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第一章―全ての始まり

彰は悩んでいた

今まで、これから

でも、それは乗り越えなければならない事


全ては、まだはじまってすらいない

禁書目録省、第玖談話室

禁書目録の人間が小会議などをする場所である

そこでは、厳かな雰囲気の中二人が会話していた

「ふむ、不知火が逃げた、だと?」

伸びきった白い髪の毛に立派な白いあごひげを蓄えた老人が言った

「あぁ、だが目星はついている」

一方は打って変わってこちらはオールバックの髪形をした20代前半の男性

彼らは、およそ夕飯の話とは180C。対極の会話をしているようだ

「ほう、ならばいい早急に捕らえよ、彼女がいなければドッペルのシステムは滅んでしまう。そうなれば―――」

「あぁ、分っている。だから今可能な限りの人間で不知火の捜査をしている。おそらく明日後日中には見つけられるだろうな」

老人は安心したかのようなため息をついた

だが男は、険しい表情を浮かべた

「どうしたのだね?篝君?」

「もし捕まったとしても、意味が無いかもな」

老人はさっきまでの緩んだ表情を引き締めた

「何故だね?理由は?」

「簡単だ」

勿体を付けるように少し溜めてから云った

「一度完璧な自由を知った人間は、二度と束縛に耐えられない。特に今の世の中はな。それに、今までは水際で逃亡を阻止してきたが今回は見失っている。」

「つまり、もう不知火を捕まえても無駄だと?」

「そういうことになる」

「なんじゃと…それでは、ドッペルはどうなる?」

「その点は問題ない、もうドッペルの中にシステムを構築できる者は用意してある」

老人は再び安堵し今度こそ緊張を解いた

「だが、不知火がいるに越した事はない。だから一応捕らえさせる。問題ないな?」

「あぁ、好きにやってくれぃ、ワシが苦労しないならなんでもいいわい」

「そうか、それじゃあな。俺は仕事に戻る」

そういってオールバックの男は去って行った。

後に残った老人は、既に疲れ果て寝ていた。


老人の座る椅子が微かに軋む音は、何かを物語っているのだろうか…


………………………………………………………………



第一章、―全ての始まり―

彰はドアを開けた


だが、ドアの前には何もいなかった


「なんだ朱音、誰もいないじゃないか」

「え?」

朱音は恐る恐る外を確認した

が、そこには誰もいなかった。

「おかしぃなぁ…確かに小さい新聞屋さんが居た筈なのにな~」

「きっと疲れてたんだろ」

「おにーちゃんがそう言うならきっとそうなんだねっ」

朱音は笑顔でそういうとため息をつきながら言った

「はぁー、でもそっか朱音疲れてるのか~」

「今日はゆっくり休めよ?お前は明日も学校だろうに」

「わかった、じゃあおにーちゃん」

「なんだ?」

「一緒にお「却下だ」ふろに…って早いよっ」

いつも通り過ぎる妹の発言に彰は頭を抑えた

「大体な?もう俺もお前もいい年齢なんだから一緒に風呂に入るのはおかしい事なんだと何百回言えばいいんだ?」

朱音はぷーっと頬を膨らませながら言った

「おかしくないもん」

「はいはい、とりあえず風呂上がったら言えよー」

「もうっ、おにーちゃんのけちー!!」

全く、あいつも無理な事を言う

彰のそんな内心は口から出ることなく消えていった。

そんな、二人のやり取りを眺める影が一つあることをこの兄弟はまだ知らない。


……………………………………


十分後、バスタオルのみで上がってくるであろう妹を回避し手軽にシャワーを済ませた彰は夕飯のカレー(謎の鉱石も皿においてあるがもちろん手は付けない)を妹と食べながら今日の卒業式を思い出していた


