する。


刀身形成(ブレードロード)――さあ、攻守逆転だぞ。化け羊共」




■title:星屑隊母艦<隕鉄>にて

■from:肉嫌いのチェーン


 何とか無事に船に帰還し、ヴァイオレットとキャスター先生にグローニャを預けようとすると、目覚めたグローニャが声を出した。


「んにゃ……。わっ、て、敵、どこっ?」


 キョロキョロと辺りを見回すグローニャをヴァイオレットが抱きしめる。


 ヒヤリとしたが、何とか無事らしい。


 グローニャはまだ戦うつもりのようだったが、大事を取って休ませる。


 ここからは機兵対応班(おれたち)の出番だ。


 医務室に運ばれていくグローニャは、大狼姿になっているスアルタウに向け、「町の人、守って」と言って運ばれていった。


 スアルタウは頷き、船の外へと飛び出していった。


「オレ達も出るぞ」


 自分達の機兵に向け、走る。


 走っていると、オレの機兵の傍にバレットの姿があった。


 恐怖で顔面蒼白になりながらも仕事を続けている。整備士の仕事を。


 バレットはオレの顔を見ると、「すみません、先輩」と言ってきた。


「俺、動けなくて……」


 その肩を叩き、「気にするな」と告げて操縦席に乗り込む。


 バレット一等兵の仕事は整備だ。機兵で戦うことじゃない。


 昔とは違う。


「ダスト1、出るぞ」


 船の外へ飛び出していく。


 港に入り込んだタルタリカを始末しつつ、町の救援に向かっているラート達を追う。……守備隊はまったく当てにならん。オレらが何とかしねえと。




■title:交国保護都市<繊十三号>にて

■from:死にたがりのラート


『ラートさん! おまたせしました!』


「おう! アル、俺の後ろにいろ! そんで、敵の位置を教えてくれ!」


『はいっ!』


 流体甲冑で戦うアルと足並み揃えて戦うのは難しい。


 機兵の射線上に立たれると、誤射しかねん。巫術観測を活かして周辺警戒に回ってもらう。港の倉庫の陰に隠れた敵も、アルなら直ぐに見つけられる。


 アルと協力して進んでいると、副長(ダスト1)も追いついてきた。


 ダスト2と4は別行動。あとは――。


「フェルグス、ロッカ! 無事か!? ここは俺達に任せて下がれ!」


『バカ言うな! まだ敵がたくさんいる!』


『まだ30ぐらいいる。町に入り込んでいった奴らもいる』


 フェルグス達の前に出つつ、タルタリカの群れを撃つ。


 巫術師(フェルグス)達は状況をよく把握している。町に入り込んでいった敵がいるなら、その通りなんだろう。


『フェルグス、ロッカ、スアルタウ。お前らはまだ戦えるんだな?』


 ダスト1の声に対し、フェルグス達が「当たり前だ!」「問題ない」「大丈夫です!」と応える。それを聞いた副長は「お前らは市街地に行け」と言った。


『市街地だと、機兵の動きは大きく制限される。町の外のタルタリカは星屑隊で引き受ける。町の人間を守れ』


『ちっ……! わぁったよ! 外、頼んだ!』


 フェルグスがアル達を引き連れ、町に向かっていく。


『ダスト3、第8が町に入るのを援護しろ。隊長が改めて守備隊に連絡を取ったが、向こうは統制が取れてねえ。下手したら同士討ちになる』


「了解!」


 タルタリカを撃ちつつ、フェルグス達の前を走る。


 市街地の砲塔がこっちに向いている。


 急ぎ盾を形成し、砲弾を受け流す。


「っ……! こっちは味方だって言ってんだろうが! クソバカ野郎共が!!」


 守備隊にはネウロン人が多い。


 雷が怖い云々はさておくとしても、奴らは交国軍人としてのキャリアも短い。軍人として戦えるだけの技術と精神も培われていない。畑のカカシ程度の存在だ。


 戦力として期待できない。


 期待できないが――。


