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三人の精霊と俺の契約事情  作者: 望月 まーゆ
三人の精霊とバルティカ戦線の書
144/217

アルカナ・ナイツ③


反帝国軍バンディッツを支えていたのは、他でもなく【アルカナ・ナイツ】だ。


バッツを中心とした特異能力者、六人の連携で数々の戦場で活躍してきた。


その六人がバルティカ戦線に立つーー。



地響きのような咆哮(ほうこう)がいくつの重なりバルティカ共和国全土に響き渡る。


「バッツ、分かってると思うけどかなりの数の竜が来るわよ」


「ああ、最悪ロビンに体力回復したら手を貸してくれって言っておいたよ」


「地響きね。まるで地球全体が揺れてるみたい」


「そろそろ見えて来るわよーー」



無数の影がゆっくりと見え始めた。

それはいくつの重なりあっているように見え不気味にその正体を現しはじめる。


それは、だんだんと近くに連れはっきりとアルカナ・ナイツのメンバーにも認識出来るようになる。


それは、余りにも巨大だったーー。


「あ、明らかに数体デカイのがいるぞ」


「怯んでる場合かよ。雑魚から一気に片付けるぞ」


バッツの何も無い手から剣が生み出される。

特異能力【オーラブレード】自分の体内エネルギーを剣に変える。また、形状は自分の思い通り自由自在に変化する事が出来る。


ワイバーン、ラードーン、ワームなどの大群がバルティカの壁に向かい行進している。


バッツが先陣を切って飛びかかるーー戦場に銀色の閃光が走る。


竜の皮膚は、ありとあらゆる攻撃を回避すると言われている。ワイバーンのような竜でも比較的小者でもその皮膚は、硬く剣や魔法を回避する。


しかし、バッツのオーラブレードは竜の皮膚を切り裂く。


「俺のオーラブレードで切れないものはないぜ!」


縦横無尽に暴れまわるバッツ。次々にワイバーンやワーム為を切り裂く。


「相変わらず、無茶苦茶な動きだぜ」


ポキポキと首を鳴らしながらゆっくりと前に進むウィリアムス。


竜の群れは、ウィリアムスが前に出たのを見て襲いかかって来る。


「いきなり襲いかかってくんなよ。ダリーな」


ウィリアムスの右手が輝くーー、


「全てを破壊し、我が右手に刻まれた封印よ。今解き放て」


ウィリアムスが襲いかかって来る竜の群れに向かい右手を突き出す。


竜殺の波動(ドラゴンスレイヤー)


襲いかかってきた竜たちは、一瞬で消滅し跡形もなく消え去ったーー。


しかし、ウィリアムスの右腕には、それなりの代償を伴う。


「くっ、ドラゴンスレイヤーを使った後のこの痛み・・・」


右腕に刻まれたアザは、封印が彫られており竜以外の敵には使えない。


例え封印を解いて、竜以外の敵にドラゴンスレイヤーを放っても無害なのだ。


ウィリアムスもそれを覚悟でこの能力を手に入れた。ーー謂わゆる、【禁呪】に手を染めたのだ。


そこまでして、竜を倒したい理由が【アルカナ・ナイツ】にはある。


そのために、ずっと力を付けて来たのだ。


「大人は、誰も話を聞いてくれない」

「大人は、信じられない」


【アルカナ・ナイツ】のメンバー全員が誰も信じなかった。信じられるのはメンバーと自分だけだったーー。


そんな中、唯一信じられる大人が居た。


初めて本気で自分たちと向き合って、本気で話を聞いてくれる人物。


当時まだ結成したばかりの反帝国軍の代表、

レーベン・ハートだった。



ー運命の出会いが少年少女の心を動かすー

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