今日は彰の中学校の卒業式であった

彰の中学校は別段特別な事もないごく普通の卒業式だった

だが、それはこの時代の普通であって

決して異常でないわけではない

想像してもらいたい

一組出席番号一番から最後のクラスの最後の人間までの九割以上が男女別ではあるが、その全てが等しく『同じ顔』になっている

卒業式の一週間前まではみんな別の顔だった

だが、もう皆は一週間前の皆とは違いすぎていた。

以前仲のよかった友人から、大嫌いな人間まで。

その皆が皆同じ格好同じ話し方。

そしてなにより『同じ顔』なのである

知っていたこととはいえ、彰の絶望感は途方も無いものだったのは言うまでもない

妹は、彰の仲で唯一の癒しになりつつあった

もう、『同じ顔』以外で言っている人間はもう妹しかいないのだから。


気が付いたらカレーは食べ終わっていた。

朱音がおかわりを聞いてきたが、今はそんな気分でない彰はそれを断った


夕飯を食べ終え朱音が食器を洗っている間に

彰は一人でため息をついていた

だが、それを聞くものはおらず。ゆえに彰の絶望を知るのは本人のみだった。


だが、実のところ本当に誰も聞いていなかった訳ではない

ちょうど食事を行った部屋に面した廊下

そこにやはり一つの影。

彰はその存在を知る由も無い


やがて彰は一人で部屋に戻った

もちろん朱音が付いてこないように

いつもなら一緒にゲームの一つでもやるのだが、今日はそれすらやる気分になれないでいた。

彰は、部屋に着くと辺りを見渡した


いつもと変わらない、部屋、机、棚

そして、もう二度と昔には戻れない写真立てにかざってある中学の集合写真

もう、自分以外は変わってしまった

その事実が彰の心を侵食していった

何故、自分は『同じ顔』にはなれなかったのか

その理由は、おそらく一つ

だが、その理由は彰の胸の奥底にしまってあるため思い出そうとはしなかった。


布団に一人寝そべる

天上を見上げる

そして、一つため息


そのまま彰は、眠りに落ちていった。

明日になれば何かが変わっていると信じて。

その願いが、後に後悔を生む事になるとは彰はまだ知る由も無い。


そのころ朱音は、兄の様子がおかしいのに気付いていた

だが、不用意に兄を慰めようとしても意味が無い事は薄々察していた

けれど、このままほうっておく事もできない朱音は

何を思ったか兄の部屋の前に兎のプリントが施されたパジャマ姿に自分の枕を手に持って立っていた。

朱音は一つ咳払いをすると彰の部屋の扉をノックした


当然のことながら返事は無い

朱音は疑問に思った

「あれ?、部屋の電気はついてるのに?」

かすかに扉のすきまから漏れていた光

それを朱音は不振に思った

理由は一つ

彰は明るいところでは眠る事ができないのだ

当然朱音はこのことを知っている


朱音は恐る恐る部屋の扉を開けた

そこにいたのは無防備にベッドに横たわる彰

朱音は興奮するのを抑えながら恐る恐る彰に近づく

彰がかすかに震えたのは本能が恐れているのだろう

朱音は、彰が完全に寝ているのを確認すると

彰の布団に入った

そして

「おやすみなさーい☆」

寝てしまった

追記だが、このときの朱音はとてもいい笑顔であったそうだ


そして、それを部屋の中のタンスの中から見ていた影は

同じく布団に入っていった

その影は、とても薄着をしていて振るえてるように見えた。


----------------------------------------


町には一人の少女が歩いていた

『同じ顔』でない人間は今の時代非常に珍しい、だが少女はそんな事も気にせず歩いていた

先刻から少女と表現してはいるが微塵もそんな気配は無い

毅然としていて、隙が無く

そしてなにより、気配が違った

何の気配も無い『同じ顔』

その中に混じると余計にそれは顕著であり

とても浮いて見えた

その少女は町を抜け、ある家の前で歩みを止めた

表札には御影、と書いてあった


第一章  終わり 次、第二章


はい、第二話

でも第一章でございます


さて、今回も大体3000文字にしました

章なんていっても僕は初心者なのであんまり意味は無いかも

と、おもったので話で区切る事にしました


でも、相変わらず思いつきで書いて思いつきで上げたので

誤字脱字が酷いかもしれないですがw

そこは言ってくれるとありがたいです(・ω・`)


うーm、やっぱり僕には文才はないのかな?w


まぁ次回も気が向いたら書こうかと思います。


あぁ、感想とか評価とかしてくれるとありがたいです∑d(≧▽≦*)


では、今回もメモ帳に感謝

ではではー

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