「繊十三号守備隊! こちら、星屑隊・機兵対応班! 今から町中に救援を送り込む! 識別振ってるから撃つんじゃねえぞ!?」


 改めて勧告しつつ、少し身をかがめる。


 フェルグス達に機兵(あしば)を提供し、市内へ最短距離で入ってもらう。


「お前ら、無茶だけはするなよ!? 危なくなったら逃げるか隠れるかしてろ!」


『けっ! 誰に言ってやがる! オレ様達はヘマなんてしねーよっ!』


 3体の大狼が市内に飛び込んでいく。


 守備隊員の悲鳴が聞こえたが、直ぐに歓喜の声に変わっていくだろう。フェルグス達がタルタリカを始末することで、守備隊も巫術師を認めてくれるだろう。


「ダスト1、お待たせしました!」


『オレ達は外の敵を蹴散らしつつ、後でダスト2と4の援護に向かうぞ』


「了解」


 足元のタルタリカを踏み潰しつつ、ダスト1の前に立つ。


 ダスト2と4が外側の防壁に取り付き、タルタリカと戦闘開始したのも見えた。こっちを手早く片付けて、向こうを助けに行けばまだ立て直せる。


 守備隊はまだ混乱中っぽいが、こっちはフルメンバーだ。


 何とかなるさ。




■title:交国保護都市<繊十三号>にて

■from:狂犬・フェルグス


『アル、お前は屋根の上で周り警戒してろ! 敵の位置調べて、襲われそうな人がいたらオレらに教えろ!』


『わ、わかった!』


『ロッカ! 後ろは任せたぞ!』


『あいよ』


 守備隊のバカ共にビビられつつ、町中に入る。


 巫術の眼じゃ、魂の見分けはできねえ。


 出来ねえけど、動きのクセで大体わかる。


 人間離れした動きしてるのはタルタリカだ。冬のてんとう虫みたいにギュッと集まって動かねえのは人間だ。走り方に迷いがあったら普通の人間の可能性が高い。


 暴れ回ってるタルタリカに向け、突進していく。


『眼はアルの方が上だが、力技ならオレ様の方が上だぜッ!』


 飛びかかってきたタルタリカを受け止める。


 流体甲冑を巫術で操り、力を引き出して無理やり止める。


 止めている隙に「するり」と下りてきたロッカが敵を後ろから仕留めた。


 タルタリカの魂がフッと消えていく。同時に、頭が少しズキッと痛む。


 鎮痛剤はまだ効いてる。まだ戦える。


『にいちゃんっ! こっち! 建物壊されそうっ!』


『いま行く! 注意だけ引いとけ! お前は攻撃すんなよ!?』


 アルが見つけた敵に向かって走っていく。


 ……微かに視界が歪む。いや、まだ戦える……!


『やめろっ! ネウロン人(なかま)襲ってんじゃねえよっ!!』


 建物の壁を壊そうとしていたタルタリカに襲いかかる。


 勢い余って壁ごとブッ倒しちまったが、何とか……何とか助けられた!


 中にいた人達が悲鳴をあげる。「大丈夫だ」と言うと、余計に怖がられた。


 オレ達の姿を見てビビってやがる。くそっ……助けてやったのに……。


『小便漏らしてる暇あるなら逃げろ! 次のタルタリカが来る!』


 逃げるよう言ったが、悲鳴をあげるばっかりで動く気配がねえ。


 くそくそくそっ! どうしたらいいんだ……!?


『フェルグス、さっさと出てこい』


『コイツらが逃げねえんだよっ!』


『いいからっ! さっさと出てこい!!』


 ロッカが急かすから、外に出る。


 すると、オレと入れ違いにロッカが岩転がしてきて建物の壁を塞いだ。向こう側から悲鳴が聞こえるが、まあ潰れちゃいねえだろ。穴は塞げた。


『よくやったロッカ! よしっ、このまま――』


『にいちゃんっ! あぶないっ!』


 アルの声を聞き、咄嗟に防御固める。


 攻撃が来た。


 ダダダダダダ、と音を響かせ、敵が銃を撃ってきた。


 交国軍だ。


 守備隊が、オレ達に銃を向けている。


『やめろ! オレ達は……』


「殺せ! バケモノを殺せっ!」


 守備隊の奴ら、いい加減にしろよ……!


