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7年前、僕らは名誉オークだった  作者: ▲■▲
第2.0章:ハッピーエンドにさよなら
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TIPS:叡智神の死者蘇生



【覚書:叡智神の死者蘇生】

■執筆者:世界一他人のおっぱいを揉んだ美少女史書官:ラプラス

□多分実際にあった怖い話

 シオン教では「驕ったネウロン人が叡智神に逆らい、怒った叡智神は反逆者をやっつけ、ネウロンから出て行った」と伝えられています。


 具体的には「驕ったネウロン人が反乱事件を起こした」「叡智神は使徒・バフォメットに命じ、裁きの雷でネウロン人を裁いた」「ネウロン人が大量に死んだ」「しかし、寛大な叡智神は死者達を蘇生した」と言い伝えられています。


 あくまで言い伝えですけどね。100%正しいとは限りません。


 ただ、事件そのものは実際にあった事でしょう。痕跡も残っています。


 シオン教団の管理地にある憐愍の庭――もとい、採掘場には破壊された兵器が多数残っています。教団はそれを金属資源として呑気に再利用していました。


 破壊された兵器群は現在も残っており、現在は交国軍が押さえています。まあ、ボロクソに破壊された兵器群なので、さすがの交国軍でも兵器群は不要でしょう。そんなものが後進世界のネウロンにあるという事実は隠したいでしょうけど。


 話を戻しましょう。


 憐愍の庭にあった兵器群には、1000年前の事件――ネウロン人の反乱事件の爪痕が確かに残っています。


 破壊された兵器群はおそらく、ネウロン人が叡智神に逆らった時に使ったものです。年代測定的にそれぐらいなんですよね。


 で、兵器の破壊痕は「斬撃」と「雷撃」の2種類がありました。


 雷撃の方の正体が使徒・バフォメットの振るった「裁きの雷」なのでしょう。兵器の回路どころか装甲も焼き切るほど、強力な雷撃だったようです。怖い怖い。


 破壊された機兵や方舟に乗っていた人達は、あれほどの雷撃を受けたら無事じゃ済まないはずです。感電死というか……ドロドロに溶けて死んでそうです。


 まあ、そこはいいのです。実際にそれぐらいの「破壊」はあったのでしょう。


 しかし、実際に死者は出たのでしょうか?


 実際に「死者蘇生」なんてものが行われたのでしょうか?



□わりと難しい死者蘇生

 多次元世界には死者蘇生の方法が存在しています。


 例えばプレーローマには現在も死者蘇生可能な<権能>が三大天の1体の手中に握られており、活用されています。


 <源の魔神>は術式による死者蘇生も可能だったそうです。


 ただ、そのどちらも限定的な死者蘇生で、完璧な死者蘇生では無いそうです。プレーローマですら、限定的な死者蘇生しか出来ないほど、死者を蘇らせるのは非常に難しい事なのです。


 一説には<夢葬の魔神>はプレーローマ以上の死者蘇生手段を持っていると言われていますが……彼の魔神は夢の中に引きこもって現への干渉を控えているので、実際どうなのかはよくわかってません。


 まあ、ともかく、死者蘇生って本当に難しいものなのですよ。


 それほど難しいものが当時の叡智神――もとい、<真白の魔神>に使えたかは疑問です。シオン教団は「死者蘇生してた!」と言ってますけどね。


 ただ、裁きの雷と違い、死者蘇生の明確な証拠は無いんですよ。



□死者蘇生研究

 真白の魔神は長年に渡って、死者蘇生研究を行っています。


 近年でも「まだ研究を続けている」という記録が見つかっています。


 ある程度の完成形に至った可能性もゼロではありませんが……キチンと成功したって記録は残ってないんですよね。


 それなのにネウロンでは「真白の魔神による死者蘇生」の伝承が残っている。あくまで伝承しか残っていませんが、話だけは残っているのです。


 当時の真白の魔神は死者蘇生に成功していた……とは思えません。


 じゃあ、「なんで死者蘇生伝説が残ってるの?」って疑問が残るわけですが、何ででしょうね? 私が聞きたいし調べているんですよ……!!


 それなのに交国がホイホイと焚書を行っていたり、魔物事件でネウロンがメチャクチャになったりで、貴重な証拠や証言がドンドン消えていってるんです!!


 許しがたいことです!! マジで死者蘇生に成功していたら、凄いことですよ。


 私は「死者蘇生なんて行われていない」「死者蘇生は嘘」と思ってますけどね。方法は存在していても、当時の真白の魔神は辿り着いていないはずです。



□何らかのトリックがあった?

 ネウロンで行われた死者蘇生は、おそらくただの伝承。嘘っぱちです。


 真白の魔神はネウロン以外でも活動していた記録が残っていますし、私も実際に会った事あるのですが……少なくとも1000年前の真白の魔神は「死者蘇生」を成功させていないはずなんですよ……。


 嘘だとしたら、どうしてそんな嘘をついたか?


 それは叡智神の神性を高めるためだったのかもしれません。スゴ~イ神様の方が民衆もキャッキャと信仰してくれますからね。


 ただ、裁きの雷が振るわれたのはマジであった話のはずです。


 破壊痕を見ると、全ての兵器が遠隔操作されていない限り、死者が出ていないとおかしいものです。使徒・バフォメットは一切手加減してないはずです。


 死者蘇生が単なる嘘だったとしたら、当時の死者の遺族達がこっそりと記録残していそうなものなんですけどね~……。叡智神は死者蘇生なんてしてないよ。あいつは嘘つきだよ~、ってどこかに残してそうなんですよね。


 けど、そんなもの一切見つかっていない。


 単にまだ見つかっていないだけか……あるいは別のトリックがある。


 私が思うに……鍵を残っているのは「斬撃」なんですよ。


 1000年前に破壊された兵器群は「斬撃」と「雷撃」で破壊されていました。雷撃は使徒・バフォメットによるものでしょうけど、斬撃は別人のものです。


 斬撃の主は、真白の魔神の使徒だと思います。使徒・バフォメットとは別の。


 その使徒さん、私の推測通りなら神器使いなんですよ。


 神器の影響で死者が出なかった。それを死者蘇生伝説として再利用したとか……そういう事だと思うんですよね~……。


 その使徒さん、現在もピンピンしているはずです。


 あの御方が……丘崎新陰流の開祖<丘崎獅真>様さえ見つかれば、当時のことが色々わかると思うんですよね……。他の色んな謎もわかるはずなんです。


 雪の眼でも探し続けているんですが、あの御方、真白の魔神以上に見つけられないんですよね~……! 今頃、いったいどこにいらっしゃるのやら……。




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