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三人の精霊と俺の契約事情  作者: 望月 まーゆ
三人の精霊と悪魔教団の書・魔法武道会編
93/217

アヴァロン最後の死闘②


何度も、何度も、何度もーー


ハア、ハア、


繰り出して、繰り出して、

練り上げて、練り上げて、


くっ、、


「ご苦労様。 分かっていたでしょ?こうなることは」


「ーーなんで?」


「なんで? ふふふ。千里眼の力忘れたの?」


「アーサー様・・・まだまだ戦えます」

分かってる・・・


「ーーまだ頑張れるの」

分かってるよ。


「まだ戦える・・・」

分かってる!!


もう、みんな限界だって分かってる。


俺の精神が磨り減ってきたからあいつらも気づいているはずだ。

金色の瞳を維持できるのもあと僅かかもしれない。



「ーーアイツの魔法を無効化出来れば」


アーサーの何気ない一言だったーー


ルナは目を丸くした。

かつて愛した男が使っていた能力を。

しかしーーあれは特異能力・・・

だけど、今のアーサー様ならもしかしたら。


「アーサー様、前にアクセル様の記憶がリンクされたことがありましたよね?その時のことを覚えてますか?」

「完璧ではないけどぼんやりとまだ覚えているよ」

「アーサー様、アクセル様の魔封剣をやってみて下さい。マーリンの魔法を無効化出来るはずです」

ルナは必死な顔つきでアーサーに訴えかける。


「分かったよ!どのようにやるのか分からないけどそれに賭けてみるよ」



アーサーは、アクセルのぼんやりとした記憶を思い出しながら魔封剣のやり方を試行錯誤でやってみる。


アーサーの右手は輝くが具現化出来ない。

何が足りない?

やはり特異能力だから?


「やはりアーサー様でも特異能力の魔封剣は厳しいのか」

ルナに落胆の表情が浮かんだ。


嫌、アーサー様を信じる。

私たちが諦めてしまってはダメだ。

今はまた戦える魔力を回復することに努める。


「あらあら、まだその顔は諦めないとか言いたそうな顔ね。残念ですが間もなくデーモンズゲートは開かれるわよ」


マーリンは余裕な笑みを浮かべシーサーの頭を撫でていた。




アーサーは何度も試してみるがやはり魔封剣は出来なかったーー


「なんで出来ないんだ。どうしても具現化出来ない」

「アーサー様、全てを同じにする必要はないと思いますよ。アーサー様にしか出来ない何かがあると思います」

リサが微笑んだ。


そうだ・・・


みんなのチカラを借りれば。


「全員戻ってくれ。足りない部分を俺にチカラを貸してくれ」


「「「はい!」」」

「なの」


この異変にマーリンが反応する。


マーリンが振り返ったと同時に表情が曇る。

先ほどまての余裕の笑みは一瞬で消え去った。



アーサーのその手には光の剣が握られていた。



「俺だけの剣ーーエクスカリバー」


マーリンの顔に初めて恐怖が浮かんだ。


ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ


「・・・来るな、来るな、来るな、来るな、

来るな、来るな、来るな、来るな、来るな

来るな、来るな、来るな、来るな、来るな

来るな、来るな、来るな、来るな、来るな

来るな、来るな、来るな、来るな、来るな

来るな、来るな、来るな、来るな、来るな


来るなああああああああああああああああ」


マーリンの取り乱すところを初めて見たアーサーと精霊たち。

マーリンはガタガタと震えながら立っていられない程に動揺していた。


「聖剣の名において全ての魔導よ、消え去れ!この剣は全ての魔を切り裂く。マーリン覚悟!!!」


アーサーは光の剣で一閃ーーマーリンの魔法を斬り裂いた。




何かが弾けたーー


それと同時にマーリンの悲鳴が空高く天界にまで届く程響き渡った・・・



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