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7年前、僕らは名誉オークだった  作者: ▲■▲
第2.0章:ハッピーエンドにさよなら
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TIPS:真白の魔神



【TIPS:真白の魔神】

■概要

 魔神の一柱。真白の魔神そのものは「弱い」と言われているが、功罪をよく調べると非常に強い影響力を持った魔神だとわかる。


 源の魔神(アイオーン)ほどではないが、それでも複数の世界を滅ぼし、プレーローマと人類文明の両方に大打撃を与えている。


 一方で人類を守るために人類の敵に全力で立ち向かい、勝利した記録も残っている。他、多次元世界史に残る発明や技術を残し、人類文明の発展に寄与した事もある。その技術力はプレーローマすら模倣する高度なものとなっている。


 真白の魔神自身が「人類の敵」と「人類の味方」の両方の顔を持っている。その言動には一貫性がなく、「狂える魔神」として人類にもプレーローマにも恐れられている。


 忌み嫌われるあまり、功績ごと記録を抹消される事もあれば、二度と思い出さないために「真白の魔神」の名は残さず、別の名で言い伝えられる事もある。


 真白の魔神そのものが「暗殺対策」「作戦行動」などの理由で、自分の存在を抹消する事もある。また、「自分との関わりで人々が不幸になる」可能性を危惧し、何も残さず去って行く事もある。


 真白の魔神が征く道は、真白の雪に覆い隠されていく。


 真白の魔神自身が自分の事を忘れていく。


 しかし、彼の神が歩んだ雪道には大量の死体(じじつ)が埋まっている。多くの者達がその事実から目をそらしている。本人すら忘却している。



■<雪の眼>と真白の魔神

 多次元世界の歴史を蒐集している雪の眼は、真白の魔神の記録も正確に残そうとしている。


 その事に関して人類連盟等から圧力をかけられる事もあるが、雪の眼は気にせず蒐集を続けている。


 雪の眼の上位機関である<ビフロスト>の上層部は「人類連盟との関係を悪化させたくない」と考えているが、雪の眼の調査を止められないため頭を抱えている。


 雪の眼の史書官・ラプラスは、特に精力的に真白の魔神を追っている。


 彼女は「真白の魔神研究の第一人者」と言っても過言ではないほど、彼の神に詳しい。一時期は行動を共にしていた事もある。



■真白の魔神はいつ生まれたか?

 真白の魔神が「どこで生まれたのか」は不明とされているが、その活躍が多次元世界に現れ始めたのは「新暦1年以降」と言われている。


 世界を滅ぼすほどの力を持っている事から、「新暦1年に死んだとされる<源の魔神(アイオーン)>の生まれ変わりなのでは?」という珍説も生まれたが、プレーローマが否定している。


 一説によれば真白の魔神が活動を始めたのは新暦に入ってからの事だが、今のような存在になったのは人類連盟誕生後、と言われている。


 真白の魔神は何度も死亡説が唱えられているが、「死んだ」と言われた後も目撃情報が残っているため、それらを与太話と一蹴する者達もいる。ただ、雪の眼は真白の魔神が死んだとされた記録も正確に残し続けている。


 ただ、近年では真白の魔神の目撃情報が絶えている事もあり、「本当に死亡したのでは?」とも言われている。雪の眼も今代の真白の魔神の居場所は掴めていない。



■組織説

 真白の魔神は長年に渡り、多次元世界各地で活動している。


 あまりにも広範囲で活動しているうえに、何度も死亡説が取り沙汰される事から、「真白の魔神は個人ではなく組織」と提唱する者もいる。


 組織説の根拠としては「活動地域」や「死亡説の数」だけではなく、「真白の魔神とされる存在の容姿や種族が毎回異なる」という事実も補強材料となっている。


 ただ、雪の眼はこの「真白の魔神、組織説」を部分的に否定している。



■交国との敵対関係

 交国は様々な魔神と敵対関係にあるが、真白の魔神は特に警戒している。


 真白の魔神案件は特佐長官が自ら部下達を指揮して動く事も珍しくなく、まるで目の敵にしているように真白の魔神を追っている。


 特に玉帝が「真白の魔神を忌み嫌っている」と言われているが、一方で交国は「真白の魔神の発明品や技術」の収集も熱心に行っている。



■真白の遺産

 真白の魔神の発明品や技術は、「真白の遺産」と呼ばれる事がある。


 真白の遺産は多次元世界の歴史を変えたものも少なくない。


 例えば真白の魔神が残した「混沌機関の設計図」は現在、人類文明に流通している混沌機関の雛形となっている。


 遺産を追い求めている勢力は交国に限らない。プレーローマですら、遺産の争奪戦に参加する事も珍しくない。


 手に入れれば莫大な利益や、他勢力を突き放す力を手に入れられる。だからこそ多くの者が遺産を求める。


 求めつつ、真白の魔神の痕跡を消し、自分達以外に真白の魔神を追うものが増えないように図るからこそ、彼の神の痕跡は真白の雪の下へ消えていく。


 彼らが起こす「遺産争奪戦」の影響で、多くの国が滅び、世界が荒廃してしまった事もある。真白の魔神がその場にいなくても、その遺産や痕跡が大きな厄災を呼ぶ事も珍しくない。


 だからこそ、真白の魔神は「智の厄災」としても恐れられている。


 遺産に限らず、真白の魔神本体の確保を狙う者達もいるが、完全確保に成功した者はいないとされている。一時捕まえる事が出来ても、真白の魔神の所為で破滅した者さえいる。プレーローマでさえ、捕まえた真白の魔神に逃げられた事がある。


 雪の眼は「真白の魔神はいま、ネウロンに潜んでいるかもしれない」と考え、史書官・ラプラスを派遣している。だが、彼の神の足取りは未だ不明となっている。





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