 グローニャを危うく殺しかけた事といい、さっきといい……オレ達が、誰のために戦ってると思ってんだ。なんでわかんねえんだ。


 歩兵の鉄砲ぐらいなら平気だ。今は流体甲冑がある。


 けど、ジャマくさい。


 軽装になって攻撃に集中してる時に撃たれたら、下手したら死ぬ。


『わっ、わっ?!』


『アル!? くそっ、テメエらぁっ!!』


 いっそのこと――。


 二足歩行になりつつ、爪を長くする。


 このまま突っ込んでやろうと思っていると、こっちを撃ってきていた守備隊(ばか)が泥だらけの地面に突っ伏した。


 後ろから殴られ、次々と倒れていった。


『あぁっ……?』


「やべっ。思い切りやりすぎた」


「あーあ。隊長に言いつけてやろ!」


「うるせえ、隊長の指示で動いてんだぞこっちは! ひっく」


 守備隊も交国軍人なのに、交国軍人っぽいオークに殴り倒された。


 オーク達は殴り倒した守備隊の奴らから武器を奪い、建物の中にホイホイ投げ込んだ後、何事もなかったかのようにオレ達のところにやってきた。


「よう、第8! 助けに来てやったぞ。ひっく」


『うわ、なんか酒くせえ。誰だお前ら! 守備隊襲ってなんのつもりだ!?』


「おれらは、ひっく。泣く子も黙る星屑隊だぞっ、コラッ!!」


「ナンパした女の子に泣かれて困る星屑隊だぞっ、コラッ!!」


「ウオオオオオオオオ!! ゲェエエエエエエエ!!」


『うわっ、きたねえ!!』


 全員、酒飲んでたのかデキあがってる。


 ムダに元気で叫んだり、ゲロゲロと吐きながら銃を突き上げたり乱射している。守備隊から奪った武器を空に向けて撃ってる。


 言われてみれば、なんか見覚えある顔のような……。いや、オークの顔なんて見分けつかねえよ。でも、多分、星屑隊の奴らで間違いねえんだろう。


『フェルグス特別行動兵。繊十三号で休暇中の星屑隊隊員と合流しろ。彼らもタルタリカと戦う。必要なら守備隊を止める』


『いま、目の前で仲良くゲロ吐いてるけど……』


『雨を浴びていれば酔いも覚めるはずだ。協力して戦え』


『うそだろ』


 なんで酔っ払い押し付けられてんの?


 いや、まあ、混乱して撃ってくる守備隊よりマシなのか?


「流体甲冑、間近で見るとデケえな! ゲロゲロゲロゲロ……!!」


「うおおおおお! 乗せろおおおおおおお!! ゲェ~~~~ッ!!」


『触んな! 乗んな! バカやってねえで戦え!!』


「ウオオオオオ! ゲェッ!! ふぅ……。酔いが醒めたヤツから屋根の上から援護射撃しろ。酔いが醒めてないヤツは地面で囮やってろ」


「ブリブリブリブリブリブリィッ!!」


『うわっ、なんか臭――』


「ウオオオオオ!! ゲェロロロロロロ!! と、突撃ぃ~!!」


『ウワーーーーッ?! 生身でタルタリカに突っ込んでんじゃねえ!!』


 冷静な酔っ払いがそそくさと屋根に登っていく中、完全にダメな酔っ払いがタルタリカに向かってワイワイと突撃していく。


 なぜか守備隊に襲いかかるバカもいた。


 危なっかしいので、バカ共を飛び越えてタルタリカに喰い付き、引きずり倒す。酔っ払い共は歓声上げつつ、「おれらも続けぇ~!」と他のタルタリカを撃ち始めた。


 タルタリカの入ってこれない路地裏や、家の中に入り込みつつ、攻撃してる。


 バカスカ撃ちつつ、ギャアギャア騒ぐからタルタリカも誰を狙うか迷っているような素振りを見せている。守備隊もタルタリカも混乱している。


『くっ……。もうちょっとマシな奴ら寄越してほしかった……!』


 ここでタルタリカと正面でやり合えるのは、オレ達の流体甲冑だけ。


 あいつらがバカやってる隙に、タルタリカを出来るだけ倒さねえと……!




■title:交国保護都市<繊十三号>にて

■from:兄が大好きなスアルタウ


 屋根の上に戻り、敵の位置を出来るだけ掴む。


 それをにいちゃん達に知らせる。


 そうしていると、ゲロや泥で服を汚した星屑隊の人達がやってきた。


「スアルタウ特別行動兵、市街地に入り込んだ敵はあと何体いる?」


『え、ええっと……8人ぐらいです!』


「にん? なに言って――」


『あっ!』


 にいちゃんとロッカ君のところにタルタリカが走っていく。


 2人が別のタルタリカと戦っている。このままじゃ危ない――。


「撃て」


 危なかったけど、ボクの隣に来ていた人達が一斉に銃を撃ち始めた。


 にいちゃん達のところに走っていたタルタリカが――身体にベシベシ当たる沢山の弾を気にして――進路を変える。こっちに向かってくる。


 通りを一気に駆けてきて、叫びながら飛び上がってくる。


『う、うわっ……!』


「大丈夫。届かんさ」


 星屑隊の人が2人同時に何かを投げる。


 それが飛び上がってきたタルタリカの口の中に入り込んだ次の瞬間、「ドンッ!」と爆発した。


 タルタリカの口の奥から爆風が上がり、その身体が「ビクンッ」と跳ねながらボク達が登っている建物にぶつかってきた。


 タルタリカが建物にぶつかった勢いで、建物が揺れる。


 星屑隊の人達がそれで落ちないよう、「捕まって!」と言って支える。


 さっきのタルタリカは……今の爆発で倒せたみたい。


『い、いま、なにしたんですか?』


「手榴弾を投げただけだ。これで、ゲェ!! ふぅ……残り7体ってとこか」


「次行くぞ、次。次のタルタリカはどこにいる?」


『えと、にいちゃん達の方に走ってきてます』


 にいちゃん達がタルタリカをやっつけていってるから、タルタリカもにいちゃん達に気をつけ始めたみたい。


 それを伝えると、星屑隊の人はゲロで汚れた口元を拭いつつ、「好機だな。向こうの援護に向かうぞ」と言ってきた。


 ちょっぴり……ちょっぴり危なっかしい人達だけど、頼りになると思う。ラートさんみたいな安心感ないし、正気なのかどうかちょっと怪しいけど。


『……守るんだ』


 今度こそ、守らないと。






【TIPS:逆鱗】

■概要

 交国軍の主力機兵の名前。混沌機関と流体装甲によって戦場でも装備換装可能で、極めて高い汎用性と整備性を誇る傑作機。


 交国外にも輸出されており、人類文明で最も流通している機兵。星屑隊にも4機の逆鱗が配備されている。


 交国内外の機兵乗り達からの評判は良いが、10メートルの巨体が二足歩行し、人間以上の動きで飛び跳ねるため乗り心地は悪く、<カクテルシェイカー>という悪名も持っている。


 ただ、逆鱗に限らず機兵全般が乗り心地があまり良くなく、<カクテルシェイカー>という悪名は逆鱗の高い運動性が悪い方向に作用した名でもある。


 自分の実力に見合った機動を行えば、逆鱗は最高のダンスパートナーに成り得る。無茶な機動をすれば操縦者の身体がついていけず気絶することもあるが、そういった場合は操縦席周辺の流体装甲が液状化し、操縦者を保護して衝撃をできるだけ緩和する機構が搭載されている。



■装備

 流体装甲搭載機のため、様々な装備に換装可能。巡航用の軽装甲で移動し、戦場に辿り着くと重装甲に換装するということも可能。


 基本の武装は流体装甲で形成するため、混沌(エネルギー)が切れない限り、弾切れも起こらない。流体装甲なので1日ともたず溶けてしまうが、一時的なもので良ければ地雷も生成可能。


 脚部をローラー機構やホバー機構に換装できるため、踏破性能も高い。流体装甲の弱点として水辺では長期間稼働できないが、短時間なら潜水も可能。


 他、土木作業用の装備や、歩兵運搬用の装備も現場で生成できる。橋を生成することで架橋戦車代わりに運用することもできる。


 逆鱗一機で様々な状況に対応できるため、多くの指揮官が「とりあえず逆鱗と機兵乗りが欲しい」と要望している。


 各種装備は専門の技師がプログラミングしたもので、現場で設計するのは難しい。だが、1000を超える装備データが入っているため装備で困る事は稀。



■他の兵士への装備提供

 機兵の流体装甲は機兵本体から切り離しても1時間程度は溶けないため、機兵や方舟の流体装甲から形成した歩兵用の武器を提供する方法も使われている。


 ただ、短時間しか持たない氷の如き武器はよく注意して使わなければならない。特に銃火器は使っている最中に銃身が溶け、暴発する危険性がある。


 雨天での使用はさらに溶けやすくなるため、交国軍もこのような使用方法はそこまで推奨していない。




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