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時間探偵   作者: 神崎 月
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彼女と僕の奇妙な物語

こんにちは。初投稿となります。拙い文章ですが、ストーリーには自信があるので、ぜひ、読んでください。

 都内の薄暗いアパートの一室に、着信音がなり響く。僕は電話を取りしばらく話し込んだ後、肩を落とした。僕の名前は暁月結人あかつきゆいと)。今年で25歳になる僕だが、仕事をしていない。すなわち、ニートである。大学に進学し、東京に上京しこの部屋に引っ越してきたはいいものの、留年が重なり中退、以降、底辺人生まっしぐらである。先ほどの電話は彼の親からのもので、今月以降、生活費を送らないとのことだ。

「はぁ...」

 大きなため息を付く。貯金もほぼないため、いよいよ働かねばならない。僕はバイトしたことすらない。これから先の人生を思うと憂鬱で仕方がない。これからどうしようか考えてベッドに腰をかけた。その時、

「ピンポーン」

部屋のチャイムが鳴りひびいた。誰だろう。親はつい先ほどまで電話していたので、親ということはないたであろう。友人は東京にはほぼいない。NHKか?警戒心を強めて、玄関の方に向かう。「すみません。お尋ねしたいことがあるので、扉を開けてもらええませんか。」

扉の向こうから女の子が呼びかけてきた。驚いた。女の子が僕に何のようだろうか。疑問に思いながら、扉に手をかけた。

ここで扉を開けなければ、僕の人生はこのまま、一生、怠惰なもののままであっただろう。これは、僕と、彼女の、奇妙な物語。


第0章 日常の終わり、そして始まり。


 


 扉を開けるとそこには、声の主であると思われる、金髪で背の小さな女の子がいた。高校生ぐらいのように思える。目は緋色で、日本人ではないようだ。彼女の容姿はとても綺麗であったので、僕は数秒間、彼女を見つめてしまった。

「ん?ああ、私、日本人ですよ。アメリカの血が流れているだけです。驚かせてしまったみたいですね。」

 彼女は僕が何か言うより先に、なれたような口ぶりで話した。

「えっと、その. . .僕に何のよう?」

「ふふ、立ち話もあれなので、部屋の中でお話しします。」

彼女は笑いながら僕の返事も待たずに部屋の中に入り、ベッドに腰を下ろした。

「部屋、結構汚いんですね。」

そりゃあいきなり入られたら掃除できないだろう。と言いたかったかったが、それより先に言いたいことがある。


「君は何しにこの汚い部屋に来たんだい?」


彼女は少し笑みを浮かべ、答えた。

「貴方のトラウマを壊しに来ました。そう、ここのアパートでおきたトラウマ。」


トラウマ. . . その言葉を聞き、僕の頭の中にある出来事が思い出される。思い出しただけで、軽い吐き気を催してきた。そもそもなぜこの女は僕のトラウマを知っている?

「あ、言い忘れましたが、私探偵なので、貴方のことは調べさせていただいています。」

 僕の言葉よりも先に彼女は答えた。なぜ僕を調べる必要があるのだろう?なぜこの女は僕のトラウマを壊すなどと言い出したのであろう?言葉が詰まっている僕を見て、彼女はさらに言葉を続けた。

「すみません。驚かせてしまって。まだ自己紹介すらしていませんでしたね。私の名前は姫宮といいます。先ほども言いましたように、探偵をやっています。」

「僕は暁月結人。まぁ、言わないでも知っているだろうけどね。その探偵さんが僕に何のよう?」

「先ほども申し上げたように、貴方のトラウマを壊しに来ました。あぁ、これでは抽象的すぎますね。貴方をスカウトしにきました。」

女の子は年相応ではない、丁寧な話し言葉を使っているが、内容がめちゃくちゃだ。トラウマと僕をスカウトすることになんの関係性があるのであろう。理解が追いつかない。

「スカウト?なんのだい?」

僕は彼女の目を見て、質問した。彼女はまた微笑みながら、こう答えた。




「時間探偵。私とペアを組みましょう」

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