壊れて行く日常#2
第二話目です
楽しんでくだされば幸いです
母はポツリポツリと事の始まりを語り始めた。
早朝ガリッガリッと言う不快な音で目が覚めた事
庭と両親の寝室の境目の掃き出し窓の向こう側に
"人間の死体の様な物"
が激しく爪を立てて掃き出し窓を引っ掻いたり頭突きでガラスを叩き割ろうとしていた事
父を起こす間に遂にガラスを割られた事
そして一番近くにいた母が襲われ腕を噛まれた事
起きた父が化け物を止めて捕まえようとしていたら
俺が降りてきたらしい。
その内容に俺は流石に嘘だと思いたがったがあの光景が既に証拠として脳に焼き付いてしまった。
そして気付いた
母が話している間全く外の音が 聴こえない 事に。
下では父がその人間の死体の様な物と乱闘しているはず。
なのに声や音が何も聴こえない。
もし父がその化け物を倒したならこっちに来て終わった事を伝えるはずだ。
しかし声すら聴こえないのは
嫌な予感がした。
母に様子を見てくると伝えて下に降りようとしたその時
「ア"」
聴こえた
この声は...明らかに父の声ではない...
と言うことは...
急いで様子を見ないと
と走ろうとした時だった、違和感に気付いたのは
俺はまだ二階にいる。
そして問題の化け物は一階だ。
だが俺の聴いた声は
二階 からだ。
俺は恐る恐る後ろを振り向く
